ジョージ |
少なくとも、年齢に対する嫉妬っていうのはさ、
嫉妬したって絶対解決できないわけでしょう?
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ノリスケ |
うん。解決不可能だよね。
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ジョージ |
若いから、あなたお肌がピチピチして、
羨ましいわって言うんだったら、
一生懸命ピテラか何かを注入してですよ、
コラーゲン注射でも何でもして、
努力すれば何とかなるかも知れないんだけど……
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つねさん |
でも、年齢ってね、
毎年いっこずつ増えてくから。
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ジョージ |
そう、だって、若返るかっていうと、
絶対若返らないわけでしょう?
それを嫉妬するのはどうかな、と思うな。
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ノリスケ |
そしたら、年を取ることって素敵なことなんだよ、
っていうことを体言していくしかないよね。
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つねさん |
うん。
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ジョージ |
で、何より、あんたたちいいわよね若くって、
て言われた若い女の子はどう思うかっていうと、
私ぜったい年取りたくない、
って思うと思うんだよ。
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つねさん |
あ〜。でも、男の場合ってさ、
あんまりそこらへんて、少なくない?
若いからっていうの。
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ジョージ |
男はそういう嫉妬はしない。
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つねさん |
あんまり。
でも、それこそ嫉妬1回したら、
1個ずつなんか、
何かが欠けていくような感じがする。
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ノリスケ |
自分の大事な「部分」が。
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つねさん |
うん。
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ジョージ |
自信がないから嫉妬をするんだろうね。
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つねさん |
で、まただんだん自信がなくなってくんでしょ?
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ジョージ |
うん、そうだね。
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ノリスケ |
自分には何でもできるみたいに
思ってるのが若いってことなのかな?
年取ってくると、仕事をしてると……
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ジョージ |
あのね、若いことの特徴っていうのはね、
何でもできると思ってるんじゃないんだよ。
今までできたことのない経験が少ないだけなの。
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ノリスケ |
ん〜!
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つねさん |
はー、はー、はー。
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ジョージ |
若さの良さって、失敗のなさなんだよね。
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つねさん |
要するに経験がないわけね。
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ジョージ |
そう。逆に若さの悪さって、
成功のなさなの。
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ノリスケ |
うん。
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つねさん |
うん。
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ジョージ |
で、自分はやること、
ぜんぶ成功するはずだと思いながら、
勘違いしながら年をとっていくの。
で、年をとっていく過程で、
2種類の人がいるのね。
失敗もしたけれども成功もした人、と、
失敗しかしなかった人。
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ノリスケ |
うん。
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つねさん |
うーん。
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ジョージ |
うん、で、失敗しかしなかった人っていうのは、
小さな成功をしてるはずなんだけど、
それを成功と思わないで、
自分はできないできないできない、
って思うんだよね。
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つねさん |
ほんとはね。
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ノリスケ |
あ〜。
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ジョージ |
んで、成功した実感がある人っていうのは、
ものすごい小さくてささやかな成功を、
大切にした人なんだよ。
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つねさん |
うん。
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ジョージ |
で、そういう年のとり方をすると、
失敗もたくさんしたけれども、
自分の人生って、
決して捨てたもんじゃないなーと思って、
若い子たちを優しく見れるんだよね。
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つねさん |
あー。
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ジョージ |
あんたたち、一生懸命張り切ってるけど、
これからいい失敗をたくさんしなさいよ、
って思いながら見れるんだよ。
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つねさん |
あ゛〜。いいね。
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ジョージ |
だけども、失敗ばっかりしてきた
大人っていうのは、若い子見て、
おめえら失敗しないと思ってるだろうけどよ、
これから失敗だらけの人生なんだー、
って思って見ちゃうんだよ。
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ノリスケ |
おー。
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つねさん |
でも、そういう人って、
上にいけないよね。
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ジョージ |
でも、それがねえ、
行っちゃうの、そういうの。
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ノリスケ |
前の会社の上司、そういう人だったよ。
そういう現実もあるのよね。
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つねさん |
は〜ん。
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ジョージ |
だいたい、人の失敗のことばっかり
嬉しそうに言って、
自分は成功したことしか言わない、
とかっていうのは、最低だよ。
でも、そんなんばっかりだもん。
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ノリスケ |
僕は前、そういう人のとこで働いてた。
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ジョージ |
だって昔はね、
それが上手だったら出世したんだもん。
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つねさん |
ああ、そうね。
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ジョージ |
で、ほんとの上司っていうのは、
自分の部下を見て、
自分の失敗したことばっかりを言うの。
で、そいつの部下とか同僚の成功の話を
嬉しそうにするやつを見て、
あ、こいつはほんとにいいやつだ、
と思って出世させなきゃいけないんだよ。
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ノリスケ |
うん。
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ジョージ |
だけど、変な上司っていうのは、
なんか、私がやりましたっ、
私がこうしましたっ、
あいつはできませんでした、って言うと、
おお、お前は良くできるやないか、
っつって出世させちゃうんだよね。
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つねさん |
ああ。
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ジョージ |
大っ嫌い。で、そういうやつに限って、
すっごい嫉妬深いの。
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つねさん |
あ〜、そうね。
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ジョージ |
あのね、女の嫉妬ってさ、
たいてい一対一なんだよ。
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ノリスケ |
あ〜。あんたとあたし。
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ジョージ |
そう。だけど、男の嫉妬って、
お前と俺らになってるの。「俺ら」。
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つねさん |
は〜。集団意識働くんだ。
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ジョージ |
で、あいつってけっこうできるぞ、っていうと、
「どう思う、あいつ?
仲間外れにしてやろうぜ」
とかっつって、すっごいの、そんときは。
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ノリスケ |
恐ろしい。
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ジョージ |
恐ろしい。怖いよ〜。怖い。
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つねさん |
僕、そういうの見たことない。
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ジョージ |
あの、よく、OL系のドラマで、
お局さまが出てきて、
お局さまがみんなまとめて、
弱者友の会みたいなの作って、
1人の女いじめるとかっていうの、あるじゃん?
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つねさん |
ああ。あれ、実は女社会じゃなくて、
男社会なわけ?
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ジョージ |
だけど、あれもね、最終的にはほとんどが、
お局さま1人がなんか、へこんで、
他のみんなが仲良くなるっていう、
これは女の世界なんだよね、やっぱり。
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ノリスケ |
うん。
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ジョージ |
でも、男はね、最後までそうだからね。
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つねさん |
あ〜。
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ジョージ |
も、追い出されるまで、そうだから。
ほいで、追い出されるでしょ?
そいつが追い出されると、
たとえば10人いて、1人追い出されると、
残った9人の中で、また1人、
って放りだされるから、怖いよ〜。
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つねさん |
ああ、犠牲者が出るのね。すげ〜。
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ジョージ |
怖いっ。
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つねさん |
怖いよ〜。
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ジョージ |
僕、ほんとにあれだよ、
オカマに生まれて良かったと思う。
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つねさん |
ワッハッハッ!
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(つづきます)