ジョージ |
自分の理解を超越したこととか、
認めたくないんだけど認めざるを得ないような
状況におかれると、人って必ず、
その裏を見ようとしたりするじゃない?
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ノリスケ |
うん。
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ジョージ |
この人、なんか要領のいいこと
したんじゃないかとか。
この人、なんかズルイことを
したんじゃないか、とか。
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ノリスケ |
ああ。
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ジョージ |
音羽さん、そうでしょ?
「岡ひろみは監督に取り入ったに
違いないのよ」って言うの。
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つねさん |
ああ、そうそうそうそう。
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ノリスケ |
また『エースをねらえ!』かい!
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ジョージ |
ふふ、そう。で、そういうのって、
すごい悲しいことじゃない?
で、逆に、それを言われた悪さは、
岡ひろみにもあるんだよ。
あまりに無防備でしょ?
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ノリスケ |
アハハハッ。
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ジョージ |
ね。
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つねさん |
そうね。
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ジョージ |
「なんで、私ばっかりに
辛く当たるのかしら?」
って言っちゃいけないんだよ。
だって、どう見たって、
あんたエコヒイキされてるんだから。
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つねさん |
当たられても仕方がないとこにいる(笑)。
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ジョージ |
ね? で、
エコヒイキされているということは、
私の中にエコヒイキされるだけの
何かがあるに違いない、
一生懸命それを生かすように頑張れば、
あの人たちも分かってくれるに違いないと
思わなきゃいけないのに……
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つねさん |
あ、それ、鮎原こずえだ。
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ジョージ |
そう。でも岡ひろみは最後まで無自覚なんだよ。
無自覚だから、お蝶夫人も迷惑もすれば、
藤堂さんまで迷惑しちゃって、
最終的には監督まで殺しちゃうんだからね。
ま、殺したんじゃない、
うっ死んじまったんだけど。
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つねさん |
ま、殺した、食っちゃったんだよ、
監督を(笑)。
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ジョージ |
で、そういうときは、
鮎原こずえの生き方っていうのは、
イケる、私はイケる。
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ノリスケ |
強気だからね(笑)。
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ジョージ |
で、しかも、私をもっと生かすためには、
この女を取り込んだほうがいいに違いない、
とかって。
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つねさん |
最初は早川みどりね?
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ジョージ |
そう。
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ノリスケ |
すーごい敵だったんだもんね。
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ジョージ |
すごいもん。それこそ鮎原こずえは、
下手したら監督とも寝かねない女だよね。
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ノリスケ |
ハハハハッ。
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つねさん |
いや、それはそうでしょう。
だって、補欠だから出なかっただけなのに
「鮎原さんって秘密兵器なんですよね?」
って記者に言われたとたんに、
あ、わたし秘密兵器だから
監督さん出してくれないのね、
フフッとかって(笑)。
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ノリスケ |
前向きだよね(笑)。
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つねさん |
なんか、マイナスがマイナスのままで
前向きだから怖い(笑)。
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ジョージ |
その通りよ。
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ノリスケ |
いっそ、恰好いい。
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つねさん |
いや、でも、ああいう、なんか、
強力なプラスの力を持っている人って、
なっかなかいないよね。
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ノリスケ |
磁場を狂わせるからね。
ぜんぶ巻き込んで前に進んでくでしょ?
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ジョージ |
台風みたいな女。
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つねさん |
あの、火の玉みたいな(笑)。
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ジョージ |
そう、火の玉みたいな女。
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ノリスケ |
でも、周りがぜんぶなぎ倒されると思ったら、
そうでもないでしょ?
で、一緒にうまいとこいったりする。
ああいう人と一緒にいると。
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つねさん |
あ、それはそうだよ。
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ジョージ |
うん、でも、それはね、
まず1人が上がって、その引力、
真空状態を作って、
上にプッと上がるようなもんだから。
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つねさん |
そっかそっか。
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ノリスケ |
チームで上がっちゃったでしょ?
