旅する生茶。
全国7カ所に(じかに)
プレゼントしに行きます!

「とめきち配達日記」(9)
旅する生茶 〜札幌篇〜


こんにちは、豆屋留吉です!
今から「旅する生茶」の原稿にとりかかるところです。
鼠穴のキッチンでは、森川さんVSシェフ武井さんの、
カレー対決が行なわれています。
「うわ〜、いい匂いしますね〜」
「留吉はダメだよ! 食べちゃ」
「なんでですか!!」
「原稿、終わんないとね」
「俺はあんたの子供か!!」
まるで、宿題を終えなきゃテレビゲームやっちゃダメ!
みたいな言いようです。
さてさて、生茶の旅も残すところあと3カ所です!
留吉への応援メールもたくさんきております。
韓国の方からもいただきました。カムサムニダ!
みなさん、ありがとうございます!

さて、今回の目的地は、北海道の札幌市。
高田光季子さんが働く、
劇団「フルーツバスケット」に生茶を届けます。

6月19日(月)東京は曇り。
朝6時40分、
僕をのせた新千歳空港行きの飛行機が
羽田の滑走路を離陸しました。
鼻歌は定番、「北の国から」です。
人生初の札幌です。ワクワクします!
頭のなかは、カニでいっぱいです!
留吉がいちばん好きな食べ物です!

8時10分、新千歳空港に着きました。
たった1時間半で北海道ですよ。
「なんか、寒いぞ……」
そうです、この日、北海道は気温15度でした。
長袖の生茶ジャンパーを着てても、ちょっと寒いです。
今までの旅で、僕をサウナ攻めにしてきた
生茶ジャンパーが、初めていいヤツに思えました。



空港で電車にのりかえて、9時30分、札幌駅に到着。
生茶をお届けするまでに、だいぶ時間があります。
「そうだ! 富良野に行くか!」
留吉は「北の国から」の大ファンです。
ビデオ全巻持ってます。
富良野への行き方を、駅員さんに訪ねました。
「札幌からだと、往復で4、5時間かかりますよ」
あきらめました。
北海道は広いです。
ラベンダー畑見たかったなぁ。

当選者高田さん(挑戦者高田じゃないです)が働く
オフィスまで、プラプラと歩く事にしました。
しかし、札幌はリトル東京と言われるだけあって、
ビルが建ち並び、人が多いこと……。
みなさん、歩くスピードがまた速いんですよ。
何をそんなに急いでるのでしょう?
おしっこ漏れそう?
生茶持ちの留吉はノロノロなので、
幾度となく人にぶつかりました。
大通りと呼ばれる、噴水や憩いの場がある、
歩行者天国に出ると、とうもろこしの屋台が、
チラホラと顔をだしてます。



どこからか「ロッキー」のテーマが聞こえてきました。
10人くらいでダンスをしています。
「何やってるんですか?」
「もうすぐここで、花フェスタ
 (イベント)が開かれるので、
 ダンスの練習をしてるとこです」
「そうですか」
「(生茶のケースを見て)何やってるんですか?」
「……ダ、ダンスを」
「はははは」
ほかにも、イベントに向けて、
楽器の練習をしてる方もいました。

いや〜、歩き疲れたなぁ。
喫茶店でコーヒーでも飲むか……。
高田さんに電話すると、
1歳2カ月のお子さんを背負って、
わざわざ迎えに来てくれました。
「留吉さん、本当に1人できたんですか?」
「何度も言いますが、はい」
「ほんとなんですね」
なぜか皆さんにいつも聞かれます。



「子供がスグ泣くので行きましょうか?」
「はい」
「オギャ−ッ!!」
「あらあら……」

劇団「フルーツバスケット」を運営する会社、
(有)エッグでは、CMやイベントの制作も
やってるそうです。
スタッフ5名すべて女性です。
さすが北国育ち、みなさん色白できれいなんです。
昔、司会やナレーターをやってた方もいるそうです。



