永田 |
いよいよ、今日です。 |
西本 |
ついにこの日が来ました。 |
糸井 |
いよいよですね。 |
永田 |
『新選組!! 土方歳三最期の一日』、
本日、夜9時より、放送です! |
西本 |
昨日の「ほぼ日テレビガイド」でも
言いましたが、まずは昼間に
『新選組!』のダイジェストが再放送されます! |
糸井 |
観てない人は、観るがいいでしょう! |
西本 |
観たあとは
「『新選組!』withほぼ日テレビガイド」を
読み返すがいいでしょう! |
永田 |
いや、そりゃムリ。
何万字あると思ってんの。
読んでるうちに『土方』はじまるって。 |
糸井 |
さあ、でも、どうなるんですかねえ。 |
永田 |
どうなるんですかねえ。
例によって、ぼくは
なんの前情報も入れてません。 |
糸井 |
まあ、ぼくらも同じですね。
テレビの番組欄を見たくらいです。 |
西本 |
そうそう、
番組欄を見て発見したことですが、
配役のなかに堺雅人さんの名前がありますね。 |
永田 |
え? あ、ほんとだ。 |
西本 |
ちなみにぼくはまえに
代官山から中目黒に降りていく坂で
堺さんを見かけたことがあります。 |
永田 |
お、ひさびさの
「『新選組!』関係者に出会った」
シリーズですね。 |
糸井 |
そういうのもありましたっけねぇ。 |
西本 |
残念ながら、
山本耕史さんにはまだ出会えてません。 |
永田 |
それはさておき、
番組欄を見て思ったことの続きですけど、
1時間半なんですね。
意外に短いんだな、と思いました。 |
糸井 |
奇しくも、ぼくは「ほぼ日テレビガイド」で
「最近の2時間半のドラマスペシャルは
長すぎるんじゃないか」
と言ったばかりですけど、
1時間半という長さは、
すごくいいんじゃないですかね。
ま、CMがないから、
正味、2時間ドラマと同じくらいでしょうけど。 |
永田 |
濃さというか、ぎゅっと詰まった感じが。 |
糸井 |
そうだね。 |
西本 |
さらに配役チェックを続けると、
榎本役は変わってますね。
『新選組!』ではクサナギくんだったけど。 |
永田 |
ていうか、お馴染みのメンバーは
意外に少ないんですよね。 |
西本 |
隊士でお馴染みのメンツは
照英さんとオダギリジョーさんくらいかな。 |
永田 |
ま、しょうがないんですけどね。 |
糸井 |
死んじゃってますからね。
でも、堺雅人さんはどうやって出てくるんだ? |
永田 |
回想シーン? |
西本 |
幽霊? |
糸井 |
生き別れの双子というのはどうだ。 |
永田 |
あ、勘太郎さんも出るじゃないですか。 |
西本 |
幽霊? |
糸井 |
生き別れの双子というのはどうだ。 |
永田 |
なんで双子がそんなに
ぞろぞろ出てくるんですか。 |
西本 |
意外に、まいどさんあたりなんかも
ひょっこり出てくるんじゃないですか? |
糸井 |
双子の幽霊としてな。 |
永田 |
意味わかんない。 |
西本 |
ていうか、
こんなくだらない話してていいんですか。 |
糸井 |
でもさ、マジメに話すと、
「たのしみだね」って
言うほかないじゃないですか。 |
西本 |
そうですねぇ。 |
永田 |
ま、そういうこともあるかなと思って、
以前、糸井さんからリクエストのあった
「新選組と日本と世界の年表」
をつくってみました。 |
糸井 |
おおお、これこれ、待ってたよ。
当時、日本を含む世界の情勢のなかで
新選組がどういうふうな存在だったのかを
知りたいなあと思ったんだ。 |
永田 |
読んでくださっているみなさんは
ぜひこちらをクリックして
年表を別ウインドーに表示させてください。
<新選組と世界の動きがひと目でわかる!
「新選組と日本と世界の年表」は
こちらをクリックしてください!> |
糸井 |
むーーー、なるほど。 |
永田 |
ちなみにこの年表は、
「歴史ごめんなさいクイズ」チームの
茂木が制作いたしました。 |
西本 |
歴史好きがつくっただけあって
けっこう充実してますね。 |
糸井 |
しかし、こうして見ると、
あらためて短いですよね、新選組の歴史って。
たったこれしかないんですよ。 |
永田 |
浪士組が新選組になってから
4年半くらいしかないですから。 |
西本 |
「ほぼ日」でさえ7周年なのに。 |
糸井 |
だって、「山南切腹」から
「西本願寺への引っ越し」が、
たったの2週間ですよ?
