モノポリーエッセイ

第9回 予選スタート!

こんにちは。ダイエーホークスファンの百田です。
王監督の胴上げはごらんになりましたか。
あの両手を大きく広げた王監督の「胴上げされ姿」は
天下一品(ラーメン屋にあらず)でしたね。

さて、第8回モノポリー世界選手権ロンドン大会の予選が
いよいよ始まりました。出場者は世界29カ国の代表と
前回の優勝者(イギリスのジェイソン・ブーン)を
合わせた計30名。予選を3回戦い、
合計ドル高が多いプレイヤー上位5名が決勝進出です。

この単純にドル高が大きいほうがいいというのがミソで、
極端な話、5人で結託して、ずーっとダイスを振るだけ
という行為を繰り返し90分頑張れば、
5人とも1ゲームで20000ドル残すということも
可能なわけです。1位で4000ドル残したプレイヤーより
5位でも5000ドル残ってたほうが得なわけです。

トーナメントモノポリーが発達した今の日本の
プレイヤーからみれば何とも理不尽なルールですが、
いたしかたありません。
ルールを理解してただ頑張るのみです。
(ちなみに日本モノポリー協会のルールでは
「ドル」をいくら残したかということより
「順位」のほうが重視された評価を採用しています。)

大会初日、1ゲーム90分の予選を3回戦います。
第1回戦の相手は、西ドイツ、ベルギー、スウェーデン、
ニュージーランドという面々です。
この試合でわたしはカメワダってしまいました。
日本選手権の第3回戦をプリーズ思い出してください。
つまり、自力で鉄道を4社購入できたのに
勝ちを逃してしまったのです。

ただ亀和田さんと私の名誉のために言い訳しておきますと、
皆さんが思われるほどモノポリーは簡単には勝てません。
鉄道を4社自力で買えたとしても必勝どころか、
20%の勝利確率が30%に上がったくらいでしょう。

ちょっと難しい話になりますが、
モノポリーを勝ちきるには鉄道のみでは無理なのです。
タイミングを見計らい鉄道をそっくり誰かに差し上げ、
その代わりにパワーのあるカラーグループを経営する。
このフィニッシングをうまくやれるようになれば
上級者なのでしょうね。
鉄道だけに乗り換え時が肝心です。ちゃんちゃん。

ゲームに戻ります。
結果は、スウェーデンの17才の青年が大差で1位。
私は、それでも鉄道のご利益で、
2700ドル残して2位でした。

30分の休憩後、さっそく第2回戦が始まりました。
今度の相手は、ディフェンディングチャンピオンである
イギリスのジェイソン、
イスラエル代表13才の少年
(彼はなぜか、アメリカのどこかの州の
 チェッカーのチャンピオンだと紹介されていた)
それにイタリア、スイスという構成です。

このゲームでは中盤、私とイスラエルとが、
レッドとグリーンのいわゆるツーペー
(1枚ずつカードを交換することで
 お互いにカラーグループが完成する状態)
となったのです。
ここで、私は200ドルをグリーンにつけて
レッドのほうを選択したのですが、
結果的にこれが吉と出たようです。
順調に伸びていきます。

注目のジェイソンはといいますと、
怖いのは名前だけで(失礼)なかなかの英国紳士です。
マナーも素晴らしく、不利になってからもライトブルーで
現金を稼ぎ、逆転のチャンスを虎視眈々と狙っています。
いま冷静に考えると、どう見ても
私が圧倒的に優勢な展開でしたが、
その頃は、未だかつて見たことのない
世界チャンピオンのプレイですから、
ビビリまくっていたわけです。
おはずかしい限りですね。

このゲームは結局90分の時間切れ直前に、
私が彼を破産に追い込み、約9500ドルの
おいしいポイントをゲットできたのでした。
この時点でトータルドル残高12200ドル余り。
予選通過ラインには未だ到達していないと考えられました。
あと1ゲーム、
幸い気力と体力はまだ十分残っていました。

第3回戦の対戦表を見ると、
再びあのジェイソンとの対決です。

(つづく)

1999-10-04-MON

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