ガンジーさん。
いつ途切れるかわかりませんが
今後ともよろしく。

442.思うのは、箱根。

入院中のガンジーさんが、
窓の外に想像するのは、遠い箱根の山。
オートバイでツーリングする人々のこと。

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「箱根はまねく」

きのうの雨そしてきょうの晴天、時まさに秋たけなわ。
箱根はツーリングの連中でいっぱいだろう。
日光は終わってるはずだが箱根は紅葉まっさかりで、
きょうなんか雨に洗われてとくにきれいに映え
ライダーたちの気分も紅葉、
ちがう高揚してんじゃないかな。
きっと十国峠はレース場だぜ。

こんな日はね、ソロライダー(ひとりぼっち)でも
お互いが声をかけてお友達になれる。
女性の一人旅なんか見つけようものなら
助平なハーレーのおっちゃんたちが取り囲んじゃって
彼女にしてみればヤングガイとの交遊を望んでいても
チャンスを逃してしまう。
老害、いや老ガイにもこまったもんだ。

しかもこの老ガイ連中ときたら
ひとりでは走れないくせに見栄っ張り。
この時とばかり衆をたのんで失礼な質問をはじめる。
まさか酒飲んでんじゃねえだろうな?
「チミいくつ?」「何処から来たの?」..
ナンバー見りゃわかるだろ...
「大型(免許)持ってんの、すごいね」
「彼氏いないの?」「おじさんが案内しようか?」
なかには気のきいたのがいて
コーヒーなんか買ってきちゃって目立とうとしてる。

それをまた他のヤツがひやかす。
「おぃおぃ、カミさんにいいつけるぞ!
 お前はいつもアプローチをおれたちにさせといて
 あとでしゃしゃりでてきてそれだもんなぁ、
 このスケコマシ!
 おじょうさんこういうのに気をつけなよ」

ハーレーは(FLH型)は値段も高いので
40過ぎのヤカラが多い。
人間40歳をすぎると悪くなるっていうけど
このハーレー軍団は飛びきりの厚顔無恥なヤツが多い。
オートバイ好きにもいく通りかあって
オフロードの好きなヤツもいれば
筑波サーキットでレースに興じるヤツなどいろいろだが、
ハーレーダビッドソンの場合は
見せびらかすのが好きな御仁たちだ。
交通安全のパレードなんていうとかならず出たがる。
ご本人達は威風堂々なんて新聞に書き立てられるもんだから
いい気になっちゃってるけど
そんなら鉄馬じゃなくホンモノの馬にしろい!

やたら飾り立てて群れをなして走ってる。
高速道路のパーキングエリアでは見物人が多いので
彼らは悦にいって仲間とおしゃべり。
しかし目は自分のオートバイを見てる人が気になる。
羨望のまなこで見てるはずだ、
どうだ!すごいだろう、なんてね。

そしてライダーたちはみな
自分の好きなタイプのオートバイこそ
ホンモノのオートバイ好きが乗るもんだと勝手にきめてる。
オートバイの好きなヤツってこどもみたいだ。
そんな光景が
あちこちでくりひろげられてることだろうなぁ。
乗りてぇ。

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しみじみした部分と、
ハーレー族への悪口と、
サンドイッチ状態になっているのが、
ガンジーさん、ちょっと元気になったかなって感じ。

(つづく)

2001-11-14-WED

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