── |
さて、そんな『新しいバカドリル』の、
中はどんな感じでしょうか? |
タナカ |
中ですね、どうぞ、見てくださいよ。 |
天久 |
上巻はネタの元になってるのが、学生向け。
夏休みの自由研究だとか、歴史の教科書のネタとか、
とにかく学生まわりです。 |
── |
学生というのは、小学生とか? |
天久 |
幼児から。 |
── |
幼児から(笑)。 |
天久 |
幼児から高校生ぐらい。 |
タナカ |
下巻が、社会人向けです。 |
天久 |
これが、上巻のあたまですね。
『新しいバカドリル(上)』より
子供に、絵の中のキャラやアイテムを使って
ストーリーを作らせるっていうページなんですけど、
関係ないやつが混じってたりする。
っていう面白さですね。 |
── |
さ、さかなくん!
『新しいバカドリル(上)』より
|
タナカ |
「Sくん」とかじゃなく「さかなくん」て
はっきり書いてるんやね。
「さかなくん」は「さかな」っていうのを、
自分の名前に付けるところがいいですね。 |
── |
そうか。一般名詞ですものね。 |
タナカ |
そう。生物の名前ですからね。 |
── |
「にんげんくん」みたいな。 |
タナカ |
「にんげん氏」みたいなね。
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天久 |
昔と比べると、精度はかなり上がりましたね。
パソコンがよくなった感じ。 |
タナカ |
バカのバージョンアップだね。 |
── |
(笑)。
今回の作り方としては、どうやって作ってたんですか?
定期的に打ち合わせをもうけるとかですか? |
タナカ |
昔は、会うしかなかったんだけど、
今は、同じサーバにデータを全部乗っけてて、
そこのファイルをいじくり合うんですよ。 |
── |
それ、新しいですね! いじくり合うんだ。 |
タナカ |
はい。いじくり合うんですよ。
天久と、デザイナーと3人で。 |
天久 |
あと、むしり合ったり。 |
── |
(笑)。
じゃあ、自分が好きなときに、やっていくと。
ナウいですねー。 |
天久 |
あ、そう、Skypeも使いましたよ。 |
── |
あー、音声ですか? |
タナカ |
新しいでしょー?
Skypeでやり取りだもん。
ずーっとつなげっぱなしで、作業をするの。 |
── |
じゃあ、顔も見ながらですか? |
タナカ |
僕の映像は、見えてたよね? |
天久 |
はい。 |
タナカ |
僕には見えてないんですよ。 |
── |
天久さんは、カメラ付いてなかったんだ。 |
タナカ |
音声だけなんです。
俺だけ、目が見えない状態で。
|
── |
ハンデですね。 |
タナカ |
そう、ハンデある。
耳だけで、すごい集中して。 |
天久 |
Skypeは、すごい新鮮でしたね。 |
タナカ |
うん。
で、スムーズですよね。
ニュアンスが伝わるんですよね。 |
天久 |
アイデアをとにかくカツキさんに選んでもらいたくて、
とにかくネタをいっぱい書いて
サーバーにあげとくんですよ。
で、そこから選んでもらったものを見て、
「これ選ぶっていうことは、
こっち系統が好きなのかな?」 |
── |
あー。 |
天久 |
心理的な読みをやるんですよ。 |
── |
あるんだ、やっぱりそういうのが。 |
天久 |
Skypeだと、直接的にその場で聞けるから
よけいな深読みは、しなくてもいいですね。 |
── |
うん、うん。 |
天久 |
モニター越しの会議って
直接会うのと、ファイル交換の中間って感じで、
湯加減としてよかったような気がします。 |
── |
それはナウいわー。 |
天久 |
でも、この会わずにやる方法は、
結構ドキドキもしますよ。
ちょっと違うなーと思ってるものが
どんどんアップされていくから。 |
── |
あー。 |
天久 |
これ、ストップかけなきゃいけないなと思いつつも、
もうちょっと様子見なきゃなあとか。 |
タナカ |
任せる部分もあるしね。
なかなか難しいとこもありますよ、それは。
よかれと思ってやってることも、あるからね。
|
── |
うん、うん、うん。 |
タナカ |
で、たとえばね、長い間やってると、
何となく分かるじゃないですか。
こういうことがやりたいのかなと、お互いね。
でね、たまに僕が、ファイルを間違って
イラスト入れてるときがあって。 |
── |
ほー。 |
タナカ |
それを見た天久は新ネタだと思って、
全部それにキャプション付けてたんだ。 |
── |
(笑)。 |
天久 |
(笑)。
向こうの挑発なのかなって。(笑)
でもしばらく続けても、どうも様子が違う。 |
タナカ |
そう、おかしいなーって。 |
── |
噛み合わないんだ。
でもそれ、何か思ってた通りじゃなくなるのも
また面白くできたりとかもしますよね。 |
タナカ |
うん、そうだね、面白くできるところですよね、
ふたりでやるということが、そもそも
そういうところですね。 |
|
(続きます!) |