著者の石川直樹さんは、
熱気球による挑戦で数々の世界記録を樹立、
植村直己冒険賞なども受賞した
アマチュア冒険家の神田道夫さんに誘われ
彼の最初の太平洋横断遠征に同乗。
ふたり、海の上で生死をさまようなど
この挑戦を共有しました。
その後、石川さんは同乗しませんでしたが
神田さんは単独で同行に再挑戦、
途中で連絡が途絶え
現在でも行方はわかっておりません。
神田道夫さんという人のこと、
そして本人の話や、周囲の人々から聞いた
それまでの神田さんの一連の冒険のこと、
それらのありのままをまっすぐと記録したのが
この本だとおもいます。
冒険とはなんぞや、というようなことを
わたしは全然わかっていないかもしれません。
でも、この本から生々しく立ち上がってくる凄みに
心がふるえました。
石川直樹さんにほれぼれしました。
開高健ノンフィクション大賞受賞作。
わたしの狭い読書の範囲ではありますが
今年いちばん、かもしれません。 |