BUSINESS
オトナ語の謎。
オレ的にはアグリーできかねるんだよね。

■■■  第38回 オトナ語発展編:その1 ■■■

なんだか、もう、暑いんだか、寒いんだか、暑いんだか。
昼間は暑いんだか、雨は降るんだか、
会社は冷房が効きすぎてんだか。
駅のホームは暑いんだか、喫茶店は寒いんだか。
俺はホットを頼むんだか、冷やしたぬきを頼むんだか。
半袖着ていくんだか、一枚羽織るんだか。
夏は去るんだか、秋は来るんだか。
なんだか、もう、暑いんだか、寒いんだか、暑いんだか。

全国のオフィスでがんばる諸先輩方、
お世話になっております。
暑さと寒さの波状攻撃のなかで、
みなさまの体力も落ち気味かと思います。

そのようなときはやはり焼肉であろう。
まずは前回の設問を振り返る。


  実践問題その14 

 
あなたは、何人かといっしょに、焼肉を焼いています。
 焼肉を焼きながら交わされるような言葉を、
 あえて、無理矢理に、
 オトナ語を使って表現してみてください。
 例:「このカルビって、俺マター?」
  

ちょいと遊び心を必要とするこの設問、
全国のオトナから見事にふざけたメールが届いた。
ビジネスマンの頭が固いなんて、うそっぱちだぜ。
月曜のお昼休みにひとつかみの清涼を蒔こう。

「ざっと見た感じ、この人数だったら
 まずは取り急ぎカルビロース系を
 ざっくり5〜6人分ってところでどう?
 あとは様子を見ながら野菜を投入する方向で。
 あ、キムチはマストね」
 (提供者:tutu)

■ああ、もう、見事である。わかってらっしゃる。
 というか、ネタとしてひねり出したというよりも
 ふつうにこういう風景があるとみた。
 「取り急ぎカルビロース系をざっくり5〜6人分」
 ってのがリアルだよなあ。
 だってこう決めるほうが便利だもんな。
 焼肉の最初の注文なんて、
 ざっくりいかずにどうする。

「ねぎタン塩ってリャンメン焼きしないとダメ?」
「全然OK!」
 (提供者:あやや)

■もしも焼肉奉行が若手社員であれば
「わっかりましたぁ!」と返答するところだろう。
 というかですね、率直にいってですね、
 焼肉食いたくなってきましたよ。
 え、あなたもですか?

店員「お飲み物のほうは?」
友人A「取りあえず生3つ」
友人B「なるはやでよろしくっ!」
店員「タレは甘口と辛口がございますが?」
友人B「ありありでよろしくっ!」
 (提供者:正樹)

■いやあ、オトナ語って便利だなあ。
 店員もこれくらいはわかってくれないと困るぞ。
 生ビールが来ないときの催促も
 きっと上手だろうな、この集団。

「エノキも視野に入れつつ・・・」
 (提供者:夢遊人)

■そうそう、忘れがちだからね、エノキ。
 懸案だね、エノキ。そっちのシイタケは誰あずかり?
 え? 焦げついたからいったんペンディング?
 けっきょく上の人は肉しか見てないんだよなあ。
 あ、そっちのシシトウは現場判断でね!

(あっこの肉、まだ生焼けだった)
「バックしていいですか?」
 (提供者:もちこ)

■そのバックはどうかと思うな。
 見切り発車の垂直立ち上げで
 ピックアップするからそういうことになるんだよ。
 いや、個人的にはオーケーなんだけど、
 最終的には食べる人ありきだからね。
 逆にいうと、網にスペースないし、
 そういう意味では物理的に難しいね。

「ネ、長瀬クン。
 現場をざっと見渡して、
 残量がテンパーセントを切る前に、
 原材料を追加発注してもらえる?
 そのあたり、よろしくね」
 (提供者:ぬばたまの)

■そのロットはどこの人? あ、背中の肉?
 そこのだぶついてるのこっちに投げてよ。
 ひとりで抱えてちゃ回らないでしょ。
 あ、いただいたお肉で恐縮ですが、
 これ食べてくださいね。
 長瀬クン、残はいくつ? 
 テンパー切ってるんじゃない?
 え? 店員が席を外してる?
 おいおい、子どものお使いじゃないんだから。
 あ、すいません、渡辺本部長。
 けっきょく声の大きい人が勝ちですねえ。
 あ、いやいや、お気になさらず。