こずえとみどり以外は、そんなにたいした
チームでもなかったのに。あの人たちは。
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ジョージ |
そう。
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ノリスケ |
だから、こずえのそばにたまたまいたっていう
子たちは、いい人生だったんだよ。
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つねさん |
で、脱落しないで。そっか。
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ジョージ |
だと思うよ。
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ノリスケ |
うん。たぶん、鮎原こずえはその先、
勝負の人生を続けてったけど、
他の子は、それをいい思い出として、
普通の主婦になったりしてたんだと思うんだ、
あのメンバーは。
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つねさん |
やっぱ、実業団に入ったのって、
鮎原とハヤカワだけだからね。
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ジョージ |
んで、鮎原こずえにとっては、
実業団に入ったのも、
たぶんそのうちスポーツ・キャスター、
タレント転身のための、第一歩だったんだよね。
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つねさん |
あ゛〜。
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ノリスケ |
今だったらね。
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ジョージ |
で、下手すると参議院かなんかに出てるんでしょ?
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ノリスケ |
あっ、そっちだね。
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つねさん |
ああ、スポーツ議員。それでなに?
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ジョージ |
っていうことは、
田村亮子な生き方っていうこと?
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つねさん |
あの子は、ニコニコして、
人当たり良さそうに見えるけど、
反感を買うよね。
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ジョージ |
媚びてるからじゃない?
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つねさん |
あ、そっかー。
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ジョージ |
うん、田村亮子的生き物っていうのは、あるよね。
その、権力だとか、マスコミだとか
大衆だとかに媚びる生き方。
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ノリスケ |
ん〜。
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ジョージ |
だってそれこそ、あの人がもし、
ファースト・クラスに乗ることがあるとしたら、
みんなが乗った後、いちばん最後に
こっそり隠れて乗るということ?
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つねさん |
あ゛〜。
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ジョージ |
だって、ファースト・クラスに乗る
田村亮子は、大衆の反感を買うから。
だから、絶対そういう反感を買うようなことは
しないと思うよ。
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つねさん |
開き直って落ちたら、広末涼子?
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ジョージ |
広末涼子は自分を商品として、
しっかり自覚してないの。無自覚だよね。
ある意味、あの、岡ひろみが崩れていって、
っていう。
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ノリスケ |
ハッハッハッ。
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ジョージ |
無自覚な女は、必ず崩れていくんだよ。
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つねさん |
あ〜。
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ノリスケ |
んーっ。
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つねさん |
でも、ああいうのって、ほーんとに、
たとえば、ま、実際の話ね、
無自覚でいれるのかな? って思うよ。
たとえば、モテるひとって、
自分はなぜモテているのかっていうこと、
知ってるんだよ、ほとんどが。
ぼくらの世界でも。
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ジョージ |
いやいや、二丁目の人たちでも、
自分がなんでモテてるのか、
分からないでモテ続ける人って、いるんだよ。
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つねさん |
そうなの?
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ジョージ |
いるじゃん? それで落ちてく子、
いるじゃん、どんどん。
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つねさん |
あの、商品価値をすり減らして。
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ジョージ |
商品価値もだし、
なんであんなのとできちゃったの?
って。
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ノリスケ |
あ〜。
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ジョージ |
なんでああいう売り方しちゃったの?
なんで? えーっ? 脱いだの? っていうの、
あるじゃん。あれって、
自分の商品価値知らないで、
自分は売れる売れる、
売れることしか知らない。
それって、若い女の子は、
自分は若い若い若い、
気がついたらババアで、
ガチョーンていうのといっしょだよね。
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つねさん |
援交やってる女子高生みたいなもん?
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ジョージ |
だから、ぜーったい無自覚はダメ!
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つねさん |
自覚する。
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ジョージ |
あぁ〜ん。でも、あれだよね、
僕は君のことが好きだよ、
っていう言葉のかわりに、
アイム・エンビー・オブユーって言えるのって、
素敵でしょ? 絶対。
ああ、羨ましい! って、
裏も何にも持たずに? 言えるの。
素敵っ! て。
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ノリスケ |
それは素敵よねえ……。
がんばりますっ。
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(このテーマはこれにておしまい。