モノポリーエッセイ

第4回 日本代表になるまで

こんにちは。百田です。
いつも読んでいただき誠にありがとうございます。

さっそくですが、第1回目の私の記述内容について
メールを頂戴しております。
まず、
「モノポリーの考案者がチャールズ・ダロウではなく
C・トッドという人であるということが
最近の裁判で決着を見た」ということらしいのです。
もしこれが事実だとしたら大変なことです。
われわれモノポリー好きにとっては
「君が代は嘉門達夫が作詞作曲した」というような類の
作り話よりも信じられないことなのです。

ただ、ニュースソースは確かなところらしいですし、
我々も真剣にこの問題を受け止め
「日本モノポリー協会競技部内ルール委員会付
モノポリー史編纂室」の全力を挙げて
真相を究明いたしたいと思います。
みなさんもこの件につきまして
情報をお持ちでしたらぜひお知らせ下さい。

もう一つのご指摘は「最初のモノポリー」は
「チャールズ・ダロウ モノポリー記念館」ではなくて、
ニューヨークのフォーブス博物館にあるそうです。
ぜひ、これは見に行きたいですね。
メールを頂いた世田谷の鈴木さん、
どうもありがとうございました。

さて、本題に戻ります。
私がモノポリーの日本代表になり、
遂には世界を制するまでの波乱万丈、
夢と感動のストーリーの予定ですが、
どうなるんでしょうね。
まずは、モノポリーとの出会い、です。

私がモノポリーとはじめて出会ったのは1984年、
ツクダオリジナルという玩具メーカーの
企画部員としてでした。
私が、社の新しいライセンス商品である「モノポリー」の
国内生産の担当として指名されたのがそもそもの発端です。

小さいころからゲーム好きではありましたが、
幸か不幸か「モノポリー」とはめぐり合わずに
その時まで来ていました。
担当者ですから当然、モノポリーをプレイするようになり、
モノポリーの虜になっていったのです。

ところで皆さんは私がモノポリーの
何を気に入ったと思われますか?
それは、モノポリーが「楽しい」ゲームだったからです。
こう書くと「ありきたりなことぬかすな。
ゲームやから楽しいに決まってるがな」と
お叱りの言葉を頂戴しそうですが、そうでもないのです。

例えば私にとってモノポリーと同等に好きなゲームに
「将棋」があるのですが、
将棋は「苦しい」ゲームなのです。
でも好きでたまりません。
将棋は実力差がはっきりでますし、
終盤で一手読み間違えば即、負けにつながります。
序盤は序盤で定跡なるものを覚えておかないと
直ぐに作戦負けです。

こういう厳しいゲーム性が魅力で、
私もいまだに好きなのですが、
はたして私に向いているゲームかというと
そうでもなかったようです。
下手の横好きで今までやっては来ましたが、、、。

しかしモノポリーはというと、将棋など多くのゲームで
勝つために必要とされる「計算能力」や「記憶力」を
そう必要としないゲームでした。
一言でいうと、「感覚」だけでプレイできるゲーム、
ということです(将棋や囲碁の世界ではこの「感覚」を
「大局観」と呼んでいます)。

とはいうものの、モノポリーは単純なゲーム
というわけでは決してありません。
もちろん「計算能力」や「記憶力」が
あるに越したことはないと思うのですが、
モノポリーに最も重要なのは「大局観」であり、
この両方を兼ね備えている人は稀なんですよね。
むしろ対極にあるといってもよい
才能であるかもしれません。
「計算能力」や「記憶力」では及びもつかない相手に、
「大局観」だけで勝つことも可能なゲーム。
このことがわたしに「楽しく」感じさせたのです。

モノポリーにはほかにもたくさん、
「楽しい」点がありました。
「おしゃべり」しながらゲームを進める
という点もそのひとつです。
将棋の場合は、対局中におしゃべりばかりしてたら
きっと将棋の会所から叩き出されるかもしれませんね。
ところがモノポリーでは、おしゃべりしなくては
ゲームが成り立ちません。
会話を楽しむゲームってのがありそうでないんですよ。

さて、モノポリーに魅せられた私でしたが、
大会に出るわけには行きません。
それは、私がモノポリーの発売元の人間だったからです。
このやるせない気持ちは、もっと以前にも
私が経験したことのあるものでした。
それはといいますと、、、。
(次回へつづく)


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(しめきりました)

1999-07-13-TUE

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