(第1回の8)
今度のゼルダは
「ダンジョンがたいへん」らしい。
その2
昔から、ゼルダっていうのは、
ダンジョンのなかに「壺」ってのがあって、
そこからハートが出てきたりとか、
いわゆる回復系、補充系のアイテムが出てきます。
それは外せないでしょう、
っていうことで今回も置いてます。
序盤はあまりストレスがかからずにすんなり解けるように、
わりに親切に置いてありますよ。
序盤のうちに、どうしても必ずやっといてほしいネタが
あるんですけれど、そこまでのあいだに、
あるものをとっていないと
それが解けなくなるのはまずいんで、
簡単にそれが手に入る方法として、
そのへんの草を刈ったら手に入れられるようにしたり、
ということとかね。
中盤以降は、自分でがんばって
手に入れてもらわないといけないんですけれども。
宝箱もね、最初はいっぱい置いてみたんだけど、
中に入れとくもんがなかったり、
だからって多めにルピーを入れてみたけども
「こんなところでルピーもらったって、嬉しくないよ」
とかって言われて、
「そんなこと言われても困るよなぁ」って思ったりね。
今回、いちばん苦しめられたのは
「どんなところで、どの時点で、どんなものが出てくれたら、
プレイヤーは嬉しいだろうか」ということだった。
というのは、今回あまりにもモニター結果がバラバラで、
最後までちゃんとしたデータが取れなかったんですよ。
リンクがこのダンジョンに来た時点で、
どういう状態になっているかが、最後まで確定できなかったんです。
スーパーファミコンのときはアイテムの個数が少なかったんで、
まだコントロールしやすかったんですが、
今回は、例えば持っている財布にもサイズがあって、
持てるお金の金額もプレイヤーによって全然違っています。
このダンジョンまで来たときに、
このくらい持っていれば大丈夫だろう、と思って、
いざダンジョンまで来たら、案外使えるものは持ってなくって、
それじゃまずい、ってんで慌ててガバガバそこらじゅうに
壺を置いてみたり、ってこともありました。
子供と大人、という設定があるけど、
子供のころはそんなにお金持ってちゃいけないだろう、
なんて思っていると、逆にそれが足カセになっていって、
作る側にのしかかってきちゃったりもしました。
ネタとして面白い、というのと、それをうまく整えていけるか、
というのは、また違ったりするので。
ぼく個人的には「森の神殿」がけっこう気に入っています。
今回のゼルダのダンジョンで、いちばん最初に
設計したのが、そのダンジョンなんですよ。
当時大がかりなネタを空想していたのを、形にしてみました。
中に出てくるキャラクターも、
「森の神殿」にあわせてつくったりしましたので。
|