鍋ひとつで何をつくる? その9
〜国際的な日曜のレシピじゃ!〜
うひゃあ、いかん、起きたら夕方の4時じゃぁぁぁぁ!
と、それはよくあることなんじゃが、
今日は不可解な恐怖のミステリーが起きたのじゃ!
台所の流しを見たら、洗っていない食器が一組。
ちなみに、寝る前に、朝起きたらすぐ食べられるように
豚の冷シャブと、その茹で汁を使った納豆汁、
茹で野菜(つるむらさき、モロヘイヤ、アスパラガス)を
用意しておいた。玄米は11時に炊き上がるようセットして、
床に着いた。それはよーく覚えとる。
が、2合炊いたはずの玄米の、半分がない。
おかずも、ちょうど一食分がなくなっている。
そして洗っていない食器。
ご、ごはん泥棒?
ああ、記憶をたどるとぼんやり覚えているのは、
かすむ目の先に見えた
オカカをまぶした豚の冷シャブ……。
そういえば、今しがたメシを食ったが、
いつもの食欲よりやや少ない感じじゃったな。
あれ? わしが食ったのか???
以前鈴木“月光庵”慶一翁が
「朝起きたら、納豆と、モチを
食い散らかした跡があったんだよ〜〜
覚えてないんだよ〜〜〜」
と嘆いておられたが、これでは、わしも同類じゃ!
情けない……嗚呼。
……ま、いっか。
さて、食欲あることは美しき哉。
今日も「一鍋」行くぞ!
だんだん、寒い季節に向けたレシピが増えてきておるよ。
今日は日曜じゃから、ぜひ一品、ためしてみてほしいぞ。
●こににちは、自炊の先輩!
こちらシカゴは、つきぬける青の高〜い空のした、
人肌恋しい季節に突入しました。
そこで考えた鍋ひとつで作る自炊食。
中華粥なんてどうですか?
添えるものによっていろいろな味に挑戦できて、
そのうえお腹いっぱいにしてくれる
トロトロあつあつのあの物体。
作るっきゃないっしょ!
・用意するもの
お鍋(土鍋または寸胴があると素敵)
お米(粘度の少ない米、タイ米など。
日本米でもいいです。)
お水(米1に対して12〜13くらいの割合です)
鶏がら(一羽分)
生姜(風邪の時はたっぷりと)
長ねぎ
鶏肉
チンゲン菜
塩 こしょう ごま油
・ 作り方
1.用意した鍋にスライスした生姜、鶏がら、
長ねぎのぶつ切りを放り込み、
灰汁をとりながら出汁をとる。
沸騰してから弱火にして20分くらいかな。
2.1を待つ間、お米を洗ってザルに上げておく
3.1でとった出汁に、米、削ぎ切りにした鶏肉を加えて、
弱火でコトコト40分くらい
4.一口の大きさに切ったチンゲン菜をいれて、
しんなりしてきたら、
ごま油をたらしてできあがり。
あとはお好みの加減で塩、こしょう。
生姜とこしょうで身体がぽかぽか温まって
寒くなるこれからの季節にぴったりのメニューじゃ
ないですか? お米1合で4人分くらいの分量ですから、
作る時気をつけてね。
そうそう、中華粥のたまらんところは
好きなものをアレンジして自分だけの味を
どんぶりの中で作れることですよね。
刻んだザーサイ、もやしのナムルなんかを小皿に分けて、
レンゲでちょこんと粥に乗っけて、口にホカホカを運ぶ。
あぁ〜しあわせぇ。上のは鶏肉メインのお粥ですが、
出汁を乾燥ほたて貝柱でとって、具材を魚介類(アサリ、
帆立貝、イカ、海老など)メインに変えても
しあわせですよ。他にも、とき卵、桜えび、ニラ、
小口ねぎ、春菊、セリ、小松菜……あと何かあるかな。
とにかく、想像しうるかぎりの食材を
大きな懐で受け止めてくれるお粥は、
アレンジし甲斐のある楽しい一品です。
それにコトコトやるだけですんごく簡単。
自分だけのオーダーメイド粥をつくりましょう!
お粗末さまでした。(スズキマキ)
これ、楽しいのう! 中華粥。
粥というと「しまつなごはん」の印象があるが
これはごちそうじゃ!
