いいものリレー

1人めのゲスト
長野 陽一さん(写真家)
おすすめ 02アルネ・ヤコブセンの
壁かけ時計

「いいものリレー」のトップバッター、
写真家の長野陽一さんがえらんだ2つめのアイテムは、
シンプルな壁かけ時計です。
一見なんの変哲もないデザインですが、
具体的にどのへんがいいのか、
さっそく語っていただきましょう。

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ゲストキュレーター長野 陽一(ながの よういち)
福岡県出身。
日本の離島、人々の暮らしをフィールドに
ポートレイトを撮る写真家。
国内外で個展やグループ展を開催するかたわら、
雑誌、広告、CM、映画などさまざまな分野で活躍中。

見やすくて、時間がすぐわかる。

――
まずは、この時計の由来を教えていただけますか。
長野
アルネ・ヤコブセンという、
デンマークの人がデザインしたものです。
デンマークの鉄道駅の時計に採用されて、
広く親しまれるようになったので、
「STATION」という名前がついています。
――
すごくシンプルなデザインですが、
長野さんが気に入った点はどこですか?
長野
見やすくて、時間がすぐわかる。
それに尽きます。
――
以上。
おわっちゃいましたね(笑)
でもせっかくだから、もうすこし。
長野
決め手は、文字盤です。
時計って基本的には、数字が並んでるだけでしょう?
でも、数字と、その並びかたが、
きれいだなと思えるものが、実はあまりないんですよ。
――
へえ、数字と、その並びかた。
長野
もうそれだけと言ってもいいです。
あとは、数字の間に刻まれた、
秒をあらわす目盛とのバランスでしょうかね。
数字と目盛のバランスがいいのも、意外にないんですよ。
――
目盛を刻んでいない時計もありますよね。
長野
それだと正確な時間がパッとわからないから、
あんまり好きじゃなくて。
でも逆に、目盛が線みたいになってて、
すごく目立ってるやつも、ちょっと。
――
目盛が目立ちすぎてもいけない。
長野
そうそう。なんか、圧を感じる。
自分が見たいときにだけ見えればいいというか、
きたないものは見たくないんですよ。
うるさくてすいませんね(笑)
――
あははは。
長野
あと、秒針がカチッカチッと動くんじゃなくて、
すーっと連続して動くやつも苦手です。
時が減っていくような気がして、不安になるんです。
――
なるほど、そもそも秒針自体いらない?
長野
そうですね、できればないほうが。
ほんとうは、うちにもありますけど、
パタパタ時計が好きなんです。
時間がそのまま数字でわかるから。
でも、けっこう音がするんですよ。
きらいじゃない音だけど、ぜんぶがそれだとね。
ずっとあちこちでパタパタ、パタパタされると(笑)
――
急かされてる感じがしますもんね。
長野
あるいは、いまならスマホでもいいわけです。
でも、ポケットに入ってると取りだす手間があるし、
机に伏せてあったらスマホをひっくり返すし、
かならずワンアクションあるわけですよ。
――
たしかにそうだ。
長野
ぼくが置時計が好きなのは、それがないからで。
時計の場所さえわかっていれば、見ればすぐ時間がわかる。
で、壁かけの時計でいいのがないかと探してるときに、
このヤコブセンを見つけました。

きちんと考えられたものが好き

長野
色も、ただの白と黒なんだけど、
この黒が、なんかちょっと品があるんですよ。
たとえばロンドンで赤とか黒とかを見ると、
日本での見えかたとぜんぜんちがうんです。
この時計の黒は、ロンドンの黒を思わせるんですよ。
――
欧米の人って、なんかこう、黒を色として使う気がします。
長野
そう、黒の微妙なちがいを、巧みに使ってくる気がする。
たぶん、黒だけじゃなくて、白もえらばれてると思います。
白と黒のバランスががすごくいいので、
目にいいっていうか、見たときの気分がよくなるんです。
――
針のかたちも絶妙ですよね、これは。
長野
「ここを指してます」っていうのが、よくわかる。
どれもちょっとしたことだけど、
やるべきことは、そういうこと以外ないじゃないですか。
なのに、なんでできないのかなって、
ほかの時計を見て思うんですよ(笑)
――
やればできるはずなのに。
長野
できるはずなのに、ほとんどのものが
そういうふうに考えられてない気がします。
――
きちんと考えられたものが好きだ、と。
長野
そう思います。
長く使えるもの、長く使わせようとしてるものって、
もうほんとうに考えて、考えぬいて、
世に出してると思うんですよ。

21cmでもよかったかもしれない

――
今回、直径16cmと21cmを扱うことにしたのですが、
長野さん宅は16cmのほうですよね。
長野
そう、あんまり存在感が大きすぎないほうがいいかなと。
――
圧を感じるから(笑)
長野
そうそう(笑)
――
きょうは21cmも持ってきているので、
せっかくだから壁にかけて、くらべてみませんか?
長野
なるほど、やってみましょう。
160mm

210mm
長野
あれ? 21cmでもわるくないかも。
むしろ、21cmのほうがバランスいいかも?
――
あ、じゃあこの機会に買い替えていただいて(笑)
長野
うーん、ほんとにそうしようかなぁ。
でも、いままで気にならなかったわけだし、
きっとそれほどの差はないんでしょうね。

長野陽一さんのおすすめ 02アルネ・ヤコブセンの壁かけ時計160mm ¥36,300(税込み)
210mm ¥42,900(税込み)

160mm
カートに入れる完売しました
210mm
カートに入れる完売しました

この商品について

アルネ・ヤコブセンは、デンマークの建築家兼デザイナーで
今日の北欧デザインの原型をつくりあげた人物です。
彼がデザインした建物や家具は、
今でも世界中で見かけることができます。

この時計のベースは、短期間で製造を終え、
「幻のテーブルクロック」といわれた置き時計。
1943年、シンプルなアラビア数字で復刻されると、
誰が見てもひと目で時間がわかる機能性が評価され、
デンマークの鉄道駅で使う時計のデザインとして
採用されました。
その後この時計は、デザイン大国といわれるデンマークで、
国民から愛される道具として広まっていきました。
「STATION」という名前は、それに由来しています。

ストレスなく、瞬時に時間がわかることは、
この時計の最大の機能であり、魅力です。
どんなインテリアにもなじむデザインは、
さりげなく、洗練された雰囲気をつくってくれます。

160mmは書斎など、ややコンパクトな空間におすすめ。
210mmはリビングなどにもなじみやすいサイズです。

商品名:
アルネ・ヤコブセンの掛け時計(station)

販売元:
コペンハーゲンデザイングループジャパン株式会社

仕様

素材:
ムーブメント 日本製クォーツ
ケース素材 アルミニウム
ケースバック素材 アルミニウム
中国製

動力:
単三乾電池1本にて稼動

付属品:
正規保証書/専用ケース/単三乾電池1本

保証期間:
1年間

サイズ:
160mm 直径160mm × 厚さ45.5mm
210mm 直径210mm × 厚さ51.5mm

重量:
160mm 227g
210mm 441g

あらかじめ知っておいてほしいこと

  • 一般に充電式乾電池は電圧が低く、
    時計には不向きですので使用しないでください。
  • 漏液のおそれがあるため、
    長時間使用しないときは電池を取り外してください。
  • 壁にかける際、ガラス面に指がふれないように
    ご注意ください。
    製品の構造上、ガラスに力が加わると
    フレームが外れたり、ガラスが落下する
    原因となる場合があります。
  • フレームが動いたり、ゆるみを感じた場合には
    そのまま放置せず、
    アイ・ネクストジーイー(株)が運営する
    修理センターまでご相談ください。