がんばれ自炊くん!
「ふだん食」はじぶんで作るって、どう?

味噌汁はまかせろ! その10
〜個性派もあるでな!〜


わし、また太ったみたい……。

なぜ太ったのか。それは、それは、それは、
めしがうまいからじゃーっ! じゃーっ!! じゃーっ!!!
はあはあ、ぜいぜい。
いやな、最近はすっかり「釜で炊いたゴハン」を
「木曽さわらのおひつ」に入れ、
それを我が家の広くはない茶の間に置くのが、日常でな。
電気炊飯ジャーを使っていたときは
キッチンまで行かんとめしは食えなかったんじゃが
現在は、すーぐ手の届くところにめしがある。
これがなあ……いかんのよのう……
ついつい、よそって、のう……
……食っちまうんじゃなあ……

でもま、いっか。これも悪い人生ではないような気がする。
と、理由なき正当化をしてみたりしてな。かっかっか。

さーて、味噌汁も終盤戦じゃよ。
しかし、このテーマ、ほんとうに多くの自炊人の賛同を得て
わしゃ、うれしい!!

まずはこんな味噌汁を。

●こんにちは。自炊老人様。
 インスタントだしについて、
 きちんと出汁をとった方がおいしいよ、とのこと。
 私もそう思います!
 かくいう私、素人だからインスタントでいいのよ。
 とずうっと顆粒出汁を使っていたのですが
 今は出汁をとる派(おしいかな、削ったものを買ってきて
 いるのですが)になりました。
 基本的に昆布と鰹節で、
 めんどくさいときは鰹節だけなんですが
 確かにこっちの方が100倍おいしい! と思います。
 なれると昆布を引き上げたり、
 鰹節を漉すのは手間でもないし。
 うむうむ。
 
 私はおみそ汁は豆腐となめこ、いんげんとじゃがいも等が
 好きなのですが、これからの季節、
 酒粕(吟醸の酒粕はすごくおいしいですよ)です。
 鮭のあら(別に焼きもせずそのまま入れちゃいます)と
 大根のおみそ汁に酒粕、
 キャベツのおみそ汁に酒粕、
 あったまるしおいしいですよ。
 あと、みそしるに何かプラスとしては
 いかと大根のおみそ汁に
 いかわたをいれたものも好きです。
 うまいっす。(kei)


酒粕については、いいのが手に入ったら
ぜひやってみようと思っとるよ。
白みそが、合いそうじゃな。
しかし、いかわた! こりゃあ、はじめて聞いた。
keiどのの書き方だと、実のひとつとして入れる、
ということじゃよな。ううむ、ちと想像つかんで、
これも新鮮なのを入手して、やってみるぞ。
これも白みそが多いほうがよさそうじゃな。



酒粕つながりで、次はこちら。
酒粕を入れるタイミング、こうか!

●前に送ったつもりが、お味噌汁のレシピが
 下書きトレイから出てきました。
 さっそく送ります。
 ダシはこんぶと削り節、私は削り節は水から入れて
 クツクツ煮出しておきます。
 これで削り節の小さなパックでもOKです。

 材料は、
 甘塩鮭      3〜4切れ
 野沢菜の塩漬け  100gくらい
 酒粕       100gくらい
 だしカップ    3カップ強
 みそ       大さじ2〜3くらい

 塩鮭は大きめの一口大に切り熱湯にくぐらせて
 すぐに水にとり。水けをよくきっておく。
 野沢菜はサッと洗って細かく刻み、水けをしぼる。
 酒かすはダシの半分の量を加えてなめらかにのばす。
 のばしにくい時はダシにしばらくひたしておく。
 鍋に残りのダシを入れて温め、塩鮭を加えて火を通す。
 とかした酒粕とダシを加え、
 温まったくらいでみそを入れる。
 ザッと一煮立ちしたら野沢菜を散らし入れ、火をとめる。
 唐辛子を入れて食べると食がすすみます。

 これを書いた時はまだオカカ7型が届く前で
 削り節パックを細々と使っていました。
 せっかくもらったし、寒くなってきたので
 明日にでも作ろうかな〜。
 酒粕は本当に体が温まります。
 あ〜甘酒も飲みたくなってきた〜
 ではまたメールします。(かずちゃん)


おお、なんというか、冬の空気のする味噌汁じゃ。
塩鮭と野沢菜は(水洗いしても)塩気があるから
味噌はごくあっさりと、じゃろうか。
その分のコクを酒粕で出すという感じかな?
ちなみに甘酒はわしも好物じゃよ。神田明神行かねば。



