ノリスケ |
自分のセールスポイント?
うーん。
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つねさん |
僕は、あるよ。
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ジョージ |
タレントとかっていう人は、
自分が見つけたのか、
他人が見つけたのかも分からないけど、
売りものがある人たちだよね。
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つねさん |
恋愛だって同じだよ。
だって、やっぱり、
自分のいいところアピールしたいじゃん。
いいところから(アピールして)いきたい。
ただ、両方見せるけどね、本気のときは。
いい部分もあって、悪い部分もあって。
で、どうでしょう、僕は? って。
でも、悪い部分もあるけど、
僕は、もっとこういういい部分があるんですよ、
っていうふうに。
コミュニケーションとってるなかで、
言葉で喋ったりとかするよね。
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ジョージ |
うん、そうだよね。
だからこの質問に「ある」って答えられない
ノリさんは、優等生的な人生なのよ。
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ノリスケ |
優等生?
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つねさん |
思ってるでしょう? ちょっと。
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ノリスケ |
恋愛に関して?
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つねさん |
ううん。
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ジョージ |
ちがう。
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つねさん |
人生において(笑)。
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ジョージ |
たとえば、お仕事でも、ね。
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つねさん |
そう。
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ノリスケ |
んー?
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つねさん |
いや、思ってる(笑)。
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ジョージ |
優等生的な自分が、
どういう面で得してると思う?
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ノリスケ |
んんん? 分かんないぞ。
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つねさん |
僕も、でも、あるよ。
優等生っぽい自分っていうの、
あると思うしー。
あまり僕、そこらへんは自分でも
いいとは思わなかったりとかする。うん。
ま、理屈っぽいこと考えるときに、
自分の中でよく見える。
なんか、小利口っていうの?
お利口じゃなくって。
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ジョージ |
僕、この前、こんなこと考えたよ。
仕事していくうえにおいて、
生きていくうえにおいても、
得意なことと得意でないことってあるじゃない?
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ノリスケ |
あるね。
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ジョージ |
ねぇ? で、もう片方で、
好きなことと嫌いなことってあるじゃない?
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ノリスケ |
うん。
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ジョージ |
で、往々にして人間て、
嫌いなんだけど得意なことってない?
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つねさん |
あ〜、あるね。
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ノリスケ |
嫌いなんだけど得意なこと?
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ジョージ |
自分で、できることならしたくないんだけど、
それをやらすと誰よりも上手、っていう。
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ノリスケ |
ある。あるある。あるあるある。
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ジョージ |
ね? で、案外それって、
ひとから評価されてるの。
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ノリスケ |
そうなんだよ、ほんとうは好きじゃないことなのに、
自分がやるのがいちばんいい、
っていうことって、
評価されても、あまり……
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ジョージ |
その部分が評価されればされるほど、
自分的にはイヤで仕方がないのよね。
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ノリスケ |
うん、うん。
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ジョージ |
で、もう片方には、
ものすごく好きなんだけど、
得意じゃないことってあるんだよ。
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ノリスケ |
うん。
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ジョージ |
で、得意じゃないから、
やったって、みんなにバカにされて、
らしくない、らしくない、って
言われるんだけど、ほんとはそれがしたいの。
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ノリスケ |
うん。あるよ、もちろん。
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ジョージ |
ね? で、幸せな人っていうのは、
自分が好きなことが得意で、
嫌いなことが不得意な人なの。
でも、この部分で認められる人って、
天才と呼ばれたり、あるいは、
あの人は恵まれてるね、って言われる。
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つねさん |
一握りだよね。
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ジョージ |
ほんっとに一握り。
でも、僕たちは、そうじゃなくって、
嫌いだけど得意なことと、
好きだけど得意じゃないことの、間でもって、
悩んでるんだよ。
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ノリスケ |
うん。
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ジョージ |
そうすると、まわりの人が、
自分の得意な部分を見てくれてるのかな?
それとも、好きな部分を見てくれてるのかな?
って思わない? で、そやってやると、
ノリさんは、どうなのかな?
好きなことと、得意なことと。
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ノリスケ |
うん。あのね、あのね、それね、
ずっとね、やだったのね。
自分が、出来ることをやれば評価されて、
それで、役割というかさ、
みんなから、ノリさんはこのためにいてくれて、
ほんとに助かるよ、って言われてることを
やっていくことを、ずっとやってきたわけ。
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ジョージ |
うん。
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ノリスケ |
でも、いまのボスがさ、
ノリさん、もう、やれることをやるんじゃなくて、
やれないことをやったほうが、面白いよ、
って言ってくれた。そっから考え出して、
そういうことを、やってるよ。
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ジョージ |
うん。
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ノリスケ |
だから今は、どっちかっていうと、
やれることはいつでもやるよ、
俺がやればいんでしょ? 早いよ、
っていうことは、売りになってる。
でも、それは、いつもそれだけを
やらなくていいようにもなってる。
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ジョージ |
そうだよね。だから、
得意なことばっかりやってると、
身も蓋もない話になっちゃって。
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ノリスケ |
うん。うん。
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ジョージ |
いいの、それで? ほんとにいいのー?
