今年『ナイン』は大当たりする!
去年は知らなかったくせに、応援します。

               
第二三回 17日間の奇跡を。
               

この現代の、この日本に生きる女性16人が、
最高に美しく輝くステージが幕を開けます。
今週金曜日から始まる17日間だけの、
宝石箱のようなステージ『ナイン』。



ミュージカルを観たことのないかた、
ミュージカルは敬遠してきたかた、
必ずなにかが変わります。
ぼくも、と言ってはあれですが、
『ナイン』に出会うまで、
「ミュージカルなんて」と思っていたひとりです。
自分とはなんの関係もなかった芸術が、
胸の奥をぐいっとつかんで、
そして優しくしてくれる──
『ナイン』が与えてくれるのは、
たとえばそんな経験です。

天国のフェデリコ・フェリーニの魂に、
モーリー・イェストンが詞と音楽を与え、
演出家デヴィッド・ルヴォーによって、
世界を巡りはじめた奇跡の創造物。
日本人キャストによる、
世界一セクシーなミュージカルに出会ってください。
どうぞ、この17日間のうちに。

すでにB席は全席完売していますが、
最終日以外、とくに平日夜の回には、
S席とA席にまだ余裕があります。
「ほぼ日」枠のチケットはできるかぎり最後まで、
チケットをご用意する準備をしています。
ひとりでも多くのかたにご覧いただくために、
がんばります。


今週「AERA」の表紙に登場した、
演出家デヴィッド・ルヴォー──
彼は12年前にtptで演出をしはじめたときから、
日本に生きる女性の「生」と「性」を、
さまざまな戯曲を通して見つめてきた芸術家です。
最大のテーマは「女性」と言っていいはずです。
その彼が『ナイン』の日本ヴァージョンについて、
こう言っています。

「ロンドン、ブエノスアイレス、NYブロードウェイと、
 世界の各都市で公演をしてきた『ナイン』は、
 この日本においてこそ、
 作品の核にある“無垢な(イノセントな)部分”が
 くっきり浮かび上がった」


ぼくの知るかぎり、
稽古場や事務所でのデヴィッドは、
人種や年齢、舞台関係者かそうでないか、
そんなことには一切関係なく、
女性という存在を敬い、
明るいエネルギーを発しながら、
いつでも愛情豊かに接しています。

毎日の別れ際にも、冗談を言って笑わせたり、
ハグしたり、手にキスしたり、ウィンクしたり、
気のきいた日本語を交わしてくれたり‥‥
そういう振る舞いを自然に身につけてる人です。
それが、現在ブロードウェイで2作品同時に、
ロングラン上演中の演出家の姿です。


デヴィッドと門井プロデューサー ーベニサンピットでの公開稽古にてー

稽古場では自分のこんなエピソードを披露して
みんなを笑わせたこともあります。

「14歳の誕生日パーティーに、
 誰でも好きな人を呼んでいいと言われ、
 25人の女の子を呼んだんだ。
 男の子を呼ぶのを忘れてた。
 楽しい時間を想像してたら、
 とんでもないことになった。
 それ以来、同じ過ちはしないようにしてる」


こんな演出家が創り出す作品だから、
『ナイン』は筋金入りの、
「女性賛美」のミュージカルなのです。

ほんの少しデヴィッドを知り、
そして彼の作品を観てみると、
『ナイン THE MUSICAL』は、
デヴィッド・ルヴォーに演出されるのを
ずっと待ってた作品だと思えてきます。
主人公グイド・コンティーニを語っているのか、
それとも自分を語っているのか、
ときどきわからなくなるくらいに。

デヴィッドは言います、

「成熟した文化の背景には、女性の存在がある。
 社会や教育の呪縛から解き放ってくれるのは、
  女性たちだということを、
 わたしたちは歴史からよく知ってる。
 『ナイン』は、女好きな男が、
 とっかえひっかえ女性とつきあってる物語じゃない。
 映画監督グイド・コンティーニは、
 それぞれひとりずつの女性を違う表現で愛する。
 女性によって与えてくれるものが違うことを
 経験的に知っている芸術家なんだ」


『ナイン』は、
ミュージカルの神さま、ミューズが、
デヴィッドを祝福して創らせた作品かもしれない──
まさにその奇跡の芸術を、
ぼくたちは劇場で経験することになります。

初演時のプログラムに、
デヴィッドはこんな文章を寄せていました。

「tptとわたしが10年間、
 ともにしてきた作業から考えると、
 『ナイン』の上演は自然ななりゆきに思えます。
 『ナイン』は女性を賛美し、創造性を賛美し、
 愛し愛されようとするわたしたちを
 賛美してくれる作品です」




20年以上前のトミー・チューン版では、
夫が妻を追いかけるように
駆け出していくラストシーン。
けれどもデヴィッドは、
現代の女性の姿にもっとふさわしい演出を、
ずっと信じられる演出を、
2005年の『ナイン』に用意しています。

今週金曜日19時、
アートスフィア(天王洲アイル)にて、
東京公演初日を迎えます。

(つづきます!)

発売中の「AERA」にご注目。
デヴィッド・ルヴォーさんが表紙に登場です!
巻頭ページではルヴォーさんが
『ナイン』について語っていますよ!