劇団「フルーツバスケット」主宰の菊地美由紀さんです。
演出、脚本、作詞、作曲を、1人でこなしてるそうです。
「今の学校のカリキュラムには、
 表現方法を会得するものがないんです。
 子供から大人まで、歌やダンスに芝居を通して、
 分かってもらえたらなあ、と思って旗揚げしました」
「だいたい何人くらいの劇団員が?」
「200人くらいですね。劇団も8年目でして、
 中学生だった子が20歳になって、
 今ではイギリスの舞台に出てる子もいますね」
「英語ぺラぺ〜ラですね」
「ええ、劇団生には英会話もやらせてます」
留吉も一応、役者なんですが、
レッスン内容が豊富でビックリしました。



つい先日は、羽子板の形をした
カスタネットのような楽器(鳴子)を持って、
“YOSAKOI祭り”に参加したそうです。
劇団「果実籠(フルーツバスケット)」は
パレード入賞の有力候補にかかわらず、
爆弾騒ぎで祭りが一時中止になるわ、
ケガする人もでるわ、それは残念だったそうです。



菊地さんは、12月に行なわれる劇団の舞台に向けて、
原稿書きに追われるそうです。
「いつも人里離れてこっそり書きます」
「人里って言葉、古いですよ」
「ははははは」
鳥取で買ってきた旅みやげ、
アカイシカニそのままの姿をした、
珍味を渡しました。
「どうですか? グロテスクでしょ?」
「うわあ、おいしそう!」
「……うそ」



会社のあるビルの地下に、劇団の稽古場がありました。
中高年の方々のクラスです。
西井先生による、声楽のレッスン中。
「おやすみなさい」という童謡を歌ってました。
みなさん、お腹から声が出てて、歌が上手でした。
レッスンの合間に、
劇団員のみなさんと、生茶を飲みました。



「皆さん楽しいですか?」
「楽しいですよ!
 ストレス発散というか、生活の活力になります!」
そういった元気のよい劇団員のみなさんに刺激されて、
留吉はレッスンに参加させてもらいました。
エチュード(即興芝居)です。



僕が椅子に座っています。
ほかの役者さんが、僕との絡みで、
僕を椅子から立たせられるかどうか、
というテーマのエチュードです。
満員電車の設定で、おばあちゃんになりきって、
座っている僕に、席をゆずらせようとする人。
スタジアムの設定で、僕のせいで
選手がよく見えないと言って、僕を立たせようとする人。

こういう人もいました。
「君の父の同級生だ!」
「はあ」
「君のふとももが、君の父そっくりだなあ」
「ええ!?」
「あなたあ〜」
そう言って、なぜか僕にずっとキスをしてくるんです。
参りました、すぐ、椅子から立ち上がりました。



みなさん、パワーが凄いです!
楽しいレッスンができて、うれしかったです。
いちど、会社に戻ると、
ジャズダンスの堀先生を紹介してもらいました。
堀先生は“アラベスク”というポーズで、
生茶を飲んでくれました。



高田さんのお子さんは、疲れて寝ています。
「お母さんって大変ですね」
「寝てる時がいちばん幸せ。私も子供も」



そうこうしているうちに、
帰りの飛行機の時間が心配になってきました。
菊地さんが自慢のiモードで
空港行きの電車の時刻表を調べてくれました。
「……ピッ……どうするのこれ?」
調べ始めて5分経過。
「……電話で聞いた方が、はやいのでは?」
「……ピッ……そうですね。」



しかし、せっかく札幌まで旅して、
このまま帰るのはもったいないです。
カニを買ってきて、社員のみなさんと一緒に、
会社で食べることにしました。
近くのスーパーに直行!
毛ガニ3パイで、1500円! 安いです。
いえ、毛ガニを食べに札幌に来たわけじゃないっすよ。



さっそく、毛ガニをさばいてもらいました。
さすが北海道の人だ。
カニさばき?も巧みです。
「かに、サイコ−!!」
黙々と、留吉、毛ガニにゾッコンです。
「留吉さん、そろそろ電車の時間が……」
「ああ……もっと、かに〜!」
ああ、このまま泊りたい。
いかん。
毛ガニに別れを……、
いえ、劇団「フルーツバスケット」に別れを告げて、
空港行きの列車にのりこみました。
ああ、なんてかに味噌(意味不明)。
飛行機の窓から見下ろした、北海道の夜景が素敵でした。

