ひとりダイニング部
──家でサラダをつくってみたよ。


明るいビルでの試食会のあと、わたくし(シェフ)、
残った「土曜日のドレッシング」を
家に持ち帰らせてもらいました。
試食会はやっぱりぼくらのお調子者なところが出て
「お祭り騒ぎ」になるので、
だれもが「うまい、うまい」と言う可能性があります。
だから冷静になってもう一度食べてみたい、と。
そこであらためて永田先生の野菜だけの
「なにもかけなくても、人が、うまいと言うはず」
のバージョンと、
四谷の丸正で買ったふつうの野菜、
「調理したほうがおいしく食べられるはず」
のバージョン、2つのサラダをつくって、
ためしてみようと思ったんです。
われながら疑り深いんだけど!

永田先生バージョンは、ラディッシュとにんじん。
葉っぱも、もりもり入れて、生で。
あ、水切りだけはしっかりしました、
ドレッシングが薄まっちゃうからね、水気が多いと。

丸正バージョンは、アスパラガスやさやいんげんの、
茹で野菜(を、冷やした)バージョンで。
これも水気はよく切りました。

どちらにも同じように、2本のドレッシングを、
イタリアンをたっぷりめにかけたあとに、
白をトッピングする感じで、
2:1くらいの割合で、まわしかけてあります。

さて結果。どうだったでしょう?
答えは「どっちもうまかった!」です。
けっこうびっくりです。
だって、永田先生の野菜のほうが
格段にうまくてもいいはずなんだけど、
市販の野菜だってちゃーんとおいしかった。
永田先生の野菜のほうは、
土のにおいがしてきそうな強い香りもそのままに、
ラディッシュのみずみずしさや、にんじんの甘み、
それぞれの葉っぱの独特の青み。
ぜんぶ、すごく、生きてて、
それを生かしているのがこのドレッシング、
という感じです。
勝ち負けじゃないけど、野菜のうまさに負けない。
「野菜の持ち味を、なんらこわすことのないドレッシング」
だと思いました。
そして、丸正の茹で野菜バージョンはどうかというと、
野菜そのもののインパクトは永田先生の野菜に負けるけど、
なんていうんだろう、
「いいところが引き立つ」ドレッシング。
茹でることで出る野菜の甘みが引き立つんですよ。
しゃっくりした歯ごたえや、ぷきぷきした食感も
より、引き立つ感じがしましたよん。

2005-03-14-MON


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