がんばれ自炊くん!
「ふだん食」はじぶんで作るって、どう?

暑いからうまいレシピ!
スタートじゃ〜〜〜っ!

あづー。自炊老人じゃ!
「かんかん」と暑いのは嫌いではないわしじゃが
「じっとり」と暑いのは嫌いなのじゃ〜。
しかしそんなときこそ
「熱いもの」とか「辛いもの」が
食べたくなったりも、するんじゃよなあ。
アジアのエスニック料理には
「熱くて辛くてすっぱいもの」が多いのも
なんだか頷ける気がするよ。
‥‥そんなことを書いていたら
トムヤムクンが食べたくなってきた!
ヤムウンセンもつけて、カラカラのヒーヒーになりたーい!
汗をどばどばかいてすっきりしたーい!
と、思ってしまったよ。
たしか土産にもらった「トムヤムキューブ」があったから
それでスッパ・辛・熱いスープをつくろうかのう?!

さてさて、前回出した新お題
「暑いからうまい一品!」
さっそくの投稿ありがとうじゃ!
いろんなタイプの「夏のレシピ」が集まったよ。
まずは、前回からの続きのようなこんなメールじゃ。

【きゅうりとじゃこの白あえ風】

自炊老人様
こんにちは。私は『がんばれ自炊くん!』に出会ってから
食べ物のことしか考えられなくなってしまいました。
太ったのなんのって‥‥。

さて、夏メニューということで
冷やしていただくと美味しい夏メニューを紹介します。

<材料>
・白胡麻
・きゅうり1本くらい
・絹ごし豆腐1丁(木綿豆腐でも問題ありません)
・ちりめんじゃこ 20gくらいかな、お好みで
・醤油 大さじ1くらい
・マヨネーズ 大さじ1くらい
・わさび少々

<作り方>

1.きゅうりを輪切りにして塩をふっておく
2.白胡麻をすり鉢で擦る
  (擦り胡麻を使用するならボウルでもいいと思います)
3.すり鉢の中に醤油、マヨネーズ、わさびを入れる
4.さらに布巾で水分を除去し崩した豆腐を入れる
5.すり鉢の中でまぜまぜしたら水分をしぼったきゅうりと
  ちりめんじゃこを入れてまぜまぜ
6.味をみて足りないようであれば
  醤油かマヨネーズを足す(かなりお好みでいいです)
7.冷蔵庫で冷やしていただきます

豆腐が冷たくて、きゅうりがこりこりしていて、
醤油とマヨネーズ、わさびが凄くいい感じなんです。
ぜひお試しくださいね。我が家の夏定番メニューです。

我が家では畑でいろいろな野菜をつくっております。
この時期すごーくよく穫れるのが茄子さんです!

我が家では素揚げした茄子に
「つけてみそかけてみそ」をつけて頂きます。
それだけでごちそうです。
茄子とあかみそは本当によくあうんです。
面倒な時は揚げずに胡麻油で焼くというのもいけます。

更に自炊老人様
次回は夏メニューの募集ですが、
ぜひそこに夏野菜のメニューを入れてください。
「ほぼ日」読者には
自家栽培をしている方も多いと思いますが、
夏のきゅうりやおくら、インゲン豆の出来具合は
半端じゃないんです。
一日に何本もできるので食べる方がおっつかないのです。
茄子は煮ても焼いても揚げてもいただけるので
料理法は思い浮かぶのですが
きゅうりやオクラとなるとレシピが限られてしまうのです。
勉強不足なのかもしれませんが。
ぜひそれらの野菜の美味しい食べ方を教えて頂きたいです。
宜しくお願いします。

(とんとん



うまいきゅうりはそのまま
「みそマヨ」か「金山寺みそ」をつけて
ばりばりと食べるのがいちばん好きなんじゃが、
最近は「ディジョン・マスタード」の味を覚えてしまい
それをつけて食べたりしているぞ。
それにくらべてとんとんどのの白あえ風、
なんとみごとな料理!
しかしそれは太りそうにない感じがするのじゃが、
そうか、「揚げ茄子」をむしゃむしゃ。
揚げたてを、あづあづはふはふといただくときの
あの興奮はなにものにもかえがたく、
しかしたしかにカロリーが気になるかもしれんのう。
痛しかゆしじゃなあ。

では揚げ茄子料理をもう一品!

