がんばれ自炊くん!
「ふだん食」はじぶんで作るって、どう?

鍋ひとつで何をつくる? その10
〜ダシが決め手じゃ!〜

ふおっふおっふおっふおっふお。自炊老人じゃ!
見たぞ〜〜、おとといの、ダイニング中継。
料理の出来不出来はともかく、
誉めたいのは「だし」じゃった。
ひき方よし! えらいえらい。
(あ、だしは「ひく」と言うんじゃよ。)
あれは利尻(たぶん)の昆布に、
たっぷりのかつおぶしでとった一番だしじゃな。
この贅沢ものめが!
とくにあの「茄子の翡翠煮」じゃが、
(揚げて氷水にとり、皮をむいた茄子をだしにうすくち醤油、
酒を入れて煮る)なんかは、たっぷり、だしがしみこんで、
さめてもうまかったにちがいない!
「だしを食べるために茄子がある」と言っても
よいほどだったのではないかな?

そういえば、「だし」については、この「がんばれ自炊くん」
では、まだ、ちゃんと、考えたことがなかったのう。
近々、みんなで考えようと思っとるよ〜!



今日も元気に「一鍋」の続きじゃ!
まずは、こちらじゃ。

●こんにちは。札幌在住のふーです。
 もともとレシピ本を読むのが大好きなので
 (殆どつくらない。読むだけ。)
 この特集も毎回パソコンと食欲に吸い込まれそうに
 なりながら楽しく(?!)読んでます。
 さて、そんな不肖わたくしめが達人様方の
 背後からそっと差し出させて頂きますのは
 「トリ雑炊」です。
 材料:
 鳥モモ肉1/2枚、白ネギ1/2本、
 冷や飯茶碗一杯分、ガラスープの素、塩こしょう
 作り方:
 1)鍋にどんぶり一杯分くらいの湯を沸かす。
 2)鳥モモ肉を一口大に切る。白ネギは千切りにする。
 3)煮立った湯の中に鳥モモ肉を入れる。火が通ったら
   ガラスープの素を適当に入れ、
   ネギをひとつまみ残して入れる。
 4)塩こしょうして味を調え、冷や飯を入れて軽く温める。
   (ここでキムチを入れてもうまいよ。)
 5)どんぶりに盛って、残しておいたネギをのっけて
   できあがり。
 これは安くて簡単でおいしいので(失敗もありえない)、
 一人暮らしを始めた頃はこればかりつくっていました。
 鶏肉とネギって本当に合いますよね〜。
 ひとつ鍋料理とはちょっと離れますが、焼き鳥にしても、
 みりん醤油で炒めても、とり唐揚げねぎ醤油かけでも・・。
 余談ですが、北海道の有名なお菓子屋さん「六花亭」には
 「ひとつ鍋」という商品があります。鍋をかたどった
 モナカの中にあんことおモチ。ひじょーにうまいです。
 (ふー)


鳥モモ、うまいのう! わしも大好きじゃよ。
鳥モモを使ったということは、ふー殿、
トリ皮、好きじゃろう?
だったら、このように鳥をナマで入れる方法もよいが
「強火で皮がパリッとするまで直火で焙って」から
入れる方法もある。そのときは、肉にあらかじめ
たっぷりとコショウしておくと、かなり本格的な味になるぞ。
それから、ほんのちょっとショウガの千切りを
散らしてみてほしい。これまた、旨いぞ〜!



続いては、ん? のろけか!?

●いつも「おー!いいねぇなるほどねぇ」と
 声つきで読んでおります。
 わたくしには結婚した同居人がおりまして、
 2人で食べるときは2人で作って食べますので、
 「ごっつ おいしいなぁ」という自画自賛コースです。
 どちらかが作ったときは
 「あなたが作ると、なんておいしいんでしょう」
 という、べたぼめ絶賛コースです。


(自炊老人割り込み:「はいはいごちそうさま」じゃ。ったく)