次の自炊人は、こりゃまた偶然、イカのわたモノじゃ。

●初めて投稿します。
 わが家では、いろいろなお魚などをいただいて
 よくおみそ汁にいれます。
 でも、いかを内蔵ごとおみそ汁に入れるのはくせが強くて、
 私はちょっと苦手。
 そんなとき、主人の母が教えてくれたのが
 いかの塩辛を入れたみそ汁です。
 他の具は、大根と長ネギをたっぷり。
 最後に、いかの塩からとみそを加えて完成です。
 塩から自体がかなりしょっぱいので
 みそは控えめにして下さい。
 いかの塩辛を生で食べることが出来ない人でも
 食べられるくらいくせがない仕上がりです。
 ※最後に気が付きました。この塩辛は手作りの
  頂き物でして、市販の塩からではまだ試したことが
  無かったのです・・・とほほ(けいけい)


そりゃ、手作りのほうがうまいじゃろう。
添加物の多いのは、やっぱり味が落ちるものな。
けいけいどのも、イカの合わせ技は大根じゃな。
これ、合うんじゃよなあ。



次は……おいおい! と、まずツッコんでおく。
これじゃ、わから〜ん!! でも魚のワタ系じゃな。

●自炊老人さま、こんばんは。風邪のほうは大丈夫ですか?
 今日食べた味噌汁がすんごくうまかったので報告します!
 うちの母がつくったんで、つくりかたは? なんですが、
 あれなんていうんでしたっけ?
 白くてぐにゃぐにゃしたの、しらこ? だったかな。
 うちの家族は、だらみとかって呼んでたような・・・。
 その味噌汁がうまかった!!
 小さいころは見た目であんまり
 食べれなかったんですが、久々に食べたらうまいんだもん。
 いつのまにか私も大人? みたいな。
 他の具は、大根、白菜、ネギなどが
 いーっぱい入ってました。
 そんなこんなで一応ご報告でした〜。(けい)


だらみというのは、タラの白子のことじゃよ。
これは旨さが想像つくよ。こっくりした味になりそうじゃな。
わしが、わしってオトナ? と思ったのは
牡蛎がものすんごくうまいと思った18の春じゃったよ。
ま、どーでもいいが。



次は、そうか、そういやこれがあったな。

●こんばんにゃ♪ 毎回楽しみに読んでいます。
 他の方が出していない、私のうちの定番みそ汁を
 ご紹介いたします。
 その名は、ニラ玉汁♪
 材料(4人前)ニラ1わ、じゃがいもM2個、
 玉ねぎ1個、卵3個、だし汁、みそ
 作り方  
 1 まず、だし汁(煮干しがうまい)の中に、くし形に
   切ったじゃがいもを入れて、たく。
 2 薄く切った玉ねぎを入れる。 
 3 そこへみそを溶いて味をととのえる。
 4 さて、溶いた卵に1センチぐらいの長さに切った
   ニラを入れ、かきまぜる。それを作ってあった汁に
   じゅわ〜んと流し込んで、半熟になるまで
   蓋をして待つ。(約30秒ぐらい)
 5 あつあつふわふわのところをいただく。
 私の好物です。どうぞ召し上がれ。(しょうこ)

 
おお! こいつは、かなり「おかず色」の濃い味噌汁じゃな!
ニラはカラダがあったまっていいよのう。しかもふわふわ!
1センチに切る、というあたりもグーじゃ。
(眺めじゃと、わし、歯に挟まるんじゃよ〜)
ちなみに、ニラは「おひたし」でもイケルぞ。
それもお試しあれ。



そして、ニラ卵が出たらこれも、じゃな!

●味噌汁ですか・・・。やっぱりほうれん草と卵でしょう。
 たまごといっても、まず普通に、
 ほうれんそうの味噌汁を作った後に、
 卵を用意して、なべに向かってパカッと割って、
 仕上げにおたまでぐるぐるとかきまぜるのです。
 そうするといい感じのばらつきになって
 溶き卵を流したときよりも日本風(?)になりますよ。
 時々小さいけれど黄身の固まりがあったら
 なんだかうれしい気持ちにもなれるし。(AKANE)


うっほほ。「小さいけれど黄身のかたまり」が、ええのう。
(最初「小さいけれど君のかたまり」と変換して
 ちょっとドキドキしちゃったがな。)



次はアサリ!

●みそ汁といえば、アサリの貝汁。
 お椀の中に4−5個沈んでるなんてもんではいけません。
 我が家では、貝:スープが1:1、もしくは2:1です。
 まずは前日からアサリにちゃんと
 砂をはかせねばなりません。
 なめて、おいしいみそ汁ぐらいの辛さの塩水を作って、
 アサリをいれておきます。
 アサリがひたひたぐらいがベスト。
 そいで、当日、アサリ同士を豪快にこすり合わせて
 洗います。あくまで豪快に! お上品にやってると、
 死んで泥が詰まったアサリを発見できません。
 (死んでるのは貝が開くので、わかります。)
 後は、簡単! 昆布だしを煮立てて
 (別にだし無しでも大丈夫)、麦味噌を少々甘めにたてる。
 煮立った中に、大量のアサリを入れて、
 ふたをして強火でいっきに口を開かせる。
 で、お椀にあふれんばかりのアサリが盛り上がる状態で
 いただきます。もちろん食卓の真ん中には
 貝殻入れのボールをおくのは忘れてはいけません。
 いつも、まずはアサリを全部食べる。
 で、次にアサリのエキスたっぷりのお汁を堪能します。
 春先からの時期は、これが一番です。(まるま)


