オトナ語の謎。 オレ的にはアグリーできかねるんだよね。 |
■■■ 第34回 オトナの超基本用語:その3 ■■■ あっ! という間にお盆休みも終了である。 え、あと土日があるじゃん、とか思ってはダメである。 週末の二日間は平素の休みと同じである。 すなわち、今日から月曜日に向けて ややたるんだ佇まいを正していくのがオトナである。 ありゃ〜、どっこにも行かなかったなあ、 などという意識は今日を境になくしていこう。 でも、どっこにも行かなかったなあ〜。 例年になく寒いお盆となった一週間。 夏期休暇中にもかかわらずオフィスでがんばる諸先輩方、 お世話になっております。 ご自宅で朝寝二度寝を楽しむ幸福な諸先輩方、 お疲れさまです。 今週はお盆バージョンとして、 の〜んびりと、 超基本的なオトナ語を補足している。 の〜んびりとではあるが、 いちおう例のお約束から始めてみよう。 合い言葉は「なるはや? 午後イチ? ペンディング?」 謎めいたオトナ語を叡智の光で照らせ。 一週間分の手紙が溜まったオフィスを吹き抜ける一陣の風、 それがすなわち「オトナ語の謎」! 選手と先生と大明神にオファーしつつ、 火を噴く現場で火消し部隊が地雷を踏みながら 手前どものにんげんが参上いたします。 取り急ぎ月曜午後イチになるはやでお届けしますので、 おしりまでじっくりご笑覧くださいませ。
■いまいない、ということ。 電話応対の際に多用される言葉。 ちなみにここでいう「いまいない」とは 社外に出かけているわけでもなく、 休んでいるわけでもなく、 少しの時間、姿が見えないということを指す。 そのニュアンスをより強く出したい場合は、 第16回で紹介した「社内にはいると思うんですが」を つけ加えると効果的だ。 なお、会社によっては「席外し」という言葉が 存在するようであり、これは、 「内藤いる?」「席外しでーす」 というように使うらしい。 便利であるような気もするが、 「席外し」という名詞への活用は いささか柔道めいている。 「ニッポンの田中、セキハズシで一本勝ちです!」
■やや業界が偏るが、とにかく最初の挨拶が 「おはようございます」である場合がある。 社会人になりたての新人ほど、 「芸能人でもないのに……」と照れがち。 けど、半年を待たずに平気で 「おはよっざいぁーす」となるから不思議である。
■アポが何かというと、 アポイントメントの略。 アポイントメントが何かというと、 面会の予約、会う約束のこと。 ところで、これは、 無垢な少年が感じたままを 言っているのだと思って聞いてほしいのだけれど、 略す必要があるほど長くて使いづらいなら 英語にしなきゃいいじゃん!
■ネゴが何かというと、 ネゴシエーションの略。 ネゴシエーションが何かというと、 オトナの世界では根回しや事前の交渉、談判を指す。 ところで、これは、 純粋な金髪の少女が感じたままを ささやいているのだと思って聞いてほしいのだけれど、 略す必要があるほど長くて使いづらいなら 英語にしなければいいのだわ!
■「おしり」や「ケツ」はくどいほど説明したが、 「〜マツ」はまだだった。 月の数字を頭につけて使うのが一般的であり 「イチマツ」「ニマツ」「サンマツ」というふうに使う。 つまり「ハチマツ」といえば「8末」のことであり 「8月の終わり」を指す。 「クマツ」や「ゴマツ」は意外に直感しづらい。
■「おしり」や「ケツ」は もうかんべんというほど説明したが、 「アタマ」はまだだった。 とにかく最初のほうを指すという大ざっぱな言葉。 「8月のアタマごろになりますねえ」 「アタマがこれって弱くない?」 むろん「アタマわるいなー」というときは 意味合いが違う。
■最終的な話のもっていき場所。 論議や企画の着地地点。 説明するその言葉がすでにわかりづらいが そのようなわかりづらいことも 落としどころを見つけなければならないのが オトナであるといえる。 そのような感じでお盆バージョンを終わります。 明日、明後日とゆっくりして、 月曜日に備えましょう。 宿題がないのがオトナの夏休みのいいところですね。 あっ、宿題を抱えているという意味ではあるのか。
|
2003-08-15-FRI
戻る |