鍋ひとつでなにを作る? その4
〜まだまだあるぞ、腹いっぱいレシピじゃ!〜
久しぶりに横浜中華街に行って
わしの好きなK福楼で友人とめしを食ってきたぞ。
自炊ではまず作らないような
カエルの炒め物や中華おこげなぞを注文したんじゃが
ひとつ、こりゃあ、盗ませていただこうじゃないか、
というメニューがあった!
アサリと冬瓜としょうがのスープじゃ。
油っ気はまったくなく、あっさりしているのに滋養があって、
胃に入った途端にスゥッと吸収されるようなうまさでな。
まるで薬膳スープのようじゃった。
もう冬瓜の季節も終わりじゃが、
これからはダイコンでもきっと旨いじゃろう。
うっかり、レシピは聞いてこなかったんじゃが、
わしが推測レシピを書いてみよう。
(でも自分で、まだつくっとらんのじゃが。)
店ではたぶん上湯(シャンタン:中華のいいスープ)を
使っとるのじゃろうが、自炊バージョンじゃから、
ややカンタンに行こう。量はテキトウにな。
1)鳥がらを熱湯で軽くゆでて、水洗いする
2)鍋に湯をわかし、鳥がらと長ねぎのぶつ切りを入れて
しょうがの薄切りを加え、2時間弱火で煮こむ。
※以上は、市販のスープストックや固形スープのもとで
代用可
3)砂抜きをした殻付きあさり(はまぐりなどでも可)を
鍋に入れ、ひたひたにおいしい水を張り、火にかける。
貝の口がひらいたら、貝だけ取りだしておく。
4)鳥がらスープから、長ねぎと鳥がらを取りだして、
あさりのスープをまぜて、火にかける。
5)短冊切りにした冬瓜を入れる。
6)塩、こしょうで味をととのえる(薄味が好ましい)。
7)冬瓜に火が通ったら、アサリをもどして、
一煮立ちする寸前で火を止める。
これでできあがりじゃが、ここに戻したはるさめや、
センレック(ベトナムの米麺)などを入れれば
それなりに「一鍋料理」じゃな。
なお、ダイコンでつくるときは下ゆでして、苦味を除くべし。
野菜をもっと入れて、具だくさんでもうまいじゃろう。
さ、今日も元気に「一鍋料理」じゃよ〜〜!
さらにパワーアップしたレシピが集まっておるぞ!
●むかし、玉村豊男サンの「料理の四面体」という本の
冒頭にでていたトマトのシチューは本当においしいので
おすすめです。
彼はその料理にはいろいろこだわりがあるらしいのですが、
一介の主婦にかかればこういう料理になります。
もしこの本を読んだことのある人が、
「それはちがうんでないかい!」といったとしても、
「ええ、そうなんです」と開き直るような
料理でございます。あしからず。
作り方
1 厚手の、ふたがぴったり閉まるナベ。
オリーブ油、、豚のスペアリブか、
鶏の水炊き用骨付きのぶつ切り(量はお好み)、
じゃがいも(ひとりひとつ)、たまねぎ(一人半分)、
にんにく、トマト(完熟か、水煮の缶詰、一人最低
大きいものを一つ。缶詰なら二人で一缶)、
塩、一味とうがらしを用意。
2 ナベを中火で温め、オリーブ油をだくだくと注ぐ。
鍋底一面さざ波がたつくらい
3 にんにくの皮をむいて放り込む。数は好みで。
4 肉を放り込む。特に塩、胡椒はしない。
肉に焦げ目をつけている間にタマネギの皮をむいて
一つを4つくらいにぶったぎる。
ナベに一味とうがらしを好みの量振り込み、
タマネギが切れたらナベへ。
5 タマネギは放っておいて、ジャガイモの皮をむく。
ピーラーが早くてベスト。
むけたら一つを半分に切って放り込む。
6 ナベの上でトマトを握りつぶす。缶詰は汁も入れる。
塩を小匙1杯入れる。
そこで初めて全体を大きく混ぜ、
ぴったりとふたをしてできる限りの弱火にする。
30分待つ。できあがり。
ポイントはナベのふたをぴったりしめること。
トマトは手でつぶすこと。
なお、この「料理の四面体」という本は
だいぶ昔にでたもので、玉村さんが田舎に引っ込む
遥か前の本です。でも、男の人の自炊には、
この本はバイブルになるのでは、と思っております。
私自身は主婦ですが、うちの旦那はまるっきり
料理ができない人です。カップヌードルのお湯を
湧かすのに、やかんが見つからないと、
ナベで代用することもできません。
しかしこういう人がたぶん近い将来単身赴任なんだよなあ。
わたしゃしりませんよ、ほんとに。
ではまた。(ながいみさこ)
玉村トマトシチュー主婦アレンジ版か!
