日本モノポリー協会プロデュース "横浜版モノポリー"のご案内 |
ご当地版モノポリーの可能性 こんにちは。 日本モノポリー協会では 2006年の「秋田県モノポリー」と 2008年の「大阪版モノポリー」、 2つのご当地版モノポリーに協力してきました。 この2つにつきましては ほぼ日読者の皆様から絶大な支持をいただきました。 たくさん購入いただき、またイベントに大勢参加いただき、 本当にありがとうございました。 この2つにつきましてはともに 自分たちでできる、 「手作りの地域活性化」を目指したものです。 秋田県モノポリー発売時の秋田県では、 市町村の合併が続き、 新しく誕生した市に地域住民がいかになじんでいくのか、 地域の大きな課題でした。 また、県外からの来訪者に新市名の認知度を高めることも 大きな課題でした。 そうした地域の課題解決に、 秋田県モノポリーが一定の役割を果たしたのは 間違いありません。 例えば、発売開始後、秋田では毎年、 モノポリー日本選手権東北地区大会が開催されますが、 県外から参加される方では 秋田県モノポリーに掲載されている土地や交通機関を 訪れることを楽しみにされる方が続出しています。 ▲都道府県版としては日本初となる秋田県モノポリーのボード。 シンプルかつ印象的なデザインで、 当時は秋田の女子高生でした鎌田さんの切り絵がすばらしいですね。 合併続きの新市町村名をうまくアピールできました (クリックすると大きな画像で見られます。) 一方大阪版モノポリー発売時の大阪府は、 リーマンショック直後ということもあって 非常に元気がない状態でした。 人口でも神奈川県に抜かれ、 長らく守ってきた日本No.2の地位を失い、 また地元の大学を卒業しながら、 就職は首都圏という方が続出するなど、 何かと大阪の存在感の低下が叫ばれています。 世界に冠たる大都市圏だからこそ、 よく知られた吉本のお笑いや阪神タイガースだけでない、 潜在的な魅力が大阪には絶対にあるはずだという 信念のもと、起業家精神と川に恵まれた 大都市という大阪の潜在的な魅力をアピールすべく、 企業や川にかかる橋が多く登場する モノポリーとなりました。 企業や橋の中には一般的には知名度が低いものの、 ビジネスモデルにオリジナリティがあるなど、 キラリと光る特徴があるものも盛り込みました。 ▲ご当地版モノポリー第二弾となる大阪版モノポリーのボード。 地元の企業とコラボレーション企画として誕生しました。 縁の下の力持ちである企業と水都という 大阪の潜在的な魅力をうまく伝えてくれた、 地元の新進気鋭のデザイナー波多野さんの力作です。 橋下大阪知事もご家族で遊んでいただいているとのことです (クリックすると大きな画像で見られます。) このようにご当地版モノポリーに関わってこられた方々は、 自分たちなりに地域の有り様を真剣に考え、 それを反映するものを製作しようとしました。 メディアの方からいただいた賞賛の言葉の一つに 「地域を扱った本などによくみられるように、 地域を題材に使いながら、 地域を自分たちの商売の題材としか考えないのではなく、 ご当地版モノポリーには 地域活性化をなんとか果たそうという 作り手の気持ちが垣間見られた」 という趣旨のもののがあり、 これがご当地版モノポリーの 大きな特徴をあらわしていると思います。 そしてそのような方々は その後も地域活性化に携わる方が少なくないのです。 例えば、秋田県モノポリーをデザインされた千葉さんは、 その後、秋田県の特徴をふんだんに盛り込んだ 大富豪専門トランプを発売されています。 (ぜひ専用サイトをみてください。 ものすごくよくできていますよ)。 特に思うのは、ご当地版モノポリーは 知名度が低いものの、潜在的に魅力があるという素材を 扱いやすいのです。 私自身、みずほ総合研究所という銀行系シンクタンクで 地域活性化に関わっているため 全国各地の事例を拝見する機会が多いのですが、 地域を題材にするとなると、 どうしても知名度の高いものだけになりがちです。 知名度がないとそもそも注目されず、売れないからですね。 一方ご当地版モノポリーはマスだけで28個ありまして、 それらを自由に使えます。 そのため、知名度の高いものも知名度の低いものも 一緒に表現することができるのです。 そして秋田県モノポリーと大阪版モノポリーでいえるのは、 民間発の地域活性化であるという点です。 製作コストは基本的に販売などの手段で 自力で回収することを目指しておりまして、 実際にこの2つは既に採算ベースに乗っております。 (ともに商品の在庫は少なくなっておりますので お求めを検討の方はぜひ早めの購入をオススメします) 地域活性化といえば公共事業に代表されるように、 行政主導が一般的なのですが、 もはやそういう時代じゃないのです。 民間がいろいろ知恵をしぼり、 小さなことでもできる限りやっていかなければなりません。 そういうことの積み重ねが地域を活性化していくのです。 そのために民間発の地域活性化は 民間資金でできる限り完結させなければなりません。 社会問題をビジネスモデルで解決することを ソーシャルビジネスとか ソーシャルアントレプレナーなどと呼ばれ、 民主党政権で大きな課題になっている 「新しい公共」(民間も公的分野に積極的に関わっていく) で注目されているところです。 関係者一同は 新しい公共とかソーシャルビジネスとかという 単語そのものを強く意識することはないのですが、 民間主導でできる範囲で社会に貢献したいという気持ちは、 強いと思います。 ご当地版モノポリーはそんな思いを伝える、 格好のツールの一つです。 今後のご当地版モノポリーにぜひ注目してください。 本日、新たなご当地版モノポリーがついに完成し、 プレスリリースを出します (「ほぼ日」では21日の日曜日に案内しますね)。 完成した新しいご当地版モノポリーも これまで以上にご愛顧いただけますよう お願いするとともに、全国各地でアイデアがありながらも 未実現のご当地版モノポリーに、 様々な支援をいただければうれしいです。 (文章:日本モノポリー協会専務理事・ 2000年モノポリー世界チャンピオン 岡田豊) |
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