新お題発表! 今度は「味噌汁」じゃよ〜!
(鍋ひとつで何をつくる? その11もあるぞ〜)
しゅかっ……しゅかっ……しゅかっ……
しゅかっ……しゅかっ……しゅかっ!!
「おお、もう、こんなに! ふおっふおっふおっ……」
しゅかっ……しゅかっ……しゅかっ!!!!
クイズじゃ。わしは、なにを、しとるでしょうか!?
答え。「オカカを削っている」じゃよ!
ああ、面白い。面白がっていていいのかどうかわからんが、
こりゃあいい道具をいただいたわい! かっかっか。
実は、わし、モノグサがたたって
マイ・オカカ削り、しばらく使わなんだ。
トンカチで刃の出具合を調整したり、
その刃を研いだりせにゃならん、
木箱の上にカンナが逆さにセットされた
昔っからの「カンナ式オカカ削り」なんじゃがな。
使わなくなった理由は、ふたつある。
ひとつは、使うのと手入れが面倒なこと。
もうひとつは、「いいかつおぶし」が
日常生活の中で手に入りにくくなったことじゃ。
このごろは、スーパーでは、丸ごとの本節は
まず売っとらんし、町にも乾物屋は少なくなった。
いいかつおぶしを常備することを
日々の暮らしの中の習慣とするのは、
都心暮らしの身には、むずかしくなったんじゃ。
スーパーに行けば、手軽な「花がつお」や
「削り節パック」、もっと手軽な「だしパック」
(袋状になっていて、煮出すとダシが引ける、あれじゃ)
があって、みそ汁も煮物もそれでほどほどのものができる。
料理屋では削りたてのオカカを使うのが常識、というのは
わかってはおるのじゃがな。
そうしてオカカをめったに削らなくなったわしのところに
イトイ翁御愛用というオカカ削り、
ダイニング部でも使われていた「オカカ7型」が
かぐわしい良質の本節3本とともに
鼠穴から、送られてきたのじゃ!
聞けば、これを作っている静岡の“愛工業”の
スギヤマさんがくださったとのこと。
(編集部註:愛工業のホームページは、こちらです)
これはありがたい!
遠慮なく使わせていただくことにした。
そうしたら、これが、ラクなんじゃ〜!
オカカは固定したままで、
円形の回転板につけられた3枚の刃が
ハンドルを回すのに合わせて、
しゅかっ、しゅかっと本節を削りだしていく。
力もいらんし、安全じゃ。
削る音も心地よく、
オカカはきれいな花がつおになった。
そうしてわしは山盛りに削ったオカカで
利尻の昆布とのコンビネーションとの合わせ技で
たっぷりとぜいたくな一番だしをとって
茄子と長ねぎを実にして、味噌汁を作ってみた。
こ、こ、これが……、う、う、うまかった……!
さらに、豆腐を熱湯にくぐらせて温奴にして
削ったオカカをぱらり。こいくちしょうゆをひとたらし。
これも、んんんんん、んまかったぁぁぁぁぁぁ!
さらに、だしとうすくちしょうゆ・酒を煮立たせたところに
さらに追いがつおをして、そのつゆでほうれん草を
おひたしに。ああ、わし、しあわせじゃ〜!
さて! ここでわしは自炊人たちに新しいお題を
出すことにしよう。今回はひじょーにシンプルじゃよ。
『味噌汁』
じゃ!
「だし」をいちばん日常的につかうのは「味噌汁」じゃな。
自炊人たちよ、
みんなは、どんな味噌汁をつくっとるじゃろうか?
それを、おしえてほしいのじゃ。
どんな実で、どんな味噌で、どんな「だし」で
味噌汁を作っとるのかを。
なお、今どきは便利なインスタントの顆粒だしが
あるのを知っとる。あれはあれで便利なものじゃが、
ラーメンとインスタントラーメンが違うように、
今回のレシピでは、それは使わないことにしような。
また、日常的につくらないレシピでも、
「理想のだし・味噌・実はコレだ!」
というものがあれば、おしえてほしい。
ちなみに、わしは、味噌汁の実は
「なめこと豆腐とあさつき」
「じゃがいもとだいこん」
「皮をむいた茄子」
あたりが、好きじゃな〜。
味噌は、豆味噌と信州味噌を2:1くらいで合わせ、
だしは、本節と昆布で、
あっさりした具の時にはいりこを足す、というところじゃ。
では、投稿待っとるぞ〜〜〜〜〜!
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さて、長らく続いてきた「一鍋料理」じゃが、
最近届いた3つのレシピを紹介して、ひとまず了としよう!
まずは、お? 日本酒だけで?