「とりあえずカルビとタン塩の
 2本立てにしましょうか」
「んもー鈴木クン、
 丸投げしないでちゃんとフラットにしてよー。
 焦げついちゃうでしょ」
(まだレアっぽいカルビを指しながら)
「これって許容範囲?」
「いえ、もう少し色をつけたほうが」
 (提供者:shinko)

■その見積もりは甘い気がするな。
 余裕があるうちに
 サンチュと抱き合わせにしてみたら?
 素材は悪くないんだから
 前倒し前倒しにしていかないと。
 ありゃ、一時期増えたけどまた減ったねー。
 キンキンに網を総とっかえしようか。
 残ってるのはそっちの皿に落とし込んどいて。

「さすが、カルビは回転率いいね」
「野菜は消化率低いぞ」
「今日店混んでそうだから、
 ビビンバまで、前倒しで発注しとく?」
「今日のおすすめ牛刺しだって」「それいっとこ!」
「あっ、追加投入きたよ」
「骨付きカルビはマストでしょう」
 (提供者:わんこ)

■そこのハラミ、死んでない?
 だめだよ、手を動かさなきゃ。
 一部ずつ焼いといて。
 うちのエースくんにも困ったもんだなあ。
 ほら、カルビのほうがプライオリティ高いんだから
 二の矢、三の矢と用意していかないと。

「どう?肉の進捗状態」
「今のところ順調ですが
 火加減の要フォローという感じですかね」
「今、上がりはどれ位?」
「ほぼ1/3は仕上がってます」
「納期は?」
「間もなくです。仕上がり次第声掛けますので。」
 (提供者:taeko)

■じゃあ、成り行きでよろしくね。
 こっちの肉はもうゴーしようか。
 もしアレなら、そっちでシェアしてよ。
 ほら、そこのロースは、いまがいちばんベスト!
 おいおい、そこ、トントロが火を噴いてるよ!
 うわ、真っ黒だ。ま、いいっちゃいいんだけどね。
 誰が悪いっていうわけじゃないんだけどね。
 まあ、ショートした肉は各自持ち帰るということで。

「若い人たちはカルビが好きだよね、カルビ。
 好きだろカルビ? 
 ここはカルビが美味いんだよ!
 食べるよね、カルビ?
 ね?食べなさい、食べなさい。
 食べなさい、カルビ!
 なにしろ若いんだから。
 若い人はカルビが好きなんだから。」
 (提供者:yoshichika)

■っていうか、これ、オトナ語じゃないんだけど。
 でも、なんつーの、オトナっぽい風景だね。
 つーか、いるよなあ、こういう人。

「おい、カルビがモーねーぞー」
「それは、ジュージュー承知しております」
 (提供者:辛いほうで)

■最後は見事なダジャレでごめんなさい。
 正直いって、かなり笑いました、これ。
 こらこら、誰ですか、
 今度焼肉屋で使おうと企んでいるのは!

そんなわけで、焼肉屋から失礼いたします。
楽しい投稿をありがとうございました!
次回もこのまま悪のりして行ってみましょう!
つぎのシチュエーションはこれです!


  実践問題その15 

 
ホームランを打ったプロ野球選手が、
 ヒーローインタビューを受けています。
 マイクを向けられた選手は、答えます。
 なぜか、オトナ語を駆使して。
  

と、いうわけで、次回も難題です!
お立ち台のうえで、ホームランを打った選手が、
どのようにオトナ語を駆使するのか!
自由に気軽にぜひどうぞ投稿してくださいね!

この実践問題の受付は終了いたしました。
 たくさんの投稿、ありがとうございました!


■■■ オトナの基本用語 ■■■

基本用語のほうも、これまでどおり募集します。
あてさきはpostman@1101.comです。
表題は「オトナ語基本」としてください。
「これはもう出てたっけ?」というものでも
気にせず自由に気軽にメールしてください!
ちなみにネタの説明文は
こちらで書き起こしておりますので、
適当に書いていただくだけでかまいません。

■■■ アシスタントより ■■■

オフィスからのふつうのおたより、
当コーナーへのふつうの感想なども
お待ちしております!
あてさきはpostman@1101.comです。
こちらのほうの表題は
ふつうに「オトナ語」でけっこうです。
みなさまからのメールが
新たなテーマをつくるのです!

2003-08-25-MