日本文化の研究者、ドナルド・キーンさん(9月8日)

・日本文化の研究者として知られている
 ドナルド・キーンさんが、
 東日本大震災をきっかけに
 日本国籍を取得して日本に永住することを決めた。
 そのニュースは知っていましたが、
 先日、新聞でご本人の短いインタビューを読みました。
 
 なかに、こんな一節がありました。
 「不思議なことに、和歌や物語には古来、
 地震や津波がほとんど出てこない。
 自然の無慈悲を歎いて廃虚のまま放っておかないで、
 何度でもそれまで以上のものを立て直してきた。
 それが日本人です」(9月3日の読売新聞朝刊より)
 この部分が、キーンさんの
 いちばん言いたいことかどうかは別として、
 ぼくには、かなり強い興味のある発言でした。
 
 いまでも地震国と言われていますし、
 記録そのもののなかには、地震や津波はあります。
 しかも、小さなものでなく大災害があったはずです。
 でも、そういう和歌や物語が‥‥思いだせない。
 ぼく自身の無教養もありますし、
 日本における和歌や物語というものの意味、
 誰がなんのためにつくったかなどを考え合わせたら、
 さまざまに説明のつくことかもしれませんが、
 ここは研究者のキーンさんの言うことを信じます。
 なんとなくなのですが、ぼくが昔の人だったとしても、
 地震や津波の歌や物語をつくるより、
 もっと別のことに汗を流していたような気がするんです。
 たぶん、歌にすると「うらみ」になっちゃいそうだから。
 事実として、どういう理由があったのかはわかりません。
 でも、憶えておきたいことだなぁと思ったのでした。

・本にしても、テレビ番組にしても、
 震災関係や、原発関係を、読んだり見たりが優先して。
 いろんな本や録画が後回しになってまして、
 いまごろ、3月11日放送分の『徹子の部屋』を観てます。
 あの日の「お客さま」は、誰だと思いますか?
 高田純次さんでございます。 
 お見事、としか言いようがないですねー。

今日も「ほぼ日」に来てくれて、ありがとうございます。
いろいろ、好奇心にまかせて読んだりのぞいたりしてねー。

「今日のダーリン」より