 けれども同居人がおらず、
 わたくしひとりで食事するときがいけません。
 お菓子だけとか、とにかくなにか食べられるものとビール、
 ですませたりしてしまいます。
 その時はかまわないのですが、
 あとでとてもさみしくなったりします。
 こんな時はやはりひとつ鍋でおいしいものを! ですよね。
 わたくしがよくするのは超かんたんな「おじや」です。
 和・洋・中いづれかのだしに野菜とごはんを入れて味付け、
 少々くつくつすればできあがり。
 最近のお気に入りは和風か中華のだしに、
 おじゃこ・ごま・梅干という素晴らしき伝統の味を投入。
 この伝統の味トリオさんはすばらしいです。
 具沢山のスープにも投入可能ですし、
 もちろんおにぎりやチャーハンも。
 特に梅干はいい! 塩気もでるし、
 アクセントになってくれます。
 そして乾燥わかめ・めひびなどの海藻類、
 いろんな野菜とごはんを入れてくつくつです。
 これがなかなかおいしいのです。
 しかも、体によさそうなものがたくさん入っているので
 一人でも、手抜きでも、「私はちゃんとしている」
 というような満足感が得られます。
 涼しくなってきましたので、
 ひとつ鍋のおいしさもひとしおですね。
 うれしいです。(さくら)


ひとつ鍋はひとり鍋、なのじゃな、さくら殿の場合。
おにぎりやチャーハン(コンビニで買ってくるのかな?)も
「おじやの具」として使うあたり、なかなか豪快じゃ。
わし、冷えた残り物のチャーハンをおじやにするとき、
ウーロン茶を使って、レタスを入れたことがある。
これ、意外なおいしさじゃよ〜。



続いては、秋きにけらし、じゃ。

●季節が移りゆき、
 空が高く、高ーくなってきましたきょうこの頃。
 ハンバーガーを、と思いましたのですが
 何分いち早く秋気分を味わうべく、
 ヴォリュームのあるスープといいましょうか、
 鍋物にしてみます。
 友達連中とぼそぼそ食べ、楽しむ雰囲気のメニューで。
 “胡椒な鍋”
 材料:粗く挽いた黒胡椒/ナンプラー/お塩/
    とりガラスープ(の素)/生姜/片栗粉/人参/
    銀杏/緑の菜/蓮根/とり挽き肉/白胡麻
    その他
 作り方
 1)銀杏は予め空炒りし、殻を剥く
   人参はかわいい形か、千切りに
 2)蓮根と生姜をすりおろし、
   とりの挽き肉、白胡麻と交ぜ、
   団子にして粉をふる
 3/鍋に油を熱し、団子を揚げるように丁寧に焼く
   (終わったら鍋はいちどきれいにしましょ)
 4/鍋に湯を湧かし、スープの素を入れ、具を入れてゆく
 5/お塩とナンプラーで調味する
 6/できあがりに黒胡椒をふる
 蓮根はもっちりしていて、とても素敵な食感。
 もっと沢山の野菜を入れてもよいし、麺にも合います。
 米の粉で作ったビーフンや、春雨、稲庭うどん、
 素麺などもよいでしょう。
 私が大学生のときに生まれたメニューです。
 寒い夜に、ほんのりおいしい一品。
 作ってみてください。
 めでたくかしこ(GGG)

うわ、これ、旨そうじゃなあ。
手間がかかっとるぶん、ごちそう感が強いんじゃな。
「にんじんをかわいい形に」切ろうという心のゆとり、
ナンプラーを使おうという遊び、気に入ったぞ。




次は、おお、来たな。これもたしかに
鍋一つ、じゃな!


