さて、実家からわけてもらった糠床。
亡き祖母によれば80年は越えている、年代物の糠床。
これって「女王陛下のプディング」みたいなもので、
うちの糠床に戦前の乳酸菌くんがいるのかどうかは
まったくもってわからないわけですけど、
それが「わけ床」されて「ぬか漬け美人」に入り、
「あとは漬けるだけセット」となって、
ママメモ、パパメモ、さらに野菜もついて、
クール宅配便で届いた、
というところまでが前回のおはなし。
今回はいよいよ「じぶんで漬けてみる」の回です。
すごーく正直に言うと、これまで、
糠床に手を突っ込んだことがありませんでした。
買ってきた糠漬けの糠を洗い落とすくらいしか、
触ったことなかったんです。
坊ちゃん育ちですみません。
なんだか、ちょっと、「ぶにょぶにょ」してるみたいで、
得体のしれない感じがするではないですか。
かきまぜると匂いもついちゃう、と聞きますし。
でも、きょうからは自分でかきまぜねばなりません。
毎日手を突っ込まねばなりません。
「なんか、やだ」なんて気持ちでいたら
だめにしちゃうに決まってますよね。
そうです、やらねば!
ということで、えいやっとつけました。
きゅうりと、蕪。
水洗いしたら、ふきんでよくふいて、
きゅうりは丸のまま、
蕪は4つに切りこみを入れて、
あらじおをまぶして、
糠床にしずめました。
ずぶずぶずぶ。
ええと、このあとどうすればいいんだっけ、
というところでわからなくなりました。
このままフタをして
(「糠づけ美人」にはプラスチックのフタがついてます)
冷蔵庫に入れればいいのかな。
わからなかったのでママ電です。もしもしー。
「まわりをきれいによく拭いて、
表面をぽんぽんとならすのよ」
‥‥ということでありました。
わかりましたママ上様。
まわりをきれいによく拭いて、
表面をぽんぽんとならす、と。
そうして冷蔵庫に入れ、
‥‥何時間?
「冷蔵庫だったら、‥‥てきとうに食べてみて決めたら?
たぶん、丸一日くらいおいても大丈夫だと思うけど」
ということでしたので、
朝、漬けて、翌朝まで丸一日、ほっときました。
そうして翌朝、であります。
せっかく糠漬けがあるのですから
ちゃんとゴハン炊いて、
「糠漬けウエルカム」な食卓にしたいところです。
なににしよう。
ちょうどこの頃、「かもめとめがねのおいしいごはん」を
担当していたものですから、
つくるとなったら、あれですよ、しょうが焼き! |