こんにちは。オリタです。
感想のメール、リクエストのメール、
ありがとうございます。励みになります。
今日も、日本製のホラー作品を
ご紹介いたしますね。
今回は『ブレアウィッチプロジェクト』のような
フェイクドキュメンタリーのスタイルを
用いた日本のホラー作品をご紹介いたします。
このジャンルには
『ほんとにあった!呪いのビデオ』
という定番のOVシリーズがあり、
これはこれで味わいがあるのですが、
その「ビデオ版心霊写真」的なスタンスから
一歩踏み込んだ、作品として昇華されているものを
ピックアップしてみました。
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『放送禁止1』(2003年) |
監督:長江俊和
脚本:長江俊和
メディア:DVD
販売元:ポニーキャニオン |
いかにも深夜に放送されている
ドキュメンタリー番組のような
顔をして紛れ込んでくる、
フェイクドキュメンタリーシリーズの第1作目です。
現在、第5作までが
フジテレビ系列にて放映されています。
事前情報が少なければ少ないほど、
楽しく観ることができますので、
興味を持たれた方はネット検索などせぬことを
おすすめいたします。 |
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怖さ:★★★★☆ |
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真実:★☆☆☆☆
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『日本のこわい夜〜特別篇
本当にあった史上最恐ベスト10』(2005年) |
監督:白石晃士
脚本:都築浩
メディア:DVD
販売元:エイベックス・トラックス |
白石監督による心霊バラエティテレビ番組の
皮をかぶったホラードラマです。
実際にTBS系列のゴールデンタイムに
放送されました。
ゆるいバラエティ番組の空気が
一変するクライマックスのたたみかけを
楽しんでいただきたい作品です。 |
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怖さ :★★★★☆ |
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バラエティ:★★☆☆☆
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『サイキックビジョン 邪願霊』(1988年) |
監督:石井てるよし
脚本:小中千昭
メディア:DVD
販売元:ポニーキャニオン |
『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』の
10年以上前に制作された、
フェイクドキュメンタリーの手法を
全面的に使った心霊ホラーです。
いまの感覚で観ると、バブル時代の微妙な古さが
気になってしまいますが、
このジャンルの、そしてJホラーの発祥として
エポックメイキングな作品です。 |
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怖さ:★★★☆☆ |
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ルーツ:★★★★☆ |
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Jホラーの参考書 |
もし貴方がこの連載をきっかけに
Jホラーに取り憑かれ、
次のステップに進みたいとお考えでしたら、
小中千昭『ホラー映画の魅力』
(岩波アクティブ新書)は
ぜひ手にしていただきたい1冊です。
1990年頃から脚本家として
通称「小中理論」を実践し、
リアルな恐怖とは何かを追求してきた
著者による自伝を交えたホラー評論で、
『呪怨』までのJホラーを
体系的に把握するのに最適です。
またサブテキストとして、
黒沢清『黒沢清の映画術』(新潮社)、
高橋洋『映画の魔』(青土社)も
おすすめいたします。
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イラスト:藤本和也
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2007-08-17-FRI
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(C)HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN
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