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テキストの合間には
しりあがりさんの挿画が
じつに自由な感じで入ってますけど、
これはどういう行程で? |
祖父江 |
うーんと、しりあがりさんに
描いてほしいページを渡して、
「空いてるところに直接描いて」って。 |
糸井 |
あ、そう(笑)。 |
しりあがり |
こうやって、テキストと絵を重ねるのって、
けっこうめんどうくさいんじゃない? |
祖父江 |
そうそう。
絵があがってきてから
レイアウトを起こすのって
なんか違う気がするよね。
直接ならレイアウトしなくていいし、
楽チンだよね。
‥‥でも、
文字に絵がかかっちゃったところだけ
描き直してもらっちゃったね。
悪かったね(笑)。 |
しりあがり |
ああ、それはいいんだけど(笑)。 |
糸井 |
しりあがりさんとしては、
祖父江さんがデザインするわけだから
「へんなことをするに違いない」
と思って描いてるんですよね。 |
しりあがり |
そうですね。だから、こっちも
「ちょっとはへんなこと
しなきゃいけないんじゃないか」
っていう感じで。 |
祖父江 |
そんな〜〜。
‥‥でね、描いたあとの
男っぷりがよかったんですよ。
まだ絵を見る前に電話がかかってきて
「大急ぎで描いたから
5点か6点ほど、
よくないのがあるはずなんで、
描き直すから言ってくれ!」って。
心配でしょー?
でも届いたのを見てみたら、
すっごくよかったの(笑)。 |
糸井 |
へええ。でもこれ、
頼まれた絵描きはたいへんですよね。 |
祖父江 |
ね。「何描きゃいいんだ?」って思うよね。 |
しりあがり |
じつは今回、
いまいちゴールのビジョンがわからなくて。
しかも時間がなくて。
で、そのときどうするべきかと思ったら、
こっちで悩むのをやめて、いい加減に描いて。
で、強制的に5コか6コ、
ダメ出ししてもらうことにしとけば
すごい気が楽になると思って、
そういうつもりで気持ちよく描いたんです。 |
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糸井 |
ああ。そういうのわかるわ。
あの、うまくダメ出しを
してくれる人に会うと
それだけでもうれしいですよね。 |
しりあがり |
ええ。 |
糸井 |
「いいダメ出し」ってね、
やっぱり、いいんですよね。 |
しりあがり |
うん(笑)。 |
祖父江 |
いいダメ出し(笑)。 |
糸井 |
それはね、オトナにならないと
わかんないことなんだよな(笑)。
あの、なんていうの、
本気なんだけど硬すぎないダメ出しって、
人を育てるんですよ。
どう言ったらいいでしょう、
ホームラン打ったのに、
「あそこは3塁打が
おしゃれだったんだよなぁ〜」
なんて言われて、
「そぉだぁ〜!」なんてことがね、
あるんですよ。 |
(続きます!)