モノポリーエッセイ |
モノポリー米国チャンピオン決定戦に 行ってきました(10) 「激闘・予選編その2」 このたび、 私こと岡田豊@2000年モノポリー世界チャンピオンは、 モノポリー米国チャンピオン決定戦 「2009年モノポリー米国選手権」を見るため、 米国時間4月13〜16日、ワシントンDCにいってきました! 今回はその十回目の報告になります。 モノポリー米国チャンピオン決定戦はついに最終日、 残り予選は1ゲームとなりました。 最終日の会場はターミナル駅のユニオン駅。 オープンスペースにて、行き交う人々に見守られながら、 予選が進みます。 ユニオン駅は巨大都市間移動中心ですので、 通勤通学というよりも、観光客が非常に多いのが特徴です。 そのためか、午前中の朝早い開始であった予選2回戦は 見学者はそれほどでもなかったのですが、 時間がたつにつれ、徐々に多くなってきました。 ちなみにユニオン駅という名前は結構一般的なものでして、 同じ名前の駅が各地にあります。 そしてそれらの多くが 大都市間移動中心の巨大駅のようです。 思い出してみれば、私が優勝した2000年の 世界選手権の開催会場は カナダ・トロントのロイヤル・ヨークホテル。 そのホテルのすぐ前が非常に荘厳な建物が特徴の ユニオン駅でした。 懐かしいですね。 またこのユニオン駅は 巨大なショッピングセンターでもありまして、 日本流でいえば「エキナカ」の 代表的なスポットといえます。 したがって、買い物客もかなり多く、 そのような客もお昼くらいからどんどん増えてきました。 ▲ユニオン駅の中の様子。地下一階、地上2階の構造で、 飲食店、ブランドショップを含め 100以上の店がひしめいています。 日本の感覚でいえば、完全にショッピングモールですね。 そうなると大忙しは見学者向け対策です。 主催者のHasbroでは、見学者にモノポリーカードゲームや ネットモノポリーが無料で試すことができる カードなどを配付して、 お急ぎで見学を十分にできない方にも、 モノポリーをより知ってもらおうと懸命です。 当然、ゲストなどにもそのような役割が期待されています。 初代世界チャンピオンはもちろん、 私も世界チャンピオン経験者として、 記念撮影に応じたり、サインしたりと、 じっくり見学どころではないのはしかたありませんし、 それは世界チャンピオン経験者としての 責務でもありまして、 モノポリーの人気の高さを実感できる、 充実感のある普及活動といえましょう。 そうした中で一番人気はやはりMr. Monopolyでして、 ゲーム見学している時間はまるでないほど、 次から次に、まさに記念撮影とサインの連続でした。 ▲一番人気のMr. Monopoly。記念撮影とサインで大忙し。 本当にひとだかりが絶えません。 でも本人は楽しんでおられて、 気に入った撮影には、自分のデジカメを取り出して、 まわりの人に撮ってもらうという、ちゃめっ気ぶりも。 ▲私にとって一番の驚きは日本人観光客との出会い。 ワシントンDCの桜祭りを目当てにいらっしゃった方でした。 ちなみにお名前はなんと「岡田さん」! Mr. Monopolyから「Double Okada」とからかわれました。 このような状況下ではありますが、 時間をなんとか見つけて、 予選の最終ゲームを見てまいりました。 前回の報告のように、この予選最終ゲームは、 結果次第で米国チャンピオンになれる者が 参加者の半分以上を占めるという、 過去に例のないほどの大混戦状態に。 賞金が約20000ドル(今回から約5000ドル増額です)に 加え、米国チャンピオンの栄誉を目指すには、 まずは決勝の4人に残らなければなりません。 可能性のある者がここまで多いと、 最終ゲームはなんとしてもポイントの高い 「モノポリー勝ち」 (他のプレーヤーを全員破産させること)が必要です。 リスクが少々高くても可能性にかけて いつも以上に激しく交渉を仕掛けざるをえません。 そんな本当に熱い戦いが繰り広げられました。 見学者もそんな光景に徐々に引き込まれていきました。 偶然性が異常なほど高まる「恐怖のスピードダイス」の おかげもあって、 予選最終ゲームは全てモノポリー決着という、 すごい結末に! モノポリー本来の勝ち方とされる「モノポリー勝ち」は、 時間切れで資産の大小で決まる勝利よりも、 スッキリ決着という感じがしますので、 参加者一同も結果にはそれなりに納得していたように 見えました。 もちろん「恐怖のスピードダイス」による 偶然性の高さには、 泣かされていたベテランプレーヤーが 少なくなかったようで、 過去の米国チャンピオンは全滅でした。 ▲交渉に力の入る2003年米国チャンピオン<右>。 既に他のプレーヤーが先行しているため、 追いかける必要からなんとか交渉をまとめようとするが、 なかなか応じてもらえず、大苦戦。 ▲納得のいかない展開に頭を抱える 2003年米国チャンピオン<右>。 結局、交渉をまとめてもらえず、 悔いの残る最終ゲームとなりました。 私が途中「Never give up!」と声をかけた際も、 目がうつろだったような。 なお真ん中が今回も審判長を務めるフィルオーバンズ氏。 ディフェンディングチャンピオンの苦戦にちょっと思案ありげ。 自身の考案したスピードダイスの効果をどのように考えたのでしょうか。 ▲予選最終結果を映すモニター。 大混戦を表すように、上位の点数は均衡していました。 これまで混戦の大会は過去に例が無かったような気がします。 決勝進出を賭けた熱い予選ラウンドはついに終了しました。 次回はfinalの様子を紹介いたします。 (文章:日本モノポリー協会専務理事・ 2000年モノポリー世界チャンピオン 岡田豊) |
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