【茄子の揚げびたし】

自炊老人様

夏だからうまい一品‥‥
やっぱり冷たいビールにあう料理、でしょうか。
ま、ビールは年中うまいんですけど。
で、年中あるけど夏にとくにうまい茄子。

●茄子の揚げびたし

めんつゆを用意。市販のものでもよし。
茄子は縦に四つわり、さらに半分に。
小さめな茄子なら4つわりでOK。
好みで皮に包丁目を細かくきざみましょう。
めんどうなら必要なし。
しばらく水につけたらざるにとり、
キッチンペーパーなどで水気をとる。
しっかりとる。でないと、油にいれたとき、はぜる。
鍋にサラダオイルを入れて中火にかける。
深めの鍋がいいが、フライパンでも。
温度の目安は水気をふきとった茄子を入れると
チャラチャラと音がしつつ、
まわりからさーっとあぶくがたってくるくらいの温度に。
いっぺんに茄子を放り込むと温度が下がるので、
スペースに余裕をもたせて茄子を揚げる。
1切れあたり、大きさにもよるが1分弱。
かるーく色づくくらい。
紙をしいたざるなどの上にとりあげ、
軽く油を切ったら、めんつゆを入れた鉢のなかに
どんどん放り込む。
つゆは茄子がしっかり浸かるくらいの量が必要です。
揚げびだし、ですから。
めんつゆにショウガの薄切りをほうりこみ、
そのまま冷ます→さらに冷蔵庫で冷やす。
よく冷えたら、ミョウガの薄切りを薬味に用意し、
茄子のうえにたくさんのせていた だきます。

茄子だけでもいいですが、
いんげん、しし唐、薄切りレンコンも同様にして揚げて
茄子とともにめんつゆに浸けてもうまいです。
いんげんは茄子よりさらに火が通りやすく20秒くらい。
しし唐は、ようじでつついて穴をあけておくと
爆発しなくていいとききました。
しし唐もいんげんと同じくらいの時間。
レンコンは薄さによる。
翌日まで残ったのも、味がしみて、またうまい。
今年はまだ作ってないのです。
書いてたら食べたくなってきました。

めんつゆを作るなら、濃い口しょうゆとみりんと水を
1:1.2:2(しょうゆに対し みりんキモチ多め)
の割合で鍋に入れて火にかけ、沸騰する少し前に
かつおぶしをひとつかみ。
ぷーっとふいてきたら火をとめ、
そのままさまし、ざるで濾すと、
味の濃いのができます。使うときは好みで水で薄める。
もしくはかつおだしを濃い目にとって、
みりん少々、酒少々、薄口しょうゆで、
ちょっと塩みの強いすましという感じに仕立てると、
上品なめんつゆになり、
これはこれで、すっきりした揚げびたしになります。
濃い味のめんつゆを作ったあとのかつおぶし、
鍋にもどして弱火でいりつけ、ごまをほうりこむと、
ご飯の友、おかかのふりかけになりますが、
焦げやすいので注意。

(あおき・まり



おおお、あおきどの、完璧なレシピをありがとうじゃ!
ではおかえしに「翡翠煮」を提供しよう。
これは、茄子を丸揚げして、すぐに氷水にとる。
すると、手で「つい〜〜っ」と皮がむける。
むくと、皮のブルーが白い実にしみこんで、
なんとも言えない翡翠色になっているのじゃ。
それを、あおきどのの「つゆ」に漬ければ、
こりゃまた美しい一品になるぞ〜。
ちょいと面倒じゃが(手がゲテゲテになる)、
客人にも喜ばれることまちがいなしじゃよ。

さて次は、ひとつ前のとんとんどののリクエスト通りの
「オクラ」や「きゅうり」を使った
レシピを紹介するぞ〜!

