がんばれ自炊くん!
「ふだん食」はじぶんで作るって、どう?

先輩自炊人たち、スパゲティを考える。その3
〜250円で旨いスパゲティ・ソースは作れるか?〜
●寛容で頑固なトマト・ソース


暑いのう。
歯が浮くくらいによく冷えたトマトを、
流しに立ったまま、
粗塩を振ってガブリッ! じゃ。
おお、なんと旨いことか!
冷たい汁がほほを伝って流しにぽとり、と落ちる。
(清潔な流しでないと興ざめじゃがの)
汁を二の腕でぬぐい
次のひと噛みをガブリッ……
わしの夏のたのしみのひとつじゃよ。
伊太利人もこんなふうにトマトを食すのじゃろうか?

スパゲティ栄光の三大ソースその弐、
今日はトマトじゃ!


わしがトマトに思うのは
「寛容、かつ頑固」
ということじゃ。
舞台の名脇役、といったところじゃな。
スパゲティ・ソースとしてのトマトは
主役であるパスタのうま味を引きだすことに
最大限、心をくだきながらも
その存在感を、決して譲ることがないからのう。

さて、トマトをスパゲティ・ソースに、
とひとくちで言っても、
膨大なヴァリエーションがあることが
先輩自炊人たちのメールによりわかった。
今日はたっぷり紹介しようかの。

まずは、シンプルなトマト・ソースじゃ。

●タマネギのみじん切り・なすび・にんにく・
 その他好きな野菜を炒めて 
 おろしがねで丸ごとトマトをおろします。
 塩コショウで味付けを。
 それで一時すればできあがり。
 皮まで食べれちゃう!!
 湯むきする必要ナシ!
 簡単じゃないですか?
 私はトマトを料理に使う時は、
 たいていおろして使います。
 なかなかいいですよ〜。(tokijiro)


おお、煮込まない、というのが新鮮じゃな!
さぞ夏らしい香がするじゃろうな。
タマネギとにんにくも、おろしてもいいかもしれんな。
まったく加熱しない、というアイデアも来ておるぞ。

●ざくざくと1センチ角程度に切ったトマト1個と、
 みじん切りにしたバジルの葉4〜5枚をボウルにいれ、
 オリーブオイルで和えておきます。
 ゆであがったスパゲティの湯を切り、
 ボウルに入れ、がんがん混ぜて出来上がり。
 うまくすればスパゲティの茹で時間で完成します。
 (C.C.Satoh)

 
C.C.Satoh氏は農家のかただという。
畑からもぎたてのトマトとバジル……
さぞや旨いじゃろうな……さぞや……さぞや……さぞや……
うぐぐぐぐががががごげぐがっっっ(いかん、食欲が!)。
……コホン。失礼した。
味付けがなかったが、塩を強めにしてスパゲティを
ゆでれば、味付けナシでも大丈夫かもしれん。
足りなければ、塩をふりミルでコショウをひくと
よいと思うぞ。

●まず、トマトを奮発して、
 1個100円のおいしそうなものを買います。
 パスタを茹でながら、フライパンにオリーブ油を熱し、
 (油が散るのが嫌なら熱くなる前に)
 ザク切りにしたトマトを炒め、
 茹であがったパスタを入れ、
 塩と包丁で潰した粒黒コショウをかけて召し上がれ。
 塩がいい物であれば、と願うばかりです。
 いい調味料は確実に料理の腕を上げると思います。
 (津留崎 みゆき)


同感じゃ!
いい調味料がどれだけ食卓を豊かにしてくれることか。
このあたりのことは、
いずれじっくりと取り上げたいものじゃな。

●適当な大きさの鍋(ちいさめ?)に、
 ホールトマトを手で潰しながら入れます。
 ニンニクは、1かけを適当に切り刻んで、鍋の中へ。
 オリーヴオイルも適量(ただ、入れすぎないように)、
 バジリコも適量。これを中火にかけます。
 グツグツしてきたら、ごくごく弱火にして、
 ふたをして、あとは30分ほど待ちましょう。
 時々、木ベラか何かでかき混ぜるようにしましょう。
 火の止め際に塩・胡椒をぱっぱとかけて味付けすれば、
 出来上がり!
 最初にいろいろやって、火にかけてさえしまえば、
 あとはほとんど手間をかけずにすむから、ラクチンで簡単!
 なお、バジリコは、生だとよりいっそう香りがあります。
 ガーデニングブームだし、部屋の中で、
 鉢植えで育てるのもいいですね。
 イタリア在住のかたの料理本で知りました。
 余分なものが入っていないため、
 とてもあっさりしていて、飽きることがなく、
 何度でも食べたくなります。
 この夏食べるにもピッタリですよ。(n a m m y)


おお、これは伊太利料理の基本となる
本格的なソースじゃな。
最初にタマネギをじっくり炒め、そこに
これにはさらに、いろいろな応用が利くのう。
おお、そういうメールも来ておったな!

●(トマトソースに)ローリエやらバジルやらオレガノやら
 適当にハーブを入れます。
 辛いのが好きな人は唐辛子も1、2本ちぎって入れます。
 仕上げにパセリやバジルを上から少しかければ出来あがり。
 少し贅沢にしたいなら、玉葱やベーコンを先にいためたり、
 アサリや何かを塩湯でして加えたり、
 マッシュルームなどの茸を入れたり、
 バリエーションはいくらでも作れます。
 このソースはかなり定番(の筈)ですから、
 ピザにもリゾットにも応用が利きますよ。(tritree)


予算250円に限ればこのあたりが限度じゃろうが、
500円コースへの応募には、
トマトに手羽先を組み合わせたり、
イカを入れたりなどの多彩なアイデアが寄せられた。
「ごちそうパスタ」編も楽しみにするがよいぞ。
おっと、その前に、明日は栄光の基本ソースその参、じゃ。
待たれよ!

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みなさんのレシピ、引き続き募集していますよ。
メールでjisui@1101.comまでお送りくださいね。

もちろん、通常のおたよりもお待ちしていますよ!

2000-07-21-FRI

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