このレシピに文句な〜し!
わしも「料理の四面体」は単行本で持っとるよ。
(編集部註:現在は文春文庫で入手できます)
料理のとても基本的なことがらを
背筋をのばして書いている本じゃな。
“干物は太陽で焼くロースト料理だ”
とか、自炊している自分が誇らしくなるような
そんな気分になるような本じゃった。
ながい殿、御主人の単身赴任のプレゼントには
この「がんばれ自炊くん!」もお忘れなく、じゃ。
(でないと毎週クール宅配便でおかず送ることになるぞ〜)
続いては、おお、この項二度目の自炊人か。
長文じゃよ。
●自炊老人様には「にくじゃが」について弁護していただき、
大変感謝しておりますが、実際のところ、ご指摘通りに、
単なるごはんのおかずではないのか? という反論が
なされるのではないかと気になっておりました。
ということで、再度「なべ一つ料理」のレシピに
チャレンジします。
変り種パスタを一品、なべ一つで仕上げます。
一応名前は「トマトと豚しゃぶの冷製パスタ」
としておきます。
なお、今回のレシピに関しては、普段は様々な道具を使う
ところを、あえて使わないように考え、
さらに今日の晩御飯にて実証実験を行いました。
◆材料(ちょっとおなかいっぱいな一人前)
ロングパスタ 100g
ミニトマト 1パック(20〜30個ほどでしょうか)
イタリアンパセリ(なければ普通のパセリ) 1本
豚ロースうすぎり肉(豚しゃぶ肉と表示されていることが
多いです)100g〜150g
だし昆布・昆布だしの素・こんぶ茶など 適量
(こんぶの味が出れば問題なしです)
オリーブオイル 大さじ3程度
塩 ひとつまみ(味付け用)
+大さじ3くらい(パスタゆで用)
しょうゆ 大さじ2〜3
すだち・レモン・バルサミコ酢のいずれか 適量
(しょうゆ+すだちは、ポン酢の素でも代用できます)
氷(あればで構わないです) 若干量
◆作り方
1.まず、洗って水気をふいた鍋を用意し、
ヘタとタネを取り1/4に切ったミニトマト、
パセリのみじん切りを入れます。
2.鍋をボール代わりにして、1に塩ひとつみまを
入れ少し混ぜ、さらにオリーブオイルを入れて
混ぜてください。
※注意 必ず手で混ぜてください。
油べたべただから箸で混ぜようとすると、
せっかくのトマトが箸で傷ついて台無しになります。
3.2までで出来上がった品を、食べるときに使うお皿に
移し、30分くらい休ませておきます。
ここまでで「トマトのマリネ」を作ったことになります。
材料を休ませているうちに手と鍋を洗って、
次は「冷たい豚しゃぶ」を作ります。
4.どんぶり1杯の水を鍋に入れます。
本物のだし昆布を使いたい方は下記を参照の上、
「こんぶだし」を作ってください。
だしの素やこんぶ茶の方は、お湯が沸騰したところで
だしの素等を入れてください。
・昆布だしのとり方
こんぶは冷たい水の状態から入れ、
沸騰寸前に取り出してください。
沸騰しても昆布を入れたままにしておくと、
ヌルヌルのだしになってしまい、失敗します。
5.上で計量に使ったどんぶりに、なるべく冷たい状態の
水を入れてください。氷があればなお良いでしょう。
6.豚しゃぶを作ります。だしに豚ロースうすぎり肉を
入れ、色が白く変わったら、すぐに5の冷水で
冷やします。
7.冷水で豚肉がほどよく冷めたら、まな板にあげ、
少し板を傾けて水気を切り、一口大に切っておきます。
ここまでで「冷たい豚しゃぶ」ができあがりです。
※注意 豚しゃぶを作っただしは捨てないでください!