【オクラの天ぷら・ガスパチョ】

冷やすのも、熱するのも良いですが、
夏といえば夏野菜。
2点ばかり、お勧めします。

●オクラの天ぷら

最近はハウス栽培や輸入で、
すっかり年中野菜となったオクラですが、
夏のオクラ(非ハウス・非輸入もの)は違います。
いつも見かける、緑のネットに
10本ばかり行儀良く並べられたものとは
比べものにならない大きさ、太さ、粘り気、身の軟らかさ。
緑色も明るく、細かい産毛が、
しっとりびっしり生えてたりします。
さすがアフリカ原産。暑さが嬉しい。

(実家に菜園があって、そのオクラの話なんです。
 すみません。こういうオクラは
 スーパーでは手に入りにくいかもしれませんが。)

ともかく、これを天ぷらで頂きます。
塩でも、出汁でも、お好みで。

サクっとして、トロッとして、たまりません。

私の好みとしては、
コロモが昔風というか、素人風というか、
ちょっと厚めの、あれが好きです。
配合済みの市販の「天ぷら粉」でやると、
ちょっとコロモが薄くて、
カリカリすぎで、オクラの身の厚さに
合わない感じなので。
まあ、好きずきですが。

●ガスパチョ

以前、スペインを長期旅行した際に、
色々なものを試して以来の大好物です。

・オリーブオイル
・野菜(トマト、タマネギ、ピーマン、ニンニク、きゅうり)
・パン
・塩、コショウ
・水、または氷

以上のものが、大体、基本の材料だと思います。
お好みでブレンドして、ミキサーで混ぜて、どうぞ。
セロリを入れることもありますし、
パンが入っていないこともあります。
薄目に作って、レモンを加えても美味しいです。
要するに色々アレンジが効きます。

スペインに旅行された方ならご存じかもしれませんが、
一口にガスパチョと言っても、味は様々。
ジュースの様に薄いものから、ポタージュの様に厚いもの、
キンキンに冷えたものから、熱い(!)ものまであり、
「これがガスパチョだ」とは定義しにくいのですが、
敢えて言うならば
「ニンニク入り、ちょっとクセのある
 冷たいスタミナ野菜スープ」
ということでしょうか。

意外ときゅうりが「らしさ」のツボで、
オリーブオイルは無反省に、
どばどば入っている方がウマイです。

(完全自炊中年



無反省。いい言葉じゃ!
オリーブオイルを前にして反省しろというほうが
無理というものじゃよなあ!
ガスパチョ、わしは、ミキサーをもたないので
自作したことがないのじゃが、
「とろり」となった野菜の冷たいスープに
彩りのよい野菜のみじん切りを浮かべて
供されたようなおぼえがある。
その「とろり」じゃが、バゲットを一食分くらい
入れると、よいのではなかったかな。
それから、レモンのかわりにワインビネガー、
そして香りをたのしむためにクミン。
それでそうとうなスペイン風になるはずじゃよ!
オレ!
そして、オクラ。ああ、いいオクラが食べたいのう。
わしゃ「丸オクラ」が好きじゃよ。

次は‥‥なに? わしも知らない謎のレシピが!
あどぼ?

【アドボ】

フィリピン料理、アドボです。

・鶏もも肉(出来れば骨付き)
・豚バラ塊
・ニンニク
・酢
・醤油

鍋に、ゴツンゴツンに切り分けた鶏肉豚肉、
大量のニンニクを半分切り、
それらがひたひたになるくらいの大量の酢、
(私は一本くらい平気で使います)、
塩胡椒少々と、好みでトウガラシを加え、
強火で煮込みます。
沸騰したら醤油少々をくわえ、
弱火で、煮汁が半量から1/3くらまで煮詰めます。
汁ごと、堅めに炊いた御飯にかけてお召し上がりください。
冷たいビールにも合います!

(鍋は、酢に強いホーロー、ステンレス、土鍋などで)。

(汗かき



ひゃっ! 酢で鶏ももと、ぶたばらを煮るのか!
キッチンが、すっぱくさくなりそうじゃな!
ええと、油が出ると思うのじゃが、
それはすくわなくてもいいのかな?
‥‥いいんじゃろうなあ。
(ちょいとカロリーが気になるのう)
いまいろいろ調べてみたところ、
アドボはフィリピンの家庭料理で、
もとは、スペインから伝わったそうじゃよ。
それだけにいろんなアレンジがあるようじゃな。