そしてWOWOWを観られるかたへ!
きょう25日(水)午後11時30分より
「デヴィット・ルヴォー特集」があります。
どうぞごらんくださいね!



べ3
もし、モーツァルトが
2週間だけ現世に現れて、
コンサートを開くとなったら、
どうします?

シェフ
そりゃ行くに決まってるでしょう!
でもなんで? あるの?!

べ3
あるわけないじゃないですか!
ぼく、思うんですけど、
デヴィッドの芝居を見逃すなんて、
その位のことなんじゃないかって。

シェフ
なるほどなあ。
前にぼく、ジョアン・ジルベルトの
コンテンツを担当したときに
同じことを思いました。
これがいまの東京で見られるなんて
奇跡なんじゃないかって。

べ3
ほんと‥‥みなさん、
きょうはえらくマジメに言いますが
『ナイン』をよろしくお願いします!

シェフ
22日のイベントをごらんになった
読者のみなさんから
メールをいただいてますよん。

べ3
紹介しましょう!
=
いつも楽しく拝見しております。

27日の初日が待ちきれず、
今日の六本木でのイベントに
行って参りました。

広い六本木ヒルズの中を
ぐるぐると探し回り、
ようやくみつけたときには、
外でのリハーサルが終わるところでした。
白昼舞台メイクのままで
外にいる皆さんを見るというのは
滅多にない経験でした。

そのままぼーっと外にいたのですが、
どうやら外ではなく中で?
と気づいてあわてて中へ入り、
無事1時半からのを見ることができました。

リトルグイドの樋口くん以外の全員が出席。
去年も観ている私としては、
「おかえりなさい、ナイン」って感じです。

トークでは、ルヴォー氏の演出の素晴らしさや、
作品についてキャストによって語られました。
トークのバックに日本バージョンや
ブロードウェイバージョンの
音楽が流れるのですが、
ルイザ役の高橋桂さんに話をふろうとしたとき、
ルイザの怒りの歌が流れ、
高橋さんが役の中に入ってしまい、
コメントにつまってしまうという
出来事がありました。

噂のタンゴも、別所さんとだと
身長差があるので、大浦さんの視線が上で、
とても自然な感じに見てとれました。
舞台でのシーンが楽しみです。
にしても、客席に向かって
足あげる大浦さん、すごいです。
見ていてお客様を蹴飛ばしやしないかと
ひやひやしてしまいました。

イベント終了後、
外のチケット受付コーナーは
黒山の人だかりでした。
全然知らなかった人が、
今日のイベントを見て、
チケットを購入して、
劇場へ足を運ぶことになったら
ステキだなぁって思います。
どんなにいいミュージカルでも、
その存在を知ってもらわないと、
劇場に足を運んではもらえません。
去年の空席が目立った
「ナイン」を思い返すにつれ、
ほんとにもったいないことをしたなぁと
とても悔しく思います。
宣伝がいかに大事かってことですね。
「ナイン」は3回観る予定です。
初日、ほぼ日チケットで拝見しますので、
また感想をお送りしますね。
(横浜在住 erin)

シェフ
ほかにも「あい」さん、
「danchang」さんからも
メールをいただきました〜。
3回ってすごいね!

べ3

ぼくらも大阪は3回観ましたけど
3回ともそれぞれ面白かったですよね。


シェフ
舞台が生き物だって、
すごく実感したものね。

べ3

東京公演はいよいよ27日から!
スケジュールはこの下に
掲載しています。
御確認くださいね!


シェフ
そうそう、読者のかたから
質問が来てました。
「スペシャルカラーチケットは、
 東京公演にもありますか?
 また、当日引き換え
 チケットじゃなくても、
 このチケットに
 交換可能なのでしょうか?」

べ3
はい、もちろんです!
「ほぼ日」枠の
イープラスのチケットのかたは
当日、会場入り口で
ご呈示いただければ、
スペシャルカラーチケットを
プレゼントいたします!
大阪版とは、ほんのちょっとだけ
仕様がちがいますので
どうぞお楽しみに!

シェフ
それから最新ニュース!
28日(土)18時の回の終演後には
デヴィッドによる
ポスト・パフォーマンス・トークが
予定されているそうです!
東京 5月  
開演時間(開場は30分前)
13時
14時
18時
19時
27日
28日
29日
30日
31日
休演日
6月 1日
2日
3日
4日
5日
6日
7日
休演日
8日
9日
10日
11日
12日
【天王洲アイルアートスフィア】
S席12,000円/A席8,000円
(全席指定・税込)

【東京公演】
 イープラスの
 特設ページからお申し込みください。

 *S席、A席のお取り扱いです。
 *最終日だけは、
  S席でも、前のほうの席は
  すでに売れてしまっています。
  どうぞご了承くださいね。
 *「ほぼ日」枠受付は
  各公演3日前までです。
 *ナインシートのぼぼ日受付は
  19日までです。
 *チケットは当日会場で引き換えです。
  席に関しては当日会場で
  お知らせします。

東京公演のお申し込みは
ここをクリックして
特設ページへどうぞ!

公演の詳細・一般発売チケット入手方法は
天王洲アイルアートスフィアの
ホームページをごらんください。


2005-05-25-WED
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