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マドラス・チェックだけど、
日本で織ってます! |
ホボンジュール! ハリーです。
きのうの「そでぐちポケット」にひきつづき、今日は、
「ユラールのロンTとパーカ」の一番のかんじんかなめ、
マドラス・チェックの裏地について、
お話をさせていただきます。
「ユラールのロンTとパーカ」で使っている
あのマドラス・チェック、あれ、実は、
生地メーカーのサンプル、資料、市販の布地など、
とにかく集められるだけ集めた
膨大なマドラス・チェックから、選びに選んで、
最終的に勝ち残ったものに、
さらにアレンジを加えたものなんです。
つまり、「ほぼ日」オリジナルの
マドラスチェックの生地なんです!
基本的な柄を選ぶだけで、
マジで2ヶ月くらいかかっているのですが、
それだけに、どの色のロンT・パーカとも合う、
マドラス・チェックに仕上がったと思っています。
で、それはいいのですが、オリジナル柄なので、
当然、必要なだけ、生地を織らなければいけません。
ところが、オリジナル柄の生地を織るには、量に関わらず、
超特急に急いで、1ヶ月かかるそうなんです。
みなさんからご注文をいただいてから、
つくりはじめていると、すごく時間がかかってしまうので、
実は、「そでぐちポケット」同様、
こちらもすでに織りはじめています!
現場からの報告によると、そろそろと、
生地ができはじめてているようです。
どうやってマドラス・チェックができるのか、
ちょっと見にいってみましょうか。
引率はおなじみ、「パーTチーム・なにかと現場担当」の
ゆーないとさんです。
それでは、どうぞ!
♪キーンコーンカーンコーン。
はいはいはい、みなさん席について!
《ユラールのロンTとパーカ・社会見学シリーズ》
「第2回 マドラス・チェック編」のお時間ですよ!
今回、マドラス・チェック部分の生産を
お願いしているのは、『(株)シャンブレー』さん。
プロ向けのいわゆる生地問屋さんです。
基本的にはシャツ生地がメインですが、
同じ生地を使って紳士パンツの代表であるトランクスや、
パジャマも作ってらっしゃいます!
「いいものを提供したいんですわ!」
とおっしゃる常務の中山さんは、
浪花ぽいけどちゃきちゃきの江戸っ子商人!!
会社にうかがうと、
「あー、ゆーないとさん、まいどまいど!」
と、つねにビジネス・モード全開です。
ちなみに、はじめてお会いしたときも、
「あー、ゆーないとさん、まいどまいど!」
でした。
シャンブレーさんは、シャツ生地などの、
常時ストックしている何千種類もの柄や、
シャンブレーさんが自社でデザインした柄、
色々な種類の素材でできた、
生地の在庫を持ってらっしゃいますが、
今回は、「ユラールのロンTとパーカ」のための
オリジナル柄なので、
シャンブレーさんから、チェックなどの先染織物
(さきぞめ=糸の段階から染めること)の産地である
兵庫県は西脇市にある、『オザワ繊維』さんに、
「オザワさん、まいど! これ、よろしく!!」
と、お願いして、
オザワ繊維さんが、
西脇にあるたくさんの工場に織ってもらう。
という流れになっているんです。
ちょっと複雑ですね!
簡単に言ってしまえば、
オザワさんは工程別に分かれている工場を統括して、
工場に仕事を振り分けて
円滑にスムーズに作業を進める。
というマネージメントをしているって感じですわ。
あれれ?おやおや??
そういえばマドラス・チェックってインドの織物だけど、
インドで織らないの!?
と思われるかたも、いらっしゃるやもしれません。
ええ、そうなんです。
インドでも最近は技術が進んできて
だいじょうぶになってきたんだけど、
やっぱり日焼けで色が変わってしまったり、
色落ちが心配なんですって!!
そりゃあ、てえへんだ!
今回のマドラス・チェックは特に裏地に使うから、
もしも!もしも!