味見すると分かると思いますが、おじやを作るのに
最適なだし汁になっています。後のお楽しみのために、
どんぶりに入れておきましょう。この時どんぶりから
だしがあふれないために、水の量をどんぶりで
測っています。
8.しょうゆとすだち等をあわせて、ポン酢を作ります。
個人的にはバルサミコポン酢がお勧めです。
さて、このあたりでそろそろ30分くらいになると思います。
トマトのマリネが鮮やかな赤色と緑色に変化していると
思います。最後にパスタをゆでて冷水で冷やすのですが、
ちょっと気合が必要です。
9.お湯をわかして塩を適量入れ、パスタをゆでます。
これに関しては、先人の皆様のお知恵を
参考にしていただくと良いでしょう。
10.ゆであがり1分前になったら、いよいよ
「熱湯をいかに捨てるか」の勝負です。
ざるがあればそれにあければ何も困らないのですが、
この時点で、パスタを混ぜている菜箸等々にパスタを
ぐるぐる巻きにして、ゆであがり時間の少し前に、
なべの下にパスタを押さえつける格好でお湯を捨てる
という技もあります。若干危険ですので、
この方法の必然性のある方は、
事前にイメージトレーニングしておいてください。
11.一度お湯を捨てることができれば、
あとは水を流しながら、パスタを手でつかむことが
できます。
12.パスタが冷えたら豚しゃぶと一緒にお皿に盛り、
ポン酢をかけてできあがり。
これでは盛り付けが逆なのですが、そこは「なべ一つ料理」
を考慮してのご愛嬌、フォークで大胆にかき混ぜて
食べましょう。この大胆さを割り切れば、あの
「食べ終わった後のうんざりする洗いもの」も
極端に少なくなります。
若干面倒ですが、なべ一つでこのようなこともできます。
話が前後してしまいますが、お皿は白いお皿が
いいでしょう。トマトの赤、パセリの緑、お皿とパスタの
白と、イタリア三色国旗の鮮やかさも表現できます。
実はこの料理、私の夏バテ対策のレシピです。
炭水化物はもちろんのこと、夏場にどうしても
不足しがちなたんぱく質・脂質、さらにベータカロチン・
ビタミンB・Cが一皿で取れます。
材料も特に特殊なものはなく、
しかも廉価なものばかりですので、
ごく日常的に食べられる品です。
もう1ヶ月早ければ時期的にぴったりだったのですが、
また機会がありましたらお試しください。
皆様のレシピも大変参考になります。
この企画、僕は完全にツボにはまってしまいました。
ここのところさらに自炊率が上がってきています。
引き続き楽しい自炊生活を謳歌しようと思います。
それでは、ごきげんよう。(Kou(じ))
これまた文句な〜し!
これ、栄養価としてもなんのモンダイもなさそうじゃな。
なので、皿についてひとこと。
わしも白い皿、賛成じゃ。
それも、やや厚手の大ぶりの、ちょっといいものがあると、
なにかと便利じゃし、料理も映えるのう。
ちなみに、わしがふだん使いにしているは、
・白い大皿
・骨董屋で買った藍色&朱色系の和皿(大型の角皿、
しょうゆ用小皿と煮物を盛るでかい碗)
・タンタンの絵皿
じゃよ。
さて次は、……中華鍋パスタとな?
●ナベは、中華ナベも、可ですよね?
で、私の学生時代の得意(?)メニューを。。。
◆必要な食材
油(少し)
ベーコン(食べたい分量)
ほうれん草(1わ)
スパゲッティ(ほそーいヤツ。バーミセリとか
なんとかを食べれるだけ)
しょうゆ(ひとたらし)
こしょう(粗挽き、希望)
スープの素(濃い味のスキな人は、要るかも)
これだけ用意すれば、あとはカンタン。
1 ナベでベーコンをいためる。このベーコンから、
良い味がでます。
2 ほうれん草を、ざくざく切ってナベに入れる
(最近のほうれん草は、根性がないので、
あたしはあんまりアクは気にしません。)
3 ナベに水(できればお湯)を入れる。
4 スパゲティを入れる(2〜3分でゆだるもの)
5 しょうゆ・こしょうで味付けして。食う。
以上なんですが、別に麺ならなんでも良いかも。
カンタンすぎ?
