2006年4月、
縄文文化のセンターだった
多摩美術大学・八王子キャンパスに誕生した
芸術人類学研究所。
初代所長に中沢新一氏をむかえ、
活動をスタートしました。
「芸術」と「人類学」とが結びついた、
この耳新しい名前の研究所では、
表面にはなかなかあらわれてこない「無意識」という、
ヒトの心の奥底で流動している領域にスポットをあて、
「人間」そのものを深く理解する
研究が進められています。
研究プロジェクトとして計画されているのは
「芸術の発生学」
「神話の生命力」
「野外をゆく詩学」
「ユーロアジアをつらぬく美の文明史」
「生命と脳」
「平和学の構築」など。
研究の成果は、本や論文の形で発表されるだけでなく、
展覧会やイベントなどの形で発信していく予定です。
現代社会において、
どんどん家畜化されていく人間は、
どうすれば「野生」を取り戻すことができるのか?
無意識の奥深く追いやられてしまった
「野生」を目覚めさせ、立ち上がらせる知性の活動を
「芸術」と呼ぼう、と中沢氏は言いいます。
だとすれば、「芸術」とは人間の生き方の
全領域に見いだすことができるはずのものなのです。
何万年以上も昔、壁画を描いた洞窟で、
人類はなにを考えていたのでしょうか?
「芸術人類学研究所」では、
こうしたラディカルな問いを探求していきます。
そのために、積極的にフィールド=現場へと赴き、
アースダイビングを繰り返していきます。
芸術人類学研究所スタッフ 馬淵千夏
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