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「ゼルダの伝説 時のオカリナ」の情報・産地直送!
宮本茂を核にしてまとまったゼルダチームは、
あきれるようなしつこさで64のゼルダをつくった!
そのしつこさの一端を、
しつこくインタビューしてきました。
そのインタビューを少しずつ編集して
「ほぼ日の近くの大きな樹の上から」
お伝えしましょう。


(第1回の17)
今度のゼルダへの
「スタッフの思い」は熱い
その1


bicycle


今回のゼルダの開発チームは、
今までのうちのゲーム開発で最大規模なんですね。
デバッグを100人以上の体制でやってもらってるんで、
そういう、お手伝いしてくれたひとたちまで含めたら、
200人くらいかかわってますし、
それだけのメンバーのひとりひとりが、それぞれに
「自分のゼルダ観」を持っています。
200人いたら200人に
「ぼくはゼルダをこうしたい」っていう思いがあって
それをどれだけ吸収できるか、ということがありました。

いわば、ほったらかし、とも言えるんですけど、
なるべくみんなの思っているものを吸収できる
「舞台」を用意できるように。
ときどき出てくる無茶なものも含めて、
どれだけ入れられるか。

リンク

ぼく自身にも、
自分のなかでのリンクのイメージがあるんで、
自分のリンクにしたいな、と。
自分のリンクってのは、やっぱりかっこいいリンクですね。
まずは、かっこよくしたかった。
でも今回は、リンクをかっこよくするために
ストーリーのほうをかなり曲げなきゃいけなかったんで、
同時に、ちゃんと理屈を通したい、とも思っていました。
      (スクリプトディレクター・大澤 徹さん)

 

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思い入れがあって作ってるんですね。スタッフそれぞれが。
最初に与えられた題材に対して、
ただそれを作り込んでいくのではなくて、
みんなが、自分から作りだしていく立場にいるんで、
そのぶん思い入れがすごく激しいんですね。
それがばらっばら。
もう、ほんとにばらばらでしたね。

Mr.Miyanaga

どうしても切っていかなくちゃいけないものがあった時に、
「それは絶対に削らないでください」っていうこともあって、
それぞれにとっては大切なものだけに、納得がいかない。
できるだけ、捨てないようにはしたんですけれど。
そういうものの犠牲のうえに成り立っているんですね。
        (フィールドデザイン・宮永 真さん)

 

bicycle


今回のゼルダ、まず「かっこいい」です。
マリオ64をやってて、個人的にですけれど、
すっごい感動したんですね。
「すっごいゲームやなあ。
 3Dってこんだけのことが出来るんやなあ」
って思って感動したので、
そのすごいマリオ64を越えるくらいのもの
作りたかったです。
もちろん、マリオのあの感動は、
あのときにしか味わえないものなんで、
あれをほんとに越えられたかどうかは
わかんないですけど。

迫力がありますよね。
ぼくらプログラマーの眼から見ると、
それはどんなゲームみてもそうなんですけれど、
絵だけを見て「おもしろい」ってことはないんですね。
絵よりも先に、プログラムが浮かんでくるので。
「これはどうやって作ったんかなぁ」って、
そういうことばっかり考えてしまうんで、
ユーザーさんの感じ方とはちょっと違ってますけれど、
でも、プログラマーとして見ても
純粋に「良く出来てる」と思います。
全体を通しては、まだやってないので、
ゲーム全体やってみてどうかってことでは
まだわからないんですけれども。
      (プログラムディレクター・岩脇敏夫さん)

 

というところで、(第1回の17)
「今度のゼルダへの
『スタッフの思い』は熱い その1」は終り。
このシリーズは全21回を予定しています。
あと4回、さらに濃い話がつづきますから、
新しい更新をこまめにチェックしてください。

 


1998-12-22-TUE


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