なんか自炊老人サマに怒られそうかも。。。
(みぃ@徳島)
んなこぁないぞー。怒りゃせんて。
中華鍋を使う、という意味を考えておったのじゃが、
みぃ殿は、きっと、なんでも中華鍋派、
ということなのじゃろうな。
中華鍋でパスタを茹でる、というのは、
わしもやったことがあるんじゃが、
太いものは向かない。
なぜなら、広くて浅い鍋の形状ゆえ、
沸騰した湯がぐるぐるまわらず、
パスタも踊らんのじゃ。
「細いパスタを一人前」じゃから
できることだと思う、このレシピは。
あと、「ほうれん草は冷凍食品を使う」というのも、
忙しい時には便利じゃよ。アクの心配もないしな。
続いては、ほう、伊太利・西班牙方面の献立じゃな。
●こんにちは、簡単で手間いらず、失敗のない献立です。
1.えび、いかをバターかオリーブオイルでさっと炒める。
ワイン少々をふりかけて1分ほど蒸し煮にするのも
おいしい。
2.えび、いかを鍋から取り出し、人参、ピーマン、なす、
たまねぎを炒める。人参は火がとおりにくいので
さきに入れてよく炒め、なすは最後にいれる。
3.野菜に火がとおったら、トマトをざく切りにして
鍋にいれ、塩こしょう(またはコンソメの素)、
トマトジュースを加えて煮込む。
4.最後にえび、いかを戻してさっと火をとおして
できあがり。
私はいつも、これに冷ごはんを入れてリゾットにするか
スパゲティを入れて食べています。
鍋ひとつということなので、
シチューとしても献立になるかな、と思ってお送りします。
(おれんじ)
最初に、にんにくとトウガラシを炒めておけば
「アラビアータ」にもなるな。(わし、好きなもんで、
ついついそういうアドバイスをしてしまうのじゃが、
にんにくととうがらしを憎む会の皆さんからは
にらまれとるじゃろうなあ)
リゾット賛成じゃ。
パスタは、これはあまりスープがないから
前出のみぃ殿の方法は使えないじゃろう。
前もってペンネを硬めにゆでておき、
水洗いしてさっと油をからめておいたのを
最後に混ぜる、という方法もあるぞ。
最後は、中国からの韓国料理じゃ。え?
●もう長い事北京で暮らしてるんだけど、
私が、鍋ひとつで作るというと真っ先に思い出すのが
キムチチゲ。
自己流だけど、ルームメイトの韓国人が作るの
マネしたうえで、だから、味は本格派のつもり。
実際に、鍋ひとつにホットプレートでたまに自炊する私が
しょっちゅう作る料理です。
(自炊老人註:たまにしか自炊しないワタシだけど、
その中でもよく作る料理です、ということじゃな?)
作り方も簡単。
漬け汁をきったキムチを(これポイント)油で炒め、
お湯を入れて煮こみます。
その中に、中華のだしの素か、鶏がらスープの素をいれ、
(私は味覇を愛用)好きな野菜を入れて火が通れば
出来あがり!! 冷蔵庫に何にもなくても、
ご飯をいれてキムチ雑炊にしてもかなりうまい。
ちなみに、今では日本でも簡単に手に入る辛ラーメンも、
野菜いっぱい入れてキムチいれて煮込んで食べると
ほんとおいしいよね。
韓国料理だ―――いすき――!!(Masako furuichi)
わしも韓国料理だーいすきーーー! じゃ!
とくにチゲ(鍋)はいいのう。
Masako殿のチゲも、ものすんごくカンタンじゃが、
かなりうまそうじゃ。
しかしキムチを油で炒めるとは知らなんだ。
これ、韓国には、雑煮にするモチもあるじゃろ。
ええと、なんじゃったか、……トック?
あれ、入れてもうまいじゃろうな。
(日本のモチでもいいかもしれん)
あるいは、白身魚入れるとかな。
しまった。予定の半分じゃが、
もうこんなに来てしまったか。
今回はここまでにするがな、
まだまだレシピはあるで、
次回も「一鍋料理」続きじゃよ!
さばら!
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