■ニュース
その5■
たどりつけず、の旅。
その5の最終回
いったい何だったんだ?
冬の成田空港、第1ターミナルビル。
南国帰りとは思えぬ疲労感を強烈に漂わせ、
しかし目的はなにひとつ果たせなかった、
5つめのニュースをつくり終えた男がひとり。
番長、終わりましたね。
オレの5大ニュース、vol.5が。
「ああ、終わったね。
行く前と気持ちがぜんぜん‥‥ちがわないね。
ッハハハハ!
みごと、目的達成できず。
意義のない旅行でしたね、ってこともないよな!
いったい何だったんだろう!!
こんなに期待を裏切られた旅というのも、
意味があるかもしれないね。
最重要目的であるすばる望遠鏡のレポートが
中止になったおかげで」
こういった予定外の事件が起こることこそ、
旅のおもしろ味ですよ、と、
まるで遠足の最後にまとめのあいさつをする
学級担任のような田島番長の肉声を、
動画でごらんください。
(↑こちらをクリックしていただくと、動画をごらんいただけます。)
「アクシデントという意味では
とても波のある旅だったよ。
だって、車に火の粉が降ってきたし、
ほかにも、怖かったり、きれいだったり、
おもしろかったり、最悪だったり。
星が見れなくなったときの、
気持ちの盛り上がりもすごかったし」
でも、その盛り上がりを、
高山にいることにより
かなりローなテンションでしか
表現できなかったのが
また、おかしかったですね。
酸素の薄さにマジやられ気味のローな番長。
「ギャハハハ、そうだよね。
着いて5分で気持ち悪くなったから。
でも、オレは
予想以上にワイハーが気に入ってしまったよ。
溶岩と星と悪天候。
自然の力がみなぎっていたよね。
実際、予定をぶっとばされたしな。
そういう島なんだよ、ハワイ島は。
ほんとうに、自然現象がいちいち大味だったね。
日本のようにわびさびの効いた自然じゃなくて
雨降るときは突然竜巻だよ、
サンセットも、レス・バクスターのジャケットみたいな
濃いーい夕陽がガーンとくるよ、というかんじ。
東京との差をね、
ずっとぺちゃくちゃしゃべってましたけど、
感じていましたよ。
とっても有意義だった。
考えてみれば、あの島は
火山と宇宙を見れるわけだから
ほんとうにエキゾティックだよね。
エキゾティックな世界に自分がいたから
盛り上がって、うれしくなって
ずっとしゃべってたんじゃないでしょうか」
番長は休むことなく何をあんなにしゃべって、
笑っていたのでしょうか。
「要所要所でオヤジギャグを掘り下げてみたり」
そういうことは、東京でもできるじゃないですか。
「いやちがうよ、
ワイハだからエキゾで出てくる
オヤジギャグのするどさなんだよ!
あれはふつう、バカウケでしょう。
キラウエア!ドッカーン、
マウナケア!ドッカーン、ってかんじで」
レンタカーで、いっぱい運転をしましたね。
「運転したな。
300キロくらいは走ったよね。
ハワイ島はすべてわかったような気がするよ、
すばるを除いて」
ああ、あこがれの、すばる望遠鏡。
写真提供:BIGTI
‥‥またブラックホールのような空虚感が
襲ってきました。
まあ、考えようによっては
アクシデントがないと成長しませんからね、人間は。
「でも、成長したのかな?」
ひと‥‥皮くらいは?
「むけた?
オレは‥‥むけてない!
ふつうにたのしんでた!
ッハハハハハ!!
でも、今回の旅のことは、
ボディブローのように
今後どこかに必ず効いてくる、そんな気がするよ」
では、番長、今日の一筆をお願いいたします。
みなさま、最後の一筆でございます。
とくと動画でごらんください。
(↑こちらをクリックしていただくと、動画をごらんいただけます。)
さていよいよ次回は、
田島貴男の5大ニュース、
ラストのラスト、
おしまいのおしまいですよ。
(次回につづく!)
(オレの5大ニュース その5 おしまい)
special thanks to 国立天文台ハワイ観測所
田島さん直筆の「今日の一筆」色紙を
「5大ニュース」その5終了記念として
1名様にさしあげます。
ご希望の方は、件名を
「5大ニュース一筆プレゼント」として
postman@1101.comまで
メールにてご応募くださいね。
締め切りは2月8日20:00まで。
当選された方には、「ほぼ日」より
メールでご連絡を差し上げます。
(必ず連絡の取れるメールアドレスからご応募ください)
田島さんへのメッセージや感想などを
お書き添えいただければうれしいです。
■最近の、オリジナル・ラヴ
『街男
街女』(ポニーキャニオン)
2004年10月27日に発売されたアルバム。次々と進化を遂げるオリジナル・ラヴの真骨頂ともいえる1枚です。聴き終えると、映画を観たあとのように、ある街の情景がうかんだり、フィクションでつくりあげられた人物をあじわったような気分に。ひとつひとつの歌詞に秘められた奥深さ、吟味されたメロディーと、そこにぶつけられた田島さんの力強さが聴くたびに心にせまります。 |
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