モノポリーエッセイ

世界選手権2004日本大会報告
〜第6回:ついに予選スタート!〜



こんにちは。
今回はいよいよ実際のゲームが開始されるところです。
各国代表の選手たちはいったいどのような秘策を持ち、
どのような勝負を仕掛けてくるのでしょうか。
そして日本のお二人は大事な初戦を
白星で飾ることができるのでしょうか。

まずは植田選手に注目してみましょう。
植田選手が序盤に購入できた権利書(注)は4枚。
電気、鉄道、オレンジ、イエローです。
他の国の選手もそれぞれ順調に権利書を購入しており、
国内の大会であれば、
そろそろ動きがあってもいいかという頃合い。
しかし世界ではもう1、2周回動き続けるのが
どうやら通例のようです。
特にこの時には人気のあるグリーン
(外国人は本当にグリーンが大好きです!)が
3枚全て売り切れるのを待っていたような雰囲気も
ありました。

(注)権利書:
モノポリーにはダークパープル(DP)、
ライトブルー(LB)、
ライトパープル(LP)、オレンジ(Or)、レッド(Re)、
イエロー(Ye)、
グリーン(Gr)、ダークブルー(DB)、
鉄道、電力水道という、
土地の権利書2、3枚で構成される
10組のグループがあります。

植田選手から仕掛けて場を動かすためには、
もう1色、手元に権利書がほしいところです。
そこで水道を購入しているアイルランドと交渉して、
電気や鉄道にお金を加えて
オレンジをもらってくるという交渉を仕掛けますが、
いずれも不発。
ではとりあえず鉄道をさらに1枚購入しようとしますが、
相手の提示する条件がかなり厳しく、
植田選手がオレンジの権利書を出さなければ
鉄道は出さないといわれます。
苦戦!


(1回戦、奮闘する植田選手<中央>)

結果的に、水道に50ドルを加えてもらい、
植田選手は電力水道を集め、相手は鉄道2枚を集めます。
かなり譲歩したというか、
「苦しいが何もしないとどんどん不利になりそうだから、
とりあえず少しでも動こう」
という心境ではないか、という形になりました。
このままぐるぐる回っているような雰囲気を
感じ取ったので、
とりあえず電水だけでも揃えておこう、
というのは、方向としては合っているようです。

さて、その後クロアチアがグリーン3枚目を購入し、
注目のグリーンの権利書全てが売りきれ、
いよいよゲームが本格的に動き始めます。
そのときの盤面は以下のとおり
(記憶だけで再現していますので
 細部で違っているかもしれません)。

ポルトガル:LB、Re、Gr、DB、鉄道2枚
アイルランド:LB2枚、Or、Gr、鉄道2枚
クロアチア:LP2枚、Re、Gr
日本:電力水道、Or、Ye
スウェーデン:DP(H,H)、
       LP、Or、Re、Ye2枚、DB

スウェーデン以外の選手は
かなり現金も貯まっていたと思われます
(それぞれ1000ドル以上)。
スウェーデンはDPを「自力」して(注)
ホテルを建てていたのですが、
ここまでお客が来ず、持ち現金は500ドルくらい。
このスウェーデンと色が重複している植田選手も
一緒になって
「様子見モード」という状況でした。
はたしてこの形から
うまく自分に有利な展開にもっていけるでしょうか。

(注)自力する:
あと1枚権利書を得ることができれば
一つのカラーグループの権利書を
独占できるという状況下で、
最後の1枚の権利書にダイスの目で
自分がとまって定価で購入して、
そのグループの権利書を揃えてしまうこと。
そのグループが揃うような権利書は
他人から交渉で手に入れるには、
それなりに高い代償が必要になるが、
自力だと定価で買えるので、通常はかなり有利になる。

2005-05-27-FRI

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