豆屋留吉


札幌のおみやげ

劇団「フルーツバスケット」さんから、
オリジナルCD、Tシャツ、パンフレットを
いただきました。これ、次の旅の目的地、
福井県の田島照美さんへのおみやげです。

糸井さんへの旅みやげは、
なんと、毛ガニ3ばい!
しかーし、糸井さんがエビ・カニ類を
(アレルギーで)食べられないことを後で知りました。
けして嫌がらせではありません。
知らなかったんですよ〜(涙)。
ちなみに、毛ガニたちは、ほぼ日スタッフによって
ミソまできっちり、むさぼり尽くされました。
毛ガニ、留吉はもらっていちばん嬉しいものです。



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札幌でお世話になった
高田光季子さんからのメール


豆屋留吉様

こんにちは。お元気ですか?
札幌の劇団「フルーツバスケット」の高田光季子です。
先日は、大変ありがとうございました。
そして、おつかれさまでした。
豆ちゃんとの約束どうり、感想文を送ります。

6月19日(月)。その日はやってきた。
前日まで、爽やかな青空の広がっていた北海道だったのに、
その日は、どんよりとした曇り空。
そして午後からは雨という「天気予報」。
今日は約束の日。
「あれ? もしかして、雨男?」などと、
勝手に想像しながらも、ネットで見た写真の
「彼」の顔を思い浮かべる。
「電話の声は、ちょっと素敵なのに……」
そう思いながら、約束の待ち合わせ場所へと、向かった。

初めて、その彼「豆屋留吉さん」
(この後は、豆ちゃん)とお会いした感想はズバリ、
「あら、本当に一人できたのね。
 なんと、人のよさそうな顔なのかしら?」だった。

その第一印象は、的確だった。
まるで、昔から知っていたかのように、
それは、劇団の事務所の一員のように、
豆ちゃんは、そこに馴染んでいた。
女性ばかりのスタッフ。
あまりにもキャラの強いメンバーに、
なんとかつぶされないように、
豆ちゃんは、話し続けていた(ように思えた)。
それは、人の良さをシミジミ感じた。

お寿司を食べている豆ちゃん。
劇団員と一緒に芝居をしている豆ちゃん。
そして、大好きな「カニ」をほうばる、豆ちゃんは、
無邪気そのもの。
側にいたみんなが、なぜかほのぼのしていた。

「生茶」は、本当に美味しかった。
それは、わざわざ東京から飛行機に乗って
やってきたという事実も、
さらに美味しくしたのかもしれない。
でも、本当に美味しかった。
そして、劇団員も喜んでいたので、
この企画に応募して良かったとも思った。

私は今までインターネットに対し常に受身でいた。
それは、情報を得るもの。
見たい時、知りたい時に
自分のペースでできるから好きだった。
簡単な、友達同士のメール交換は
行なっていたが、それだけだった。
でも、前に一度だけダーリンにメールを
送ったことがある。それは、たわいもない話
(スキップについて)だった。
一方通行だと思っていたのに、ダーリンから返事がきた。
とっても、とっても嬉しかった。
ネットの世界が、とても身近に感じた。
だから、今回の企画も、応募してみた。
そうしたら、まめちゃんが来た。
本当にビックリした。
キリンビバレッジさん、本当にありがとうございます。
そして、ダーリンに感謝!!