●自炊老人さま
 おいしそうなレシピがあふれてますね。
 朝晩涼しくなってきましたし、でるかな? と思いきや
 意外に登場しませんので、
 少し気がはやいかもしれませんが出しちゃいます。
 うちの「おでん」
 具は多ければ多いほど楽しく美味しいですが
 ミニマムはお好みの練り物(揚げボール、がんもどきとか)
 にコンニャク、大根、昆布くらいでもまあ楽しめます。
 うちの必須アイテムは鶏の手羽先(ひとり1〜2本)。
 ナベに水をはり、手羽先とショウガひとかけに昆布ひらり、
 大根の輪切り、人参の乱切り(大きめ)を入れます。
 煮えてくるとアクが出るのでよくすくうこと。
 コンニャクなど味のしみにくいものを先に入れて
 フタをしてよく煮込む。
 里芋などは途中から(煮え過ぎるので)、
 ジャガイモも美味。大根人参がやわらかくなってきたら、
 薄めに味付け、手抜きで「八方だし」を良く使います。
 これだけでもいいけど塩・酒・醤油などで加減してね。
 薄味でスープたっぷりのおでんも美味しいです。
 昆布がやわらかくなったら取りだして結び昆布にして
 再投入。
 ゆで卵をいれるならこの辺で。
 練り物は何でもお好みで、はんぺんは最後に。
 豆腐(もめん)も煮すぎないよう注意。
 休日の昼から始めて、煮えやすい具を入れる前に
 いったん休憩、
 食べる前にもう一度煮ると味が良く染みて・・・
 からしを忘れずに。
 さっぱりめのおひたしなど添えてどうぞ。
 油揚げの袋におもちを入れて加えると、
 ひとナベで充分な食事。
 ミニマムアイテムにこれを足しても、
 おでん気分は出ますよ。(めぐみ)


おでん! いっぺんに作れば数日楽しめる、
自炊人の強い味方じゃな。が、ちょっと野菜不足が気になる。
なるべく根菜類をたっぷりめにして、食すことを
おすすめしたいぞ。
八方だしというのは市販のめんつゆ系のだし調味料の
ことじゃろうな。(もちろん、自分でも作れるがな)
ちなみにわしはおでんの具では「牛すじ」と
「黒はんべ」が好きじゃよ。



続いては、おお、これも根菜類満載じゃな。

●自炊老人様
 初めてお便りします。
 以前、山形のイモ煮が紹介されていましたが、
 それとは一味違う我が家(岩手県中央部)の
 「イモノコ汁」を紹介させてください。
 寒くなってくると幾度となく我が家の食卓に上った料理で、
 お客様がいらしたときもよく登場します。
 小学生のときは、遠足でも作りました。
 材料(これは私が作るときのおおざっぱな目安です)
 サトイモ・・・1袋
 ごぼう・・・1本
 ダイコン・・・約1/4本
 ニンジン・・・1本
 ネギ・・・1本
 こんにゃく・・・1/2枚
 キノコ・・・適当(我が家では、山から取ってきた
 ボリというキノコをよく使いますが
 スーパーで売っているしいたけ、シメジ、まいたけでも
 OK。その場合は2種類くらい混ぜるとなお美味しい)
 鳥もも肉・・・小1枚
 豆腐・・・1/2丁
 味付け しょうゆ、酒
 作り方
 ・サトイモの皮をむき、ごぼうはささがきにする。
 ・なべに水を入れ、サトイモとごぼうを入れて煮る。
 その間にダイコン、ニンジン、こんにゃく、キノコを
 切って、切った端からなべに入れていく。
 ・沸騰したら食べやすい大きさに切った鶏肉を入れる。
 ・あくを適当に取る。
 ・酒をざっと、しょうゆを少なめに入れる。
  味付けはここでないので、野菜に味を絡ませるくらいの
  気持ちでしょうゆをいれる。
 ・暫くして、いもが柔らかくなったら豆腐を入れる。
 ・ここで、味見をして、しょうゆを足して味を調える。
  野菜やキノコ、鶏肉からいい出しが出ているので、
  くどくならないように気をつける。
 ・最後に斜め薄切りにしたネギを入れ、
  一煮立ちさせて出来上がり。
 ここではしょうゆ味ですが、味噌味のところもあります。
 そのときには、鶏肉を豚肉に、豆腐を厚揚げに替えると
 良いでしょう。(わこうちかこ)


煮立った直後のアツアツを「はふはふ」といただくのが
だいご味じゃのう! かつおだしはともかく、
昆布だしだけひいてみてはいかがかな。
さらに深い味になると思うぞ。
それにしてもボリ!? わしゃ、知らなんだ。



さ、次回は「一鍋」最終回(か?)と、
次のお題を発表するつもりじゃよ〜!
アデュー!

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じゃんじゃん お待ちしてます!
jisui@1101.comまでお送りくださいね。



イラスト 小林ひろこ

2000-10-07-SAT

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