ごま油とトウチジャンで豚ひき肉と
細かく刻んだ生しいたけを炒めてのっける、
なんてのもよさそうじゃな〜。
次は、味付けが塩だけとな?
●「ほぼ日」の皆様、いつもありがとうございます。
以前「キャベツ」のお題の時に、
自炊とは、「簡単」、「後片付けが楽」、「野菜いっぱい」
などと、能書きをたれた主婦でございます。
ちょっと遅いですが、「鍋ひとつ料理」について
メールします。
単純な私は、「鍋ひとつ」=「鍋もの」と考えました。
皆さん鍋もののレシピも、たくさんお持ちだと思いますが、
調味料が塩だけ! というのをご紹介します。
材料は、なにはなくとも「塩ジャケの頭」です。
スーパーには、ないと思いますが、魚屋さんなら
置いてる日もあると、思います。
半分で結構です。
この「塩ジャケの頭」を鍋に入れ、
水を鍋の半分ぐらい入れます。
沸騰して、しばらくしたら、この鍋のなかのだしを
味見します。
飲むには、少しからいくらいがGOOD!
もっとからい時は水を足し、薄い時は塩を足します。
後はお好みの野菜を入れるだけ。
定番は、じゃがいも、たまねぎ、にんじん、きゃべつなど。
ちんげんさいなど入れると、色味もきれいです。
もちろん、入れる順番は煮えにくい順です。
食べる時は、汁ごと取ってめしあがれ。
もちろん、シャケの頭も食べれます。
まだまだシャケが辛い場合は、なんと、もう一回使えます。
パンやごはんにも合いますが、一番は、日本酒です!
最後におもちを入れると、もっとボリュームアップします。
書いてたら、すっごく食べたくなってきました。
シャケ頭が冷凍庫にあるので、今晩しようかなあ・・・。
お酒に合う料理なんていう、お題も期待してます。
自炊老人は、どんなお酒が好きですか?
これからも、楽しみにしています。(杉山 真子)
わしの好きな酒はよく冷えたシェリーじゃ。
ウソじゃ。酒は極端に甘い酒以外は、なんでもござれじゃ。
でも、食べるほうが好きなもんでな、あまり呑まんよ。
しかし、この鍋じゃったら、日本酒ばっちりじゃな!
シャケのアタマは、なかなか手に入れにくい素材じゃが
北海道っぽい鍋じゃのう。
パンにも合う、ということは、生臭みはほとんどない、
ということじゃな。であれば、思い切って洋風にして
バタと牛乳をつかってみたりしてもよいかもしれんよ。
次は、和風チゲ、じゃな。
●寒くても暑くてもスタミナたっぷりのチゲ鍋がイチバン。
みんな知ってるチゲ鍋だけど、我が家流は日本の味噌を
使うこと。カニは渡りカニでOK。ただしミソがあるもの。
鍋に水を入れ、中華味を入れ、そこにコチュジャンと
日本の味噌を入れる。加減はお好み。
我が家はコチュジャン1.5に味噌1ぐらい。
あとはカニを入れ、野菜(ニラとかモヤシとかキノコとか)
あっ、豆腐は早めに入れた方が美味しい。
豚肉を入れて最後にキムチ。
贅沢をするならたらを入れたりもする。
次の日は残った汁に冷やご飯を入れて卵をさーっと。
これもまた美味。(tact)
コチュジャンというのはトウガラシに米と麹を加えて
熟成させた韓国の調味料じゃな。
なるほど、味噌とは相性がよいじゃろう。
わしはこういうときは、ニラとネギを
「えええええっ!?」と驚愕されるほど入れるのが
好きじゃよ。
tactどのはカニチゲということじゃが、いろんな魚貝も
合うじゃろうな。
続いては、ううむ、炊き込みご飯というか
横着調理法というか……。
●自炊老人さま、こんばんわ。
自炊生活10年、今だ料理嫌い・料理へたが治らない
困ったばばです。
最近は、炊飯器ににんじん・ジャガイモ・かぼちゃなどの
根野菜を乱ぎりにして、一晩水につけておいた小粒大豆
(大粒は煮えにくい)と米の上に載せ、一緒に炊き、
(葉野菜はだめよ。どろどろになっちゃう)
炊き上がったら野菜をとりわけ(大豆はご飯に混ぜる。
たんぱく質が手軽にとれます)、
お手軽茹で野菜を作っている横着物です。
つけだれを変えるといろんな味が楽しめますし、
そのままでもおいしいです。
細かく野菜を切ればなんとなく炊き込み御飯が
できあがります。
魚や肉を一緒に炊いてもいいかと思いますが、
私は怖いのでやっていません。
小えびを一緒に炊き込んだときは、非常に香りがよく、
おいしかったです。
炊飯器でやると楽ちんですが、なべでも同様にできます。
炊いている時間はご飯を炊く時間と同じ程度でできます。
これも一つなべ料理かしら?(KH)
モノグサといえばモノグサじゃが、まあ、
具の大きい炊込みごはんと思えば、な。
(米も野菜の一種、みたいな感じになるがな。)
鶏モモなんかは、一緒に炊いてもうまいと思うぞ。
サカナは……ナマはちとわからんが、干したタラとか、
そういう乾物を使うという手はありそうじゃな。
次は、おお、これも初出じゃな。蒸し物じゃよ!
