ツキヨタケ 毒
写真と文章/新井文彦

消化器系の中毒を引き起こす成分を含み、
食べると、30分から1時間くらいで、
嘔吐、腹痛、下痢、などの症状が現れます。

発光することに関連するのかどうかわかりませんが、
見るものすべてが青くなる、
なんて症状が出る場合もあるようです!

食用のムキタケやヒラタケなどに似ているためか、
誤食されることが非常に多い毒きのこです。

数年前、秋の白神山地でのこと。
朽ちかけたブナの大木に、
きのこがびっしりついているのを発見!
確認すると、ツキヨタケでした。

一度、他のポイントへ移動したあと、
発光している姿を撮影するために、
夜になって、再び、同じ場所へ。

ところが。

そのブナの樹の前でヘッドランプを消して、
ツキヨタケを見上げるも、全然光ってません。

ちょっと途方にくれて、
ヘッドランプを消したまま、ふと、足下を見ると、
なんだか、ぼ~っと、薄緑色に光るものが……。

下に落ちたツキヨタケでした。

そう、ツキヨタケの発光量は、
ごくごく微量だったんです。
そう思ってブナの樹を見上げると、
びっしりついたツキヨタケ、
おぼろげながら、光ってます。

そして、長時間露光で撮影すればご覧のとおり。
本当にきれいですよねえ……。

食べられないからといって、
毒があるからといって、
きのこを差別するのは止めましょう(笑)。

ツキヨタケには、観賞用として、
星を3つほどつけたいと思います。

※このコンテンツでは、 きのこの食毒に触れてますが、 実際に食べられるかどうかを判断する場合には、 必ず専門家にご相談ください。
 
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