モノポリーエッセイ

モノポリー米国チャンピオン決定戦に
行ってきました(11)
「決勝編」



このたび、
私こと岡田豊@2000年モノポリー世界チャンピオンは、
モノポリー米国チャンピオン決定戦
「2009年モノポリー米国選手権」を見るため、
米国時間4月13〜16日、ワシントンDCにいってきました!
今回はその11回目の報告になります。

二日にわたって開催されました
モノポリー米国チャンピオン決定戦、
ついに米国チャンピオンが決まる「決勝」の
わずか1ゲームを残すのみとなりました。

決勝は会場真ん中に作られた特設ステージにて、
1ゲームのみ開催されます。
観客はもちろん、メディアにも囲まれた形で開催される、
非常に独特の雰囲気となります。
またこれまではゲームの終了時間が決まっていましたが、
この決勝はデスマッチ。
他のプレーヤー全員を破産させるモノポリー勝ちまで、
つまり米国チャンピオンに輝く最後の1人になるまで、
何時間でもゲームを続ける、過酷な仕組みです。

これまで以上の緊張感が会場には漂い、
観客も容易には声を出せない雰囲気になりました。
米国チャンピオン決定の瞬間をみようと、
駅構内の通行人の中には長時間立ち止まる方も
ぽつぽつ出てきました。


▲決勝進出者4名を発表するMr. Monopoly。
独特の口調で、次々と進出者を発表していきます。
また惜しくも決勝に進出できなかった他の選手からも、
大きな拍手が送られます。



▲二日間、完全密着で映像を撮っていた
「モノポリードキュメンタリー」の面々。
非常に仕事熱心な方々で、私も取材を受けました。
彼らは米国選手権だけでなく、世界各国の国内選手権を記録にとどめ、
「モノポリードキュメンタリー」を作成しています。



▲決勝の様子。
おそろいのブラウンのシャツを着ているのが4人の決勝進出者。
これまではタキシード着用だったので雰囲気は一変しました。
これまでは予選の次の日が決勝だったので、
タキシードを採寸して用意する余裕があったが、
今回は予選に引き続いてすぐに決勝なので無理だったのでしょう。
なお黒いシャツを着ているのが銀行係(右)と審判(左)。



▲場内では決勝しか開催されていないので、
全員が取り囲んで注目しています。
何台ものビデオカメラによってメディアの注目も浴びます。



▲1999米国チャンピオン(左から2人目)と、
2003米国チャンピン(右から2人目)が
並んで決勝を見学しています。


決勝進出者は全員男性。
米国選手権にこれまで何度か参加された方もいて、
いつもよりも豊富なモノポリー経験をもつ方が
多かったようです。
そのためか、決勝も落ち着いた雰囲気。
交渉がかなりきれいにまとまって、
全員がカラーグループを経営するという、
非常に理想的な展開に。
4人全員にチャンスがある展開ですが、
過去に決勝進出経験がある
4人の中では最も高齢の方が
複雑な交渉を主導的に取りまとめていたテクニックを
生かして、うまく局面をリードしているように見えました。
会場内のフリークの間でも優勝者を予想する会話が
あちこちでありましたが、
一番人気はこのナイスミドルのプレーヤーでした。
私も質問を受けると、彼が有利だと答えていました。


▲交渉が始まる前の盤面の様子。
順調に権利書が売り切れているものの、
全員に満遍なく散らばり、この後の交渉がわかりにくい。
なお、このように盤面の様子が手に取るようにわかるよう、
決勝の様子は場内の大型モニターで中継されている。



▲何回かの交渉が終えた後の盤面の様子。
全員がカラーグループを経営しているのがわかります。
複雑な交渉をよくまとめたという感じで、
決勝進出者のレベルが総じて高かったからでしょう。
誰にもチャンピオンになるチャンスがくるという、
理想的な展開になりましたが、
オレンジ色を経営するプレーヤーが一番人気でした。


でも多くの方が何か大事なことを忘れています。
この決勝もあの「恐怖のスピードダイス」を
使用しています。
これまでの経験からの予想はまるで意味がないような。


次回はついにチャンピオン決定!
波乱に富んだfinalの終盤の様子を紹介いたします。


(文章:日本モノポリー協会専務理事・
 2000年モノポリー世界チャンピオン 岡田豊)

2009-06-23-TUE

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