博士 |
諸君たちは秋の七草を
知ってるかね? |
アジオ |
知らなーい。 |
アジコ |
草の名前なんて、
興味なーい。 |
博士 |
じゃあ、
何なら興味を持てるんじゃ! |
アジオ |
ゲーノーカーイ! |
アジコ |
秋の七芸能人なら
覚えてもいいわよ。 |
博士 |
よし! では覚えなさい!
あき竹城 八代亜紀 千秋 ほしのあき
和田アキ子 矢田亜希子 アンジェラ・アキ!
これが「アキ」の七芸能人じゃ! |
アジオ |
ほとんど知ってる名前だけど、
あき竹城って誰だよ! |
アジコ |
教えて!
あき竹城って何者なの? |
博士 |
ふふふ。やっと食いつきおったか!
あき竹城と言えば、元日劇ダンサーで
シリアスな芝居からコミカルな役までこなす
演技派女優じゃよ。 |
アジコ |
ふーん。
ピンと来ないわ。 |
博士 |
なに!
あの山形弁の軽妙なトークを
聞いたことがないのか? |
アジオ |
聞いたことなーい。 |
博士 |
かつては、たこ八郎との間に
熱愛報道まで流れたじゃないか! |
アジオ |
え! たこ八郎?
たしか酔っぱらって
海水浴場で亡くなった人だよね。 |
博士 |
その通り。
たこ八郎の葬儀で由利徹と号泣する彼女の姿は、
全国の涙を誘ったじゃないか。 |
アジコ |
葬儀委員長は
赤塚不二夫氏が務めたのよね。 |
博士 |
ふむ。たこ氏は誰からも愛される芸人じゃった。
風来坊の彼は友達の家を
泊まり歩いて暮らしたが、
元ボクサーの彼には
まだパンチドランカーの症状が残っており、
おねしょも度々あったという。 |
アジオ |
え! おねしょ? |
博士 |
しかし本人はそのことを気にして
「迷惑かけてありがとう」の置き手紙を残し、
またよその家を訪ね歩く。
そんな生活を繰り返しても、
彼の素朴で温厚な人柄を知る友達は、
みんな快く彼を迎えたというぞい‥‥。 |
アジコ |
いい話ね‥‥ |
博士 |
あき竹城女史もそんなたこ氏に惚れたのじゃろう。
ふたりの関係は愛以上の友情で
結ばれておったようじゃ。
たこ氏の葬儀で彼女が言ったという名言。
「結局、たこちゃんは海へ帰ったのね‥‥」は
ユーモラスでありながら、
生前のふたりの、温かな交流が偲ばれる
実に味わい深いことばじゃぞい‥‥ |
アジオ |
えーん!
なんて美しい話なんだ! |
アジコ |
秋空の日曜に
なんて泣かせるお話なの? |
博士 |
ふむ。
秋の七草のつもりが、
ずいぶん長い話になってしまったな。 |
アジオ |
じゃあ秋の七草は各自ネットで検索するとして、
今週の味写を発表しまーす! |
アジコ |
はーい。
まず一枚目はハンドル・ネーム、
おこめさんの作品でーす! |