ぼーっとしたミーハー通信。

「ほぼ日」創刊からいちども休まずに毎週連載されていた
『ぼーっとした女子高生通信』のゆーないとさんが、
大学生になってしまった時には、
『ぼーっとした青春』と改題しましたが、
学生を卒業したので、またまた改題いたしました。

人間には、ミーハー欲というものがあるような気もします。
大統領やら総理大臣でも、タレントと会ってる写真は、
完全にひとりのミーハーになってるもんねー。

いいのわるいのじゃなく、どうやらいつも
「ミーハーめがね」をかけてるらしいゆーないとさんが、
その視線で見える世界を、毎週報告してくれます。

ついに自転車の練習。

7月になりましたにちは〜。
なかなかやる気が起こらなかった、お嬢の自転車。
自慢だけど、わたしは幼稚園で
1番に乗れるようになったのよ。
まわりの子が、どんどん乗れるようになっているのに
なんとも思わないのだろうか?

「俺もなんとも思わなかったなぁ」

と、早生まれで、まわりと比べて
何でも遅咲きタイプの父は言う。
そういう考え方もあるのか・・・。
たしかに、自分が子どもの頃から、
4月生まれの子はこころも体も大きくて、
今になってみると、生意気であった。
クラスメイトとしては、
「ちょっとこわい」存在だった。
今の子どもたちを見ていても、
やはり4,5月生まれの子はずっと大きいし、
ちょっと大人びているし、
リーダーっぽい子が多いし、歯も抜けてる。
早生まれは、その逆のことが多い・・・。
早生まれでも体が大きくて、
歯が抜けてる子もいるけどね。

3歳の誕生日に買った練習用の自転車は、
かなりきれいな状態で放置されている。
そろそろ乗れるようにならないとなぁ。
そのほうがたのしいことも増える。
その分、危険も増えるのは100も承知だけど。
来年から小学生だし。
ずっと頭の隅に「自転車の練習」が
もやもやとタスクになっているのも、
そろそろ卒業したい。
あせらなくてもいいけど、
あまりにも関心がないご様子なのも、問題。
いつまでも、お嬢様のように自転車で
送迎するわけにはいかないのだ。
そう思って、練習用自転車に
ひさびさに乗ろうとしたら・・・空気がない!
空気を入れてみるも、 プシューって抜けちゃう・・・。
なんでだべ???
これ、実はこの自転車で2回目なの。
どうしても空気がうまく入らないので、
まず、自転車屋さんに行くところから始まる。

週末の自転車屋さんはたいてい混んでいる。
お店の人に何かしてもらいたいときは、
紙に名前を書いて、待つ。
「空気が上手く入らない」
そんな理由で待つのも、かなりバカバカしい
と思いつつも、待つしかない。

順番が回ってきて、けっきょく150円の
小〜さ〜なパーツが劣化してるというジャッジ。
サドルの高さも自信がなかったので、
相談してみたら、

「あーこれは、ちょっとインチが小さくなってますね。
これだと、こぎづらいですから、
ちょっと慣れたら、
大きいのでちゃんと練習したほうがいいですね」

え。
このピカピカちゃんは、もうお役御免ということか。
かなしぃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜。
けど、成長した。ということで、
うれしいことととらえよう・・・。
でも、ショックゥ〜〜〜〜〜〜〜〜。

梅雨の合間、暑すぎない気候だったので、
自転車練習用のトラックがある駒沢公園の
「チリリンコース」というところに
行ってみることに。
自転車もレンタルさせてくれるし、
何時間でもがんばりたい!というわたしの意気込み。
まずは、補助輪のある16インチの自転車をチョイス。
1時間100円で、練習コース内をぐるぐる。

「補助輪なしから始めちゃったほうが、早いよ」

と言うおじさんに、

「ほじょりんがいい」

という保守的なお嬢。

「じゃあ、はじめは補助輪で慣れてから、
最後の10分補助輪なしでやってみたら?
自転車の交換は1回です」

なるほど。そういう作戦もあるのね。
ベテランの言うことだから、きっとまちがいないのだろう。
コースへ入ると、小さい暴走族がたくさんいる!
うちなんかよりも、だいぶ小さい子も!
もちろん、補助輪でゆっくり走ってる子もいれば、
泣きながら練習している子もいる。
すでに、たくさんのドラマが見えてくるよ・・・。
補助輪の自転車はあんまり経験のないお嬢は
どうなるかな?

おお〜〜〜〜〜。
いい感じいい感じ。
この練習コースというのがすごくて、
大人じゃ気付かないくらいのなだらかな谷間があって、
下り坂登り坂の練習もできるし、
カーブもあるし、合流の交差点もあったりで、
すごく計算されて作られている!
ここで、何万人の子どもが巣立っていったことか。
考えただけで、泣ける。


▲のぼりざか・・・!

 

平らな道から始まって、
ちょっとゆるやかに下ったと思ったら、
さらに下るか、ちょっと上るかのY字路。
慣れないうちは、
下り坂で「ペダルをこがない」ということも
できないの。そりゃそうだ。何もわからないんだもんね。
そして、ちょっとの上りも、力のいれ方がわからない。
はじめは、ちょっと押してあげたり、
「お尻あげて、立っちゃえ!」
われわれもはじめての体験なので、
手探りで教える。


▲暴走族(補助輪あり)たち。

気づいたら、30分ノンストップでお茶も飲まず、
補助輪で走りまくっていた。汗もびっしょり。

「お茶飲む?」

「うん」

途中で、エルサのドレスを着ている、
たぶん同い年ですでに乗れる子が気にかけてくれて、
一緒に走ってくれるようになって。
自然と友だちもできて、たくましい姿が見れた。
ちょっとフラッとしたりすると、
少し離れて見守りながら一緒に歩いている、
わたしの姿を見つけて、にっこりと笑いかけたりする。
やっていくうちに、坂では一度も足をつけないで
こぎきって上れるようになった!
それを見て、じーーーーーーーん。
こっそりと、じーーーーーーーんとしていた母でした。


▲だいぶ慣れた。

40分くらい経ったところで、

「もうおわりにするー」

と言う彼女。

「最後に、ちょっと補助輪なしでやってみる?」

と聞くと、

「うん!」

と前のめりな様子。だいぶ自信もついたのだろう。
いい顔してる!
ところが、やはり、そう簡単にいくはずもなく。
いざ、補助輪がないと、
こっちも、どうしたらいいのかわからず。
自分の乗れたときの記憶を呼び起こすも、
くわしいことはわからない。
後ろを持ってもらって

「はなさないでね!」

と言ってたのに、離されちゃってて、
そのまま乗れた〜みたいなたことは、
やんわり覚えてるけど・・・。
まあ、そんなにうまくもいかず、
かと言って、「もうやだ!」みたいにもならず、
2周して、終了。
延長したりするのかなと思ったけど、
体力の限界!
1時間弱で終わってしまった。
補助輪なしになった途端に、さっきまで
やさしく離れて見守っていた
親ががんばる時間になっちゃって、
あせったなぁ〜。
どうやってやるのがいいのかしら。と言ったら、

「俺は、YouTubeでたくさん自転車の動画を観たから、
教え方はわかってるんだ。
次は、おとうさんがやるよ」

ええええええー!
知ってたんだったら、先に言ってよ〜。
次も、たのしみだ。梅雨だけど。

最近、カメムシの捕獲は
紙コップを活用しています。
カサカサいってるぅ〜〜。

さ、今週もがんばりましょー。

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