●こんにちは。みなさん続々と一鍋料理のアイディアを
出されていますね。
ポトフなどは私も大好きです。
キャベツが甘くて、おいしいですよね。
私が今回ご紹介するのは、蒸し物です。
まだ出ていなかったようなので。
これは、普通の片手鍋などでできます。
金物屋さんや、スーパーでうっている、
蒸し物用の網をご存知でしょうか?
広がったり閉じたりする代物で、
鍋の大きさにあわせて使えるものです。
なければ、ざる(鍋のふたができる大きさで)でも
良いようです。
材料はもやしとシュウマイ。
もやしは袋からだして、洗ってください。
シュウマイは買ってきたチルドものでOK。
半分に切ると、なおよいです。
まず網が浸らない量の水を鍋にいれて、
ふたをして沸騰させます。
次にざるをいれ、そこにもやしをドバっと。
その上からシュウマイをころっと。
そしてふたをして、蒸す。
シュウマイに火がとおればOKです。
これを、ポン酢にこしょうをドバっとふったものにつけて
食べます。
何を足すにしても、もやしは絶対欠かさないでください。
あと、オススメはナス。
それから、シュウマイのかわりに、豚肉の薄切りでも
おいしいです。
ポン酢にいれるこしょうもけちらず
ガンガンいれてください。
一味や七味もおいしいですが、
私はこしょうが気に入っています。
山ほどもやしを用意して、心ゆくまでお食べください。
(ハニ)
「蒸す」というのは、じつは手軽でカンタンなんじゃが
自炊初心者は意外とやらん調理法なのではないじゃろうか?
これを機に、わしもおすすめしたいぞ〜!
(わしも、よくやっとるよ。)
野菜、肉、わりとなんでも蒸すだけでええからのう。
豚も、バラ肉なんかを時間をかけて蒸してもええのう。
つけだれも、ハニ殿の「こしょうポン酢」もよし、
「おかかじょうゆ」もよし、
オリーブオイルとバルサミコよし、じゃよ〜!