●自炊老人さま 2度目のメールです。
鍋物で盛りあがっていますねー
ちょっと時期的に早いような気もしますが
わたしも好きなものでウズウズしてきました。
オススメの鍋をひとつだけ紹介します。
私は広島に単身赴任中ですが、
こちらで覚えたイイ鍋があります。
それは『美酒鍋』(びしゅなべ)です。
東広島市西条は灘、伏見と並ぶ酒どころですが、
ここの酒杜氏が食べていた鍋が美酒鍋です。
毎年10月に催される『酒まつり』は
広場が大美酒鍋宴会場と化します。
辺りは甘い酒の香りで満たされます。
スープは日本酒のみで、
味付けは塩とコショウだけという大胆極りない鍋です。
さて作り方は超カンタンです。
まず鍋に日本酒をドボドボと注ぎ火にかけます。
中に入れる具材は新鮮な地鶏と冷蔵庫に残っている
キャベツ、玉ねぎ、しめじ、青ねぎ等。
全体に沸騰したら塩とこしょうを振って食べる。
シンプルで美味い。
酒のスープというとこってりした酒臭いイメージが
ありますが、それが全くない。
アルコール分は飛んでまろやかなスープに
鶏肉と野菜の甘いエキスが溶け出しています。
是非一度試してみて下さい。下戸の人でもオーケーです。
(jimihen)
これ、うまそうじゃ!
たしか「びしょなべ」とも読むんじゃよな。男っぽい料理じゃ。
やっぱり西条の酒が合うんじゃろうな。
鍋の具じゃが、地鶏以外にも、豚肉も合うと思うぞ〜!
続いては、牛乳か!
●初めまして♪
毎回色々なレシピで楽しませていただいとります。
俺ぃらのは、見た目はあまり綺麗じゃないけど
体が温まるしボリュームも有るんですぜぃ。
材料は白菜、鮭缶、春雨、牛乳、ベーコン。
要は春雨の牛乳煮でやんす。でも意外といけるんだなぁ。
まず適当な大きさに切ったベーコンを鍋に並べ
弱火で焼きます。油が出てきたらざく切りにした白菜を
バターを加えて炒めます。白菜が透明になったら
ひたひたになる位水を入れ鮭缶をぶち込みます。
コンソメスープの素を好みで入れ
(自炊は気分次第なのだ!)
胡椒、塩、隠し味程度の砂糖で味を付けたら、牛乳を入れ、
味の調節が出来たら適当な長さに切った春雨をぶち込む。
春雨が柔らかくなったら出来上がり。
俺ぃらベーコンの代わりに魚肉ソーセージを
使ったりするけどね。あと白菜は外せないけど
野菜は好みで何でも足して良いと思います。
(自炊は自分好みの味が基本でしょ?)
主食無しでは辛いかもしれないけど、
パンにもご飯にも合いますぜぃ。(みぃ)
牛乳を鍋に使うのは「飛鳥鍋」と言って
飛鳥時代からある料理なんじゃよ。
これはその和洋中ごったまぜバージョンじゃな。
魚肉ソーセージは、合うのかどうかちと不安じゃが。
ラストは、お、これは野菜がたっぷりとれそうじゃな。
●私の一番鍋は「葉っぱ鍋」です!!
なんだかわびしいネーミングですが、なんのなんの
「こんな鍋はじめてぇ〜チョーうんまぁぁぁぁぁいい」
となることうけあいです。
だし:だしの素でとっただし。
やっすーい日本酒
しょうゆ
塩
コチュジャン
粉唐辛子
ごま油
ごま
具:あらゆる葉っぱ
水菜
小松菜
しろ菜
三つ葉
春菊
(・・・好きな葉っぱです。でもこれは、
あおい葉っぱのみです。
鍋なんだからと、白菜とかえのきだけとか豆腐とか
いれちゃだめです。)
そして、しゃぶしゃぶ用の豚肉。
(これは豚コマとかじゃだめです。しゃぶしゃぶ用の
うすくておいしいの。)
葉っぱ以外で入れる野菜は、唯一白髪ねぎです。
作り方:
濃い目のスープをグツグツさせながら
(葉っぱの水分でけっこう増えますの)、
具をドボンと一度に入れてはいけません。
だってあまりにもすぐに煮えてしまうから。
豚肉をしゃぶしゃぶ、葉っぱをしゃぶしゃぶしながら
ぱくぱくぱくぱくぱくぱくぱくぱく・・・
シャキシャキの食感を楽しみます。
そしてスープがうんまいんです。
ビタミンたっぷりだぁ〜
野菜摂ったぞぉっていう、満足感もありありです。
最後は、冷凍庫にあるごはんのストックで、
雑炊フィニッシュです。
注意:欲張って葉っぱを色んな種類買いすぎると
食べきれません。
葉っぱは、3種類ぐらいがいいです。はい。
あ、ちょっと辛めなのでビールなんかあいます。
(ミッシィ)
うほうほ。ちょっとエスニック調で旨そうじゃな。
赤みがかった鍋に青い葉っぱのみ、というのは、
食卓での色彩が、たいへん美しそうじゃ!
食感重視で、あえて下ゆでもしないということじゃな。
一つ文句をつけるなら「だし」じゃが、
これ、昆布だけでええんじゃないかな?
というわけで「一鍋料理」はオシマイ!
次回からは「味噌汁」じゃよ〜〜〜〜〜!!!
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イラスト 小林ひろこ
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