ジョージ |
でも、人から色々とやかく言われるのって、
ガクーンてくることって、あるでしょう?
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ノリスケ |
ある。
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ジョージ |
どゆときに、やっぱ、いちばんショック?
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ノリスケ |
見知った人に面と向かって言われるのは
大丈夫。すぐのみ込んで、すぐ消化して、
すぐ直せるから。
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つねさん |
あの、うん、納得いかないこと言われたとき、
僕、ダメ。
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ジョージ |
問題の本質つかれたときには、
仕方がないかな? と思うけど、
違うこと言われたときは……
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ノリスケ |
一を見て、十までを、
決めつけられるのは、やだねー。
ひとつのことを取り上げて、
僕の全ての世界観を侮辱するようなことは。
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ジョージ |
自分を分かってもらう段階って、
いくつかあると思うんだよね。
いちばん最初は、言葉を尽くして、
自分の本質を伝える努力を、
みんなに分かってもらう努力をするけど、
それは、絶対、無理なんだよね。
で、その次には、ほんとうに自分のことを
分かってくれそうな人を探して。
そん次にはもう、
ひとりひとりに話しに行くしかないよ。
で、そういうことが不可能な、
たとえばネットでの誹謗中傷とかってもう、
仕方がないんだろうね。
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ノリスケ |
そう、仕方がないと思う。
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ジョージ |
あと、強く生きるっていうの、
どういうの? そしたら。
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つねさん |
僕、人間強くないと思ってるから。基本的には。
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ジョージ |
人間は強くないよね。
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つねさん |
うん、絶対、強くない。
強くなれるっていうのは、どっかに、
はけ口があるからなんだと思う。
それが家族だったりとか、
恋人だったりとか奥さんだったりとか、
すると思うんだけど。
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ノリスケ |
はけ口っていうより、
100の罵詈雑言があっても、
1の信頼があったときに、
その1の信頼が、とても大きな木だったら、
僕は大丈夫、っていうような、気持ちじゃない?
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つねさん |
そうそうそう。だから、信頼っていうか、
寄りかかれる部分があれば、
強くなれると思う。
だって、つっぱってたって、
つっぱってる子、僕いっぱい知ってるけど、
みんな弱いもん。
ただ、たとえば顔がね、恐いから、とかね(笑)。
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ノリスケ |
顔が恐いから(笑)?
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つねさん |
あの、けっこうつっぱってる、
兄貴ぶってるからっていうんで、
すごい頼りがいがあるとか、
そういうふうに見られる子って、
いっぱいいるんだけど、
そんなのぜんぜん、強くも何ともないよ。
ただ自分を演じてるだけで、
お前、実際弱いでしょう? みたいな。
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ジョージ |
よく、落ち込んだら、
自分よりもっと悲惨な人がいる、
と思ってどうこう、って言うじゃない?
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つねさん |
マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグみたいに?
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ジョージ |
あれは最悪だよね。
人間、いったん下を見たら、
もう途端に、自分も下に見られてるんだな、
って思わなくちゃマズいんだよね。
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つねさん |
たまに言われるもんね。
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ジョージ |
だって、ねぇ? 誰かから、
自分のほうがマシだから、
って思われる自分っていうのを思ったら、
絶対思っちゃいけないよね。
絶対上を見続けるの。
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つねさん |
でも、それこそ誹謗中傷されたときに、
あれよりはこっちのほうがいいじゃん、
とかって言われ方されたら、
やっぱ下見ちゃうよね。
で、なんで? 俺の方が上じゃん。
とかって、比べちゃう。
で、そういうのポロッて、言っちゃったら……
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ノリスケ |
そのしっぺ返しは、自分に来るの。
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ジョージ |
ま、比べる、比較するんだったら、
昨日の僕とか去年の僕だよね。
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ノリスケ |
自分とね。
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ジョージ |
だって、……わかりやすく言うと、
ダイエットするときは、
それしかないでしょ?
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つねさん |
そうね。
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ジョージ |
目標設定と目標達成はもう、
たえず自分が中心、自分が基準なんだよ。
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ノリスケ |
そうね。
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つねさん |
でも、自分なりの、って、なかなかみんな、
考えないわけよ。恋愛にしたってそうじゃん。
なんか「あんたは、いいよねー」って、
言うだけ言うけど、じゃあ、
お前はどういうふうな努力してるの? っていう。
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ノリスケ |
あんたはいいよね、は、やだね。
いいなー、って言われんのが、
いちばん嫌いだな。
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つねさん |
(ジョージさんに)
もてるからいいよねー、とか、
よく言われてたでしょ?
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ジョージ |
言われたよ。
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ノリスケ |
そういうときは
「いいでしょう?」って言うの?
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ジョージ |
もて過ぎるのってめんどうですよ、
って答えるの。
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ノリスケ |
ハハハハハッ。
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ジョージ |
で、もてなくて、幸せですか?
って聞くの。そうすると、絶対、
自分はもてない、って言わないよ。
「いや、僕もそこそこは、もてますから」
って返ってくるよ。
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つねさん |
張るのね。
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ジョージ |
いや、人間ってそうだよ。
僕は、その人は、僕はそこそこもてますから、
って言うことによって、
人間性取り戻したと思うもん。
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つねさん |
ああ。
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ジョージ |
ぜーったい、誰にも同情しないし、
同情されたくないし。
だから、そういう意味では、
言い訳をする人は大っ嫌いだね。
たとえば、僕は背が低いから。
言い訳にはなんないもん。
だって、世の中には背が低い人を好きな人が、
いっぱいいるんだから。
僕はデブだから、も、言い訳じゃないでしょう?
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ノリスケ |
うん。そうそうそう。
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ジョージ |
下手したら、僕は性格が悪いから、
っていうのも、言い訳じゃないかもしれない。
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つねさん |
いるいるいる、いっぱいいるよね。
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ジョージ |
僕、足が臭いから。
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ノリスケ |
ま、だんだん難しくなるけどね(笑)。
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ジョージ |
これも言い訳じゃないかも知れないんだよ。
これは、振り出しに戻って、
二丁目に捨てるゴミなし、てことなんだけど。
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ノリスケ |
微妙なとこだね(笑)。
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ジョージ |
この世界のことを考えれば、
絶対に、言い訳はないんだよ。
だから、ある意味、
僕たちは言い訳のきかないところに
生きてるんだよね。
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(つづきます)