チェックが色落ちして、
ロンTのボディーに色が移りってしまったりした日にゃあ!
特にスノー・ホワイトだったりしたならば!
あたしはショックで、
もう着たくなくなっちゃったりするかもしれないよ。
みなさんに顔向けできない!
そんなわけで、やっぱり安心できる、
歴史と伝統のある日本の先染織物の産地に
お願いすることにしたのです!
前置きが長くなりました。
それじゃ、オザワ繊維さんの工場にうかがってみましょう!
実際に、わたしたちのマドラス・チェックが
織られているところも見られますよーーー!
そりゃあもう大興奮だ!お楽しみに!!
1.糸です。
糸です!トイレットペーパーではありません!
これが、先染織物の特徴ですね。
原糸といわれるまっさらな糸を染めてから織る。
その染める前の大量の糸です。
この糸は1コで1キログラムもあるんだって!重っ!
今回のマドラス・チェックの糸は
シャツ、パジャマに使われる糸と
同じものなんですってよ。豆知識だね。
2.染色です。
さっきの糸を染めるために、巻き直して、
色別に用意されてる大きい釜に入れて、
コトコト染めているところです。
そして、染められた後がコレ。
染まりましたねー。染まった染まった。
(注意:この糸は他の柄のものです)
3.整経(せいけい)です。
真ん中の棚のようなところから写真右にむかって
蜘蛛の糸みたいなのがビャーーーーー!って
伸びているのがおわかりになりますでしょうか!?
経糸(たていと)のみを、引っ張って経糸の順番に
並べているところですって。
この先はどうなっているかと言うと・・・
ジャジャン!
この写真も違う布のものなんだけど、
さっきの引っ張ってった先が
こんなにきれいに並べられて巻き取られていくわけです。
これは、ちょっとストライプみたいに見えるけど、
今は緯糸(よこいと)が入っていない状態だから
そう見えるだけなんだね。
4.のりつけでございます。
のりすけさんではありません。のりづけです。
水槽に糊をひいて、その中をくぐらせて、
まだゆるゆるの経糸の状態を、
少ししっかりさせています!
5.いよいよ平織りに入ります!
ここでやっと緯糸(よこいと)さんが入られます!!
はた織り機のすごいやつのよう!!
緯糸はシュルンシュルン入っていくやつもあれば、
最近は、エアジェットで緯糸をビュンビュン飛ばして
織るなんていう早いマシーンもあるんですって。
すごいなあ〜科学の力って・・・。
この後にお湯の中を通してのりを取ったり、
乾かしたり、布の幅を調整したりします。
最後には!
6.チェック入ります。
お姉さんおつかれさまでっす!!
流れている布を目で見て傷がないか、
ほつれがないかなど、チェックしています!!
いいですか? わかりましたか?
そう、こんなふうに、生地はつくられるんですね。
知らなかった? ええ、そうでしょう。勉強になりますね。
じゃあ、今日のおさらいで
実際にマドラス・チェックが織られているところも、
見せちゃいましょうか。
まさに平織りしてる!!
もっと近くで見てみましょう!
おおおお!銀のバーのむこう(奥)は
まだ緯糸が入っていない状態だぞ!
そしてそして、織り上がったところだわ!!
すららららーーーーーーーーーー!
すっげーーーー!
出来てるよー出来てる出来てる!
じゃあ、違う角度からも!
↓
ずっらーーーーーーーーーーーーーーーん!
いかがでしたでしょうか???
おさらいも完璧かな?
今日のはテストに出るからなーーー
しっかり覚えとけよー。
てな具合で、今日の社会科見学
「マドラス・チェックの工場を見学してみよう」を
終わります!
わからないところは、先生まで聞きに来いよー。
以上!
こういうたくさんの方々の手を通って、
みなさんのお手もとに届くわけです。
楽しみだなあ〜〜〜。
今日はゆーないと先生がお送りしました〜。 |
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