昭和の初期になると
各地の鉄道会社が、
あの有名な吉田初三郎さんに
沿線の案内図を
描いてほしいと依頼をします。
それだけメディアを通じて
都市部というものが
日本の中心に
なっていくんでしょうけれども
同じように自分たちの地方も、
そこを中心にして
描いてほしいと思った
意識の表れだと思うんです。
これは定山渓
(じょうざんけい)鉄道という、
北海道にあった、
いまはない鉄道です。
札幌から定山渓っていうのは、
1時間50分くらい
だったということですから、
大した距離はないんですが、
そこがこの鳥瞰図の主役なので、
たっぷり距離をとっていますね。
(江戸博学芸員・新田) |