さて、今回のラストはこちら。
一気に日本にもどってきたよ。

【しらすと枝豆のご飯】

自炊老人さま
はじめまして、ヒトリグラシ
(含・妹との二人暮らし)11年、
結婚して一年おきに家族を増やしつつ5年のSophiaです。
文庫本、先日買いました。
毎週末のリターンズも楽しみに拝見しています。
なかでもどんぶり最終回と定番に出てきたショウガレシピは
ちょうど新ショウガの季節でさっそくトライ。
先日は自家製ショウガ醤油と甘酢漬け
(こちらは生協のレシピ)をつくって
(どちらも大好評、あれこれ活用中)、
今日は上の二つに加えて、黒砂糖づけも作ってみました。

今度は夏レシピ募集ということですが、
夏レシピは
・野菜などのミネラル
 +
・質のよいタンパク質
をバランスよくとることが車の両輪ですね。
わたしの定番は、<しらすと枝豆のご飯>。
炊きあがったご飯に
シラス干しと枝豆を好きな量混ぜこむだけ。
枝豆は冷凍庫にあるとビールのおつまみ以外にも
彩りとして便利。

そこにさらに、
きゅうりの塩もみやすりごま、大葉の千切りをくわえて、
刻んだウナギの蒲焼きを混ぜたり、
あるいはごーせいに上に載せてもまたごちそう気分。
薬膳風の一品です。

それでは、また楽しみに読ませていただきます。

(Sophia



なんとすっきりかんたん、見た目もうつくしい一品じゃな!
Sophiaどの、ありがとうじゃ〜!!!
もちろんウナギでなくても、
「まぐろのヅケ」をのせたりしてもよさそうじゃし、
いろいろ応用がきくと思うよ。

さて、今回はここまで。
といいたいところじゃが、
前回までの「我が家の定番食材」を
紹介しきれていないので
コラムにしてみた! 御参考に、じゃ!

定番食材
【乾物いろいろ】

自炊老人様、こんにちは。
我が家で欠かしたことのない食材は種々の乾物です。
高野豆腐、切り干し大根、
カットわかめなどがいつもあります。
切り干し大根は味噌汁の具にしたり、
麺類の具(パスタなんかも)にしたりします。
カットわかめは和風はもちろん、
ペペロンチーノが完成するころに
もどしたワカメを入れても意外とあいます。
乾物は悪くならないのでとっても便利。
なんにでも入れてみて合う料理を探しています。

そして、話題に出ていた牡蠣醤油(牡蠣だし)です。
「アサムラサキ」の
「特薦白だしかき醤油」を取り寄せています。
無条件に料理上手になれるだし醤油です。

今回は乾物と白だしを使った料理です。
高野豆腐も切干大根もたき方はほとんど同じです。

1.ダシの準備
昆布とかつおでダシをとり
(昆布もかつおもそのまま食べてしまいます)
みりん(砂糖でも)とダシ醤油(醤油でも)で
飲めるくらい薄味に味付けます。

2.食材の投入
切り干し大根はさっと洗っていれます。
高野豆腐はそのまま(もどさない)いれます。
量はダシがひたひたにかぶるくらい。
ダシは沸騰した後に入れ、
あとは弱火でやわらかくなるまで。
食材を投入してから5〜10分くらいでできると思います。

3.いろどりにカットわかめを投入
火を止めてから(もしくはとめる直前)に
カットわかめを入れるといろどりも良いです。

切り干し大根は甘みが強いので
お好みで甘みをひかえる方がよいかも。

(れいぞう)



れいぞうどのは乾物達人じゃな! ありがとうじゃ!
自炊人は「むだなく買ってすぐ調理派」
(コンビニが冷蔵庫!派)と
「いつでも食べれる食材貯蔵派」がいるような気がするが、
ま、どちらがどうというわけではなく、
「ほどほどに、好きな食材があるしあわせ」を
だいじにしたいのう、というところじゃな。
わしは「葛切り」はいつもある。
煮物に入れるのが好きなんじゃ〜。


ということでまた来週‥‥、あ、
来週は一週やすみなんじゃった。
(「ほぼ日」さんが社員旅行だそうじゃ)
また再来週! アビアント〜〜っ!
(夏レシピたーんと送っておいてくれな〜!)

2006-07-16-SUN

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