そんなことで僕にそんだけの給料はらってるの?
っていう感じにはなるよね。
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ノリスケ |
そうそう。だから、
できないことを一生懸命やってる時間が
無駄かもしれないんだけど、ある意味では。
あの、会社としては無駄かも知んないし、
時間の浪費なんだけど、
ただ、それやんないと、成長しない。
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つねさん |
伸びなくなるもんね。
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ノリスケ |
伸びない。ちっとも伸びない。
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ジョージ |
それは多分、恋愛でも一緒なんだよ。
たとえば、ん−と、こういう人、いるよね。
人のことを思って、
その人のためになることを考えて、
してあげようとするのが好きなんだけど、
得意じゃない人。
表現方法がわからなくて、得意じゃない。
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ノリスケ |
あ〜、ああ、ああ(笑)。
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ジョージ |
だけど、他人のことを、
なんか、口汚くののしったり、
あるいは、わがままに振る舞って、
いろんなもの買ってもらったり
メシをおごってもらったりすることは、
そういう自分は嫌いで仕方がないんだけど、
ものすごく得意だっていう人。
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ノリスケ |
(笑)。
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ジョージ |
いると思うんだよ。
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ノリスケ |
いる。うーん(笑)。
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ジョージ |
で、いちばんいけないのは、
そういう、本来の自分と違う、
嫌いだけど得意な部分と、
ギャップがほんとは
あるはずなんだっていうことに、
気づかないで、10年20年30年、
ずーっと恋愛し続けると、
得意でいやらしい部分だけが残る、
変なお化けができあがるんだよ。
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つねさん |
は〜。
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ジョージ |
絶対そうだと思うよ。
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ノリスケ |
そうだね。
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ジョージ |
で、僕らが、よく、
平気で友だちにイヤなこと言うじゃん?
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ノリスケ |
うん。平気。
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ジョージ |
それって、あ、こいつ、
ほんとはこういうこと好きでもないのに、
得意にしてるぞー、とかって思うの、
見つけると、言うじゃん?
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つねさん |
うん。
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ジョージ |
ほーんとにあんた、
甘え上手なんだからーっ、とかって、
憎まれ口、叩くじゃん?
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ノリスケ |
うん。
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ジョージ |
で、それってなんか、
いい人じゃなくって
ビッチとかって言われる部分なんだけど。
だけど、言ってる僕たちは、
言ってあげることによって、
その人が気がついてくれるといいわけだから。
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つねさん |
変わってくれたら。
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ノリスケ |
気がついてくれないと、
先々つき合えないし、と思うよね。
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ジョージ |
うん、それと、んとー、彼は、
ほんとはその部分は好きじゃないんだから、
他人からどんなに悪く言われても、
そのことに傷つくことはないだろうな、
と思って、言うよね。
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ノリスケ |
確信があるよね。
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つねさん |
あと、なんか、そう言えるのが
友だちっていう気はするよね。
だって、べつにそれ以上つき合おうと
思わなかったら、
言わなかったらいいわけだし。
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ノリスケ |
浅いつき合いだったり、ま、いっか、
と思うと、その人に言っても、
それはしょうがないし。
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つねさん |
そそそそ。
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ノリスケ |
憎まれるだけじゃつまんないな、とは、
思ってやめることは、いっぱいあるよ。
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つねさん |
だから、これ以上の関係を築きたいのか、
それとも、それでいいのか、とか。
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ノリスケ |
大事な人ほど、ちゃんと話すところは、
あるよね。
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ジョージ |
で、また、逆に自分の立場になってみると、
イヤだけど得意な部分ばっかりで
評価してくれる人に対しては、
思いっきりイヤな人になってもいいかな?
と思うよ。
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ノリスケ |
ハハハハハハ。そうね。
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ジョージ |
で、一生懸命、その、得意じゃないんだけど
好きなことを努力して、頑張ってるところを、
後押ししてくれたり、
分かってくれたりする友だちに対しては、
いい人でいようかな? と思うしね。
なんかー、難しいけどね。
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(つづきます)