言葉の戦争と平和。 米原万里さんとの時間。 (「これでも教育の話」より) |
8 神と透明とのジレンマ
□■■□■■□■■□■■□■■□■■□■■□■■□■■□■■□■■□ 昨日のお昼ごろにいただいたメールに、 「なるほど‥‥そうなんでしょうねぇ」 と思わずうなずいてしまったので、さっそくご紹介します! 「米原さんの対談、毎回思わずPCにむかって 『そうなのよ〜!』とうなずきながら読んでいます。 私は専門の通訳ではありませんが、 中国で働いていますので、日本からお客様が見えたり、 上司のお供で通訳まがいのことを、よくします。 『同じ人の通訳を1週間続けていると、 その人のことを絞め殺したくなってくる』 ‥‥ほんと、上司を絞め殺したくなったことが わたしにも、何度あったことか!(笑) 特に業務契約や社員の解雇など 微妙なニュアンスが大事な通訳の時、すごく緊張します。 日本語独特の言い回しをどう訳すか迷った時、 上司と現地スタッフとにジッと見詰められると、 『もうどうしたらいいのー!?』 と頭を掻きむしりたくなります。 それと、数人での会話が、 明らかに話がチグハグになっている時、いつも思うのが、 『果たして自分が軌道修正していいのか?』 ということです。友人同士の会話ならば 適当にごまかせばいいのでしょうが、 仕事となるとそうはいきませんよね。 ですから、米原さんと、扱っているレベルは段違いですが、 米原さんのお話、とっても身にしみました。 『言葉の壁を越えて』ってよく言いますけど、 それってほんとにむずかしいと思います。 原始的な感情(喜怒哀楽)は万国共通でしょうけど、 言葉には、考え方や文化や歴史が もう凝縮されまくってるわけですよね。 分かってれば分かってるほど訳せなくなる時があります。 だからウツクシイ通訳を耳にすると ものすごく感動します。自分もいつかこうなりたい!と。 辛い時もあるけど、自分が二つの言葉の間に立って うまく橋渡しができて、お互いが 『あ〜通じ合ってるな』 という表情をされた時の充実感はたまりません。 これからも楽しいお話聞かせてください」 「ケロロン」さんからのメールでした。 仕事で通訳的なことをしなければいけない人の言葉は、 とってもリアルだなぁ、と感じましたよー! 今回も、「通じなければ雇われない」などなど、 気合いの入った通訳者ならではの言葉が、響きます。 では、さっそくおたのしみくださいませ!!! □■■□■■□■■□■■□■■□■■□■■□■■□■■□■■□■■□
(※あさってにつづきます。おたのしみに!!!) |
2002-11-08-FRI
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