研究レポート84 女グセが悪い暴言家
その4 アインシュタイン、最初の離婚。
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従姉との浮気は、母性への回帰? |
とはいえ、ここは天才アインシュタイン。
家庭生活の不和から逃れるための手段は
科学だけではありませんでした。
なんと、この時期に不倫に
熱中しているのであります。
やはりタダモノではない?!
そのお相手は、従姉のエルザという女性。
のちにアインシュタインの二人目の妻になります。
彼女は、娘二人を連れて離婚したばかりでした。
エルザはのちに
「私は夫の研究を理解していません。
でも夫のことは理解しているつもりです」
と語った有名なセリフがあります。
でも実際は書庫に文学の冊子を
ずらりと並べるなど
自分を知的に見せたがる
見栄っ張りだったみたい。
ただ、面倒見がよく、家庭的で
料理上手だったのは確かです。
どうも、アインシュタインは性的な関心よりも
エルザの作る料理に惹かれていたフシが‥‥。
この不倫相手が従姉のエルザだというのは
どうもママへの回帰があったように
思えてなりません。
母親と格闘してミレヴァとの生活を選んだものの
その生活に疲れて慣れた環境が
恋しくなったのでしょうか。
アインシュタインとエルザの不倫関係は
それこそ7年にもわたったのですが
彼は長年の間、上手に
自らの不倫の足跡を隠しています。
そして、相変わらずエルザへの手紙には
甘い言葉を並べ
ミレヴァのことを
「背負わなければならない十字架」
なんて書いています。
でもミレヴァと離婚するつもりは
なかったというのですから
せこいというかなんというか。
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アインシュタインさん、そりゃないよ! |
糟糠の妻、ミレヴァに対して
「十字架」とはあんまりなような。
少し前は
「きみのいない人生なんて人生じゃない」
だの書いていたというのに。
でも、ミレヴァに対する「暴言」は
これだけではありません。
なんと、他の人への手紙に対して
「めったにいないブス」
とまで書いているのです!
むうううう。
確かに、学生時代に撮った写真と比べると
30代のミレヴァの写真は
若いころの魅力が消えています。
でもね、でもね!
私はこれだけは強調して言いたいっ。
妻の容姿が衰えたのであれば
それは夫の責任が大なのよ〜。
精神的に満たされていれば
幸せそうな可愛らしさに包まれるだろうし
逆もまた然り。
「うちの妻はもう女として云々」という前に
自分自身を振り返ってみなさいってば!
あ、もちろん公平のために
「女を捨てた妻」も同罪であることを
ここに明記しておくことにします。
まあ、ミレヴァに関していえば
端から見て不幸せそうな要素が
揃っているように見えますけが‥‥。
それに、後年アインシュタインは
「ミレヴァと結婚したのは
たんに義務感を感じたから」
なんて言ってます。
あんな暑苦しい手紙を送っていた
同一人物の言葉とは思えません。
まあ、人間は都合の良いように
自分の記憶を書き換えて
しまうものではありますが。
それにしても、ね。
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別居‥‥そして離婚。 |
アインシュタインの不倫は
ミレヴァも勘付いていて
今の苦しい生活に耐えられなくなりました。
そこで、ミレヴァは息子たち二人を連れて
引っ越すことになります。
ついに夫妻は別居に至ったのです。
アインシュタインのミレヴァに対する送金は
充分なものとは言えず
ミレヴァは家庭教師などして働きながら
貧しい生活を支えていました。
もともと身体が弱かった彼女は
ますます肉体を酷使することに。
そんな頃、アインシュタインから
離婚の要求が突きつけられました。
しかも
「エルザの娘が年頃で、世間体が悪い。
わかってくれ」
という身勝手な理由付きで!
アインシュタインをまだ愛していた
ミレヴァはショックを受け
心臓発作を起こして
寝込んでしまうことになります。
さすがのアインシュタインも離婚の要求を撤回し
様子を見ることにします。
ただ、彼は友人たちに
「あの女は自分の要求を通すためだったら
なんでもするんだ。仮病に違いない」
というように自己弁護をしているんです。
相変わらずせこい!
心臓発作と、うつ病を患いながらも
ミレヴァはなんとか生活していたのですが
2年後改めてアインシュタインから
離婚の要求が突きつけられます。
今度の条件は
「ノーベル賞の賞金を慰謝料にすること」です。
ちなみに、アインシュタインは
この時点でまだノーベル賞は受賞していません!
受賞していないノーベル賞の賞金を
慰謝料として申し出るなんて
ちょっと信じられない話ですが
彼は既に7回も候補として
ノミネートされていましたし
受賞は時間の問題だと考えられていました。
そして、二人は長年の熱愛に終止符を打ち
離婚にすることになったのです。
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と思ったら、再婚。 |
ミレヴァとの離婚後間もなく
アインシュタインは不倫相手だった
エルザと再婚します。
でも、ここでバカバカしい問題が発生!
アインシュタインは
もはや誰と結婚したらよいのか
わからなくなっていたのです。
エルザの対抗馬はなんと
エルザの娘のイルゼです。
エルザは前に書いたように
母親のように落ち着ける相手でした。
でも、イルゼには恋心を抱いていたらしく
ラブレターを送って求婚しています。
ひょっとしたらアインシュタインは
エルザ(かイルゼ)と結婚することで
「母親役と恋人役」を一挙に手に入れるという
「おいしい生活」を夢見ていたのでしょうか。
んーやっぱり天才は考えることが違う!
結局、アインシュタインは当初の予定通り
母親のエルザと結婚したので一件落着、
となったのですが。
(つづきます!)
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