うおおおおおお! こりゃあ、そりゃあ、うまいじゃろう。
昆布、加えると一気に味が深くなるんじゃよな。
しかしまるまどの、味噌は後からのほうが
風味が残って、よいと思うぞ。



次は、なるほどな、こうすれば白みそが
より、こっくりと!

●自炊老人様
 いつも楽しく拝見させて頂いております
 先日ファンキーな八丁味噌ファンの方の投稿を読んで
 大笑いしましたが
 「いい〜んや、白味噌だっておいしい!!」と
 思い出したのが百合根入り味噌汁です。
 いい昆布と鰹の出汁と、白味噌、
 そして百合根を茹でて裏ごしたものを入れます。
 これは関西で修行した料理人の友人から教わった
 白味噌汁の味がイマイチ決まらない時のテクだそうです。
 味醂をちょっと打つというのもあります。
 実は汁がさらっとしている時は
 京人参と椎茸と焼餅とちょっと個人的に浅葱、
 ポタージュの様に濃度が濃い時はシブレットか浅葱のみ、
 柚をちょっと落としてもいい感じ。
 とても上品でやさしい味で是非お勧めです

 余談ですが、味噌の大嫌いな外国人に
 (農場の臭いと味がするから・・・って
  食べたことあるのか?)
 百合根でなくジャガイモバージョンで作って
 騙して食べさせたら喜んで食べてました。
 この調子でちょっとずつ赤味噌の割合を増やしていけば
 いつか合わせ味噌くらいは食べれるようになるかも
 しれませんね〜。

 自炊老人様、
 季節柄お体にはまだまだお気を付け下さい。
 (夜半楽)


百合根を裏ごし。なんと雅な、
関東モンには、たいへんごちそう感のある味噌汁じゃ!
(裏ごしした百合根は茶わん蒸しにしてもうまそうじゃな。)
ちなみにシブレットというのはチャイブ、
西洋アサツキじゃな。ああ、これもやってみたい!
(関東だと、いい食材が手に入るかどうかわからんがな)



今日の最後はこれじゃ。雑学としても面白いのう。

●自炊老人様こんばんわ
 皆さんの味噌汁についてのメールを読んでいるうちに、
 ふと思い出したことがあります。
 中学生の頃、戦国時代を描いた小説に凝っていて、
 作品中に出てくる非常食「干し飯(ご飯を炊いてから
 乾燥させたもの、そのまま或いは水でもどして食べる)」
 なんかを適当に想像しながら作って
 食べてみたりしていたのですが、割とヒットだったのが
 「練り味噌」でした。
 山岡荘八の本に「湯漬け」の具としてよく登場します。

 作り方は実に簡単、普通の赤味噌を、
 これまた市販の普通の紫蘇の実の漬け物と、
 味噌3:紫蘇1くらいでよく混ぜます。
 あとはその味噌をキャラメル一個分くらいの大きさに
 取って丸めて、焦げないように加熱して
 干し固めるだけです。焦げないよう乾かすのは
 難しいですが、ストーブの近くに並べておいたりすると
 うまくいきました。
 昔は囲炉裏の上につるしておいて炙って乾かしたようです。

 武士が戦場で食べる食事(のつもり)ですから、
 食べ方も至って単純、冷えたご飯にお湯をかけて
 (湯漬け)、この練り味噌を2つほどのっけて
 溶かしつつ頂くのみです。
 味噌がお湯に少しづつ溶け出すので、
 お茶漬けの一種であると同時に、即席味噌汁としての
 性格も持っているわけです。

 多分味噌だけだと飽きちゃっただろうと思うんですが、
 紫蘇がだしの替わりになるのか、なかなか味が深くて、
 家族にも好評でした。混ぜるのは多分紫蘇でなくても、
 何でも良いんだろうと思います。
 昆布の佃煮とか鰹節にしたら、もっと良いだしが出て
 よかったかもしれません。
 そろそろストーブの恋しい季節だし、
 また作ってみようかと思います。(どいどいを)


これ、海外旅行に行くときによくないか?
混ぜ物じゃが、例の「いりこの粉末」なんかもよいじゃろう。



ということで、また次回!!

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じゃんじゃん お待ちしてます!
jisui@1101.comまでお送りくださいね。

う、うま!!
イラスト 小林ひろこ

2000-11-29-WED

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