次は、お皿もお椀もいらん、らしい。
が、ある特別な鍋がいるらしい。
●はじめまして
このところ朝夕の空気に圧迫感がなくなり、
秋が来るなあを実感。自炊老人様も季節の変わり目、
お身体には十分お気をつけください。
はふはふすればあったまる
私の自慢のひと鍋料理を紹介します。
炊飯器どころか、お皿もお椀もいらない
究極のひと鍋料理です。御飯だって炊飯器で
炊くよりこっちのほうが断然美味しい。
ただ、このメニューで使うお鍋、
持ってる人ってまだそんなにいないと思うんです。
このお鍋を買ってもらわないことには始まらないのが
このメニューの弱点。
そんな致命的な弱点があろうとも紹介する価値あると
信じてお薦めするメニューとは、
韓国料理の王様、石焼きビビンパ。
そう、このお鍋とは、あの石焼きビビンバに使う
石鍋なんです。石鍋は石鍋でも、ふた付きの石鍋。
同じ石でできた重いふたがついてるやつ。
石の遠赤外線で炊く御飯は香ばしくておいしいのです。
というわけでレシピ。
用意するもの
○ふた付きの石鍋
○お米、お水、ナムルセット、コチジャン、卵
場合によっては 栗
では作り方です
1)研いで、しばらく水につけておいたお米と
炊飯に適した分量の水(米の1.2倍でしたっけ)を
ガス台にのせた石鍋に入れてふたをして点火。
火加減は例の、はじめちょろちょろ中ぱっぱ・・・
というやつでいいと思います。(一人暮らしの
料理なのでそのへんは結構いい加減でやってます。)
2)炊きあがったらしばらく蒸らして、ふたをとり、
軽くまぜたごはんの上に、ナムルをのせます。
コチジャンはお好みの量。最後に生卵を1個落として、
みなさん御存じのようにぐちゃぐちゃにまぜる。
これで出来上がり。
3)そのまま食卓に運び、はふはふ言いながら
石鍋からすくって食べて下さい。
以前、近所の韓国料理屋に行った時、
そこの石焼きビビンパには栗が入ってました。
お好みの方は、御飯を炊く時、栗を入れて、
栗御飯にしといても美味しいかと思います。
こうなると、もう十分簡単料理の域を出てるでしょ。
レシピ紹介というより、鍋紹介といった感じの
メニューですが、調理から、食卓まで一つの鍋だけで
済ませる、つまり洗い物が鍋とスプーンしかないと
言うのは、一人暮らしの強ーい味方。
それにラーメンを鍋から食べる時のような
侘びしさもないし。
また、御飯の上にのっけるもののアレンジは
お好み次第で幾らでも工夫できますよね。
例えば、ちりめんじゃこやもろみを
あったかい御飯にのっけて食べるとおいしいけど、
焼けた石鍋の御飯にまぜると、
香ばしくなってよりおいしくなるかも。
(今思い付いたんで まだやったことはないのですが)
ナムルならば、最近一人用のビビンパセットが
スーパーなどで売られているので、それを使うと便利です。
(yuri)
う〜ん、これは、ある意味究極の一鍋料理じゃなあ。
たしかに文句ナシのうまさのはずじゃが、
石鍋が、これまた手に入れにくいアイテムじゃから
(yuriどのは新宿の専門店で購入されたとのことじゃ)
エスニック好き上級自炊人におすすめ、としておこう!
お、次はロシア! 今日はいろんな国が参加しとるのう。
オリンピックみたいじゃな〜。
●これは簡単にできて、ちょっと豪華に見える
ロシア料理です。書名を忘れましたが、
ロシアの食エッセイストの書いたもので知りました。
材料 鶏肉(胸肉が理想ですが、なんでも可)400g
タマネギ大1個(中以下ならそれ相応に)
バター20g(切れてるものを2切れですな)
粒こしょう(粗挽きコショウでも可)
あればローリエ(なくてもぜんぜん平気)
調理方法
大きめの鍋にバターを全部入れます。
ざく切りしたタマネギを、敷くようなかんじで、
鍋に入れます。
粒コショウをつぶして入れ
(粗挽きコショウの場合はふり入れるだけ)、
その上に、鶏肉を置きます。
ローリエなどを入れて、蓋をして、中火、
湯気が出てからは弱火で、30〜40分、火にかけます。
そのあいだは、何もしなくてけっこう。
タマネギからたっぷりのジュースが出るので、
焦げつきません。
40分ほどたったら、鍋を火から下ろし、鶏肉を取りだし、
まずお皿にタマネギを盛り、その上に、
スライスした鶏肉をのせ、最後に、
残ったジュースをかけます。
鶏肉はスライスせず、食卓で切り分けるという演出のあり、
そのほうがゴージャス感が増すかもしれません。
(へしこ)
ロシア料理というとちょっと「しつこい」感じのものを
想像したが、これはいたってシンプルじゃな。
これ、アレンジするとイタリアンになるのう。
バターをオリーブオイルにかえ、
トマトを丸ごと入れ、最後にパルミジャーノを
ぱらりとかけるんじゃ。
ただ、鍋ひとつで満足しようとするには、
主食的なものが足りんぞ。
さらにじゃがいもを加えてみてはどうかな?
ということで、今日はこれまで!
また次回な〜〜〜〜〜!
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イラスト 小林ひろこ
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