お金をちゃんと考えることから
逃げまわっていたぼくらへ。

第7回 男の子と女の子ではお金の教育が違います。


※2月下旬に発売の
 『お金をちゃんと考えることから
       逃げまわっていたぼくらへ』
 を、書店に出る前に立ち読みしちゃえ、という連載です
 今日の見本読みは、お金の教育の男女差についでだよ。

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【男の子と女の子とでは、お金の教育が違います。】

私、男の子と女の子とは、
お金の接しかたを分けているんですよ。
糸井 あらやだ。それは聞かなきゃ。
女の子には、
あんまり不自由させるとダメ
なんです
糸井 おおお・・・・。
男の子はどんなに不自由しても
何とかやっていけるけど、
女の子にひもじい思いをさせると、
何ていうか・・・気持ちがいじけて。
糸井 女の子の方がいじけやすいですか?
ひもじい思いをした女の子は、
お金持ちのうちにお嫁に行ったら、
気が変わってしまうのではないでしょうか。

だからぼくは自分で考えた結果、
息子には月に3万円しか
あげなかったようなところを、
娘には15万円
あげていたんですよ。
糸井 5倍!
娘には
「弟たちに
 いくらもらっているかを言っちゃいかん」
と告げておきました。

もし言うと、
「何で男と女を差別するの?
 ぼくもお姉ちゃんも、自分の家で
 ごはんを食べているのだから、
 お小遣いは同じなはずでしょう?」
と息子たちが主張するだろうからです。

だけど、私が女の子に
そういう具合にしているのには、
わけがあります。

私の友だちで、東南アジアの
金持ちの華僑がいるでしょう?
そういう家の息子が嫁さん貰う時、
お金に不自由しなかったうちから
きたお嫁さんは、欲張らないから、いいんです。

「このうちの財産が欲しい」とか、
そういう事は考えないですよね。

ところが、貧乏な家から出てきて、
さんざんな目に遭ってからお金持ちの家に来ると
「ぜいたくができる」と思って、
少し気が狂います。

そうすると、その家の人からも
警戒されるし、嫌がられるし、
「やっぱり、生まれが悪いから、品がない」
とか言われたりするんですよ。
結局その家の家産をどういう具合に動かすか、
というようなことを、
そういう娘さんには任せられなくなっちゃう。

だったら、うちの娘には、
家で嫌な思いをしないで、
のびやかに育ってもらって、
よそのうちに行っても
人の家のお金を欲しがらないように
なるほうが、いいのではないかと思ったんです。

でも
「そんなにぜいたくな娘を持ったら、
 将来お嫁に行った先のだんなが、
 困るんじゃないですか?」
と知りあいには言われるんですよ。
「まあ、そんなことは
 ダンナのほうが引き受けるんだから、
 ボクと関係ないよ」
ってこたえているんですけど。
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※明日の立ち読みに、つづきます。

2001-02-06-TUE

TANUKI
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