私は、「生茶」が美味しいこと、そして、
タレント「豆屋留吉」さんを知った。
豆ちゃんから、劇団「フルーツバスケット」のことを、
これを目にした人たちに、ぜひ伝えて下さい。
こんなに笑顔で「演じること、表現すること」を
楽しんでいる人たちが札幌にいるということを……。

豆ちゃん、北海道まで来てくれて本当にありがとう!
そして、楽しい時間をありがとう!
北海道に来ることがあれば、ぜひまた遊びに来て下さい。
そして、一緒にお芝居をしましょう!
今後のご活躍をお祈りしております。

劇団「フルーツバスケット」 高田光季子

劇団スタッフからのメッセージです。

もとやうち
なんと言っても知人Y氏にそっくりで、
なにをやってもY氏に見えてしょうがない。
初対面な感じがしなくて、それに加えて
気さくで、ひょーひょーとしており、
本人の言うとおり“すぐ馴染んだ”って感じでした!
初対面なのに、長いつきあいのような人だと思った。
お茶会の時も、お年寄り相手の話が上手で、うまく合わせ、
でも言いたいことはきちんと言う! というノリもあり、
嫌われない人なんだろうな……と不思議だった。

エチュードの時思ったこと。
やはりこの世界(お笑いだっけ?)目指してる
(もうなってんだっけ?)人だけありうまい!!
技術的に優れているわけではなく、
相手に会わせたり、空気をよんだり
さらっともっともな動きや言葉を言ったりするところが、
なかなか……。
でもまあ、カニを食べているときは
子供のように瞳をぎらぎらと輝かせて
美味そうに食べておった。
こっちもカニにありつけましたし……、
もちろん生茶もおいしいしかった。
豆屋さん、ありがとう!!

とね
ぶひ〜ィ、おばちゃんですぅ〜。
どんな人がやってくるかと思えば、
自然にす、す、す〜っと入り込んで来た豆屋さん。
それは、特技と言っていいと思います。
素敵な出逢いをくれた糸井さん、ありがとうです。
これからも豆屋さま、安全な旅を続けて下さい。
それから生茶に負けないご活躍を!
インターネットってす・て・きっ!
ぶひィ〜っ。
 
しみずめ
札幌で過ごした一日はいかがでしたか?
あっという間だったのでは?
第一印象といえば、堂島孝平に雰囲気似てる!?
(あまり知られていないが、アニメ
 「こち亀」の主題歌を歌っていたアーティスト)
この人は、いったい何者なんだろう?
人なつっこくて、ほんわかしてる人なのかと思えば、
つっこみもタイミング良いし、芸人だねぇぃ!? 
蟹を食べていたときの姿は忘れられません。
真剣。

きくち
また、新しい知人ができたと思わせちゃうくらい
気さくな豆ちゃんは、この「生茶」の企画にぴったり!
ナイスキャスティング!! さすが糸井さん。
私も早くモバイラーになって若者の仲間になりたい〜!
とインターネットに目覚めたひと時でした。

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おこづかい帳
くりこし ¥303.678


6月19日(月)
午前 ¥820 タクシー(鼠穴→浜松町駅)
   ¥470 モノレール(浜松町駅→羽田空港)
   ¥13000 航空券(羽田→新千歳空港)
   ¥1025 ビックコミックスピリッツ
        ガム、傘、マルボロライト(キヨスク)
   ¥1040 電車賃(千歳空港駅→札幌駅)
   ¥500 コインロッカー
午後 ¥700 味噌ラーメン&ライス(味一番)
   ¥450 炭焼きコーヒー(パル)
   ¥1890 毛ガ二(丸井今井)
   ¥920 タクシー(会社→札幌駅)
   ¥1040 電車代(札幌駅→千歳空港駅)
   ¥714 石狩寿し(空港売店)
   ¥14000 航空券(新千歳空港→羽田)
   ¥470 モノレール(羽田空港→浜松町駅)
   ¥1060 タクシー(浜松町駅→鼠穴)

合計 ¥38.099
残り ¥265.579


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「旅する生茶」旅の予定

じゅうばんめの旅は
6月26日(月)愛媛県

松山市の櫂谷千花子(カイタニチカコ)さんです!
旅行関連の会社にお勤めの櫂谷さん。
な、なんと!
往復航空チケット&宿泊付きの旅行パックを、
1万円!?で用意して頂きました。
ハングライダー&テントではないですよね……。


2000-06-28-WED

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