2月23日に山南さんが切腹して、
3月10日にはもう、
西本願寺へ移ってるんですから。
この速度は、すごいよ。 |
永田 |
ほんとだ。 |
西本 |
うちのナカバヤシでも
この速さの引っ越しは無理ですよ。 |
糸井 |
そういう問題じゃないだろう。 |
永田 |
ちなみに、
同じ時期の世界の歴史を見てみると、
リンカーンが暗殺されてます。 |
西本 |
山南切腹。リンカーン暗殺。
暗殺ブームだったんですかね。 |
糸井 |
そういう問題じゃないだろう。 |
永田 |
しかし、こうして並べてみると
いろいろおもしろいですね。
天然理心流に土方が入門したころ、
ダーウィンが『種の起源』を出版。 |
西本 |
「将軍死す」のころに
コカコーラが販売開始。
河合が切腹しているころには
ダイナマイトが発明されてます。 |
糸井 |
なんか、世界の動きを見ると、
新選組が歴史のうねりに太刀打ちできない
小さな集団だったっていうことが
わかりますよね。
1863年に薩英戦争があるじゃないですか。
同じ年に「芹沢鴨が爆発」しているんですよ。
薩摩にとって、鴨なんていう人は
まったく眼中になくて当然ですよね。 |
西本 |
そうですね。たんに、
乱暴者が暴れたっていうだけの話ですもんね。 |
糸井 |
その時にさらにその鴨の下にいた近藤勇なんて
当時の薩長からみたら、
なんの意味もなかったわけですよ。 |
永田 |
うん。 |
糸井 |
それが、「局長近藤勇」と同時に
すぐに禁門の変。長州征伐。
鴨と、すったもんだしてたところから、
近藤勇が有名になる瞬間の池田屋事件まで
たった1年ですよ。
そのまた1年後には、
「さらば壬生村」ですからね。
ライブドアもびっくりの急上昇ですよ。 |
永田 |
1年でピークにいって
その1年後には内部でぼこぼこして
後ろ盾の将軍が死んでますからね。 |
西本 |
その翌年には「決戦、油小路」ですよ。 |
糸井 |
あっという間に「局長襲撃」だもんね。
テレビガイドの連載のときも
「たった4年」と言ってたけど
ものすごいな。 |
永田 |
そんなふうに駆け抜けながらも、
近藤勇が殺されてから
沖田が病死するまでのあいだが
たった1ヶ月ですよ。
なんなんでしょう、この巡り合わせは。 |
西本 |
ほんとだ。 |
糸井 |
不思議な話だなあ。
土方は、近藤が死んでから‥‥1年か。 |
永田 |
そうですね。ちょうど1年ですね。 |
糸井 |
1年間は、なんとかもった、
ということなのかな。 |
西本 |
その間に明治天皇は
乳搾りをご覧になってらっしゃいますね。 |
永田 |
横浜ではアイスクリームが販売されています。 |
糸井 |
ほう。 |
西本 |
そして、あのお医者さん、
松本良順さんが赤坂で
牛乳搾乳業をはじめてますね。 |
糸井 |
ていうか、おい!
どうでもいいけど、
この年表は乳製品について
くわしすぎやしないか! |
茂木 |
(ドキッ) |
永田 |
どうやら年表作成者の資料のなかに
「乳製品の歴史」みたいなものが
あったらしいんです。 |
糸井 |
新選組と世界の列強との関係を
じっくり見つめ直したかったのに、
なんでこんなに
乳製品について学ばなきゃいけないんだ! |
西本 |
明治5年にはミルクホールが出現します。 |
糸井 |
乳製品の歴史はもういい! |
西本 |
乳製品はお嫌いですか? |
糸井 |
好きだけれども。
最近ヨーグルトをよく食うけれども。
まあ、いいや。
それは自分で趣味のようにして調べてみよう。
つまり、日本という手付かずの豊かな国に
当時、欧米の列強がどうやって
襲いかかろうとしてたかということだよ。
そんなふうな視点から今日のドラマを観ると
また違ったおもむきがあると思うんですよね。 |
永田 |
ドラマ自体で、
ここがたのしみということはありますか?
まあ、具体的に予想とかしても
しょうがないんですけど。 |
糸井 |
うん。
まあ、どういう物語なのかということよりも、
あの後があったんだから
それは観たいな、という感じかな。
いやあ。なんだろう。
うまく語れないね。観るまえだとね。 |
西本 |
ぼくは糸井さんに借りて観た
『その時歴史は動いた
土方歳三、箱館に死す』を
思い出すんですよ。
(※掲載当時、タイトルを
『新撰組 鳥羽伏見に散る』と
まちがって掲載しておりました。
土方歳三の最期をテーマにしたのは
『土方歳三、箱館に死す』です。
申しわけありませんでした。
お詫びして訂正させていただきます) |
糸井 |
ああ、痛いねー。
まあ、歴史は動かせませんから
基本的にはあのとおりなんだろうね。
函館の町の狭さとかが痛々しいよね。 |
西本 |
あのなかでは、「鬼の副長」から
徐々に人間味を取り戻していく
というようなことが描かれてましたけど
そのあたりに注目ですかね。 |
永田 |
ぼくは、『新選組!』で
近藤勇の最期のセリフが気になったように
土方の最期の瞬間を三谷さんが
どう書くのかが気になりますね。
歴史的に、五稜郭で死んだことになってるけど、
具体的にどうだったかは
わかってないんですよね。
流れ弾なのか、斬り合ったのか。
そのへんを三谷さんがどう解釈したのか。 |
糸井 |
あとはやっぱり
土方と「組」との関係ですよね。
近藤勇の物語で終わるはずの物語を
もういちど「組」にして
1年分見せてくれるわけですから、
そのあたりはたのしみたいですね。 |
永田 |
そんなわけで、とにかく、今夜。 |
西本 |
はい。 |
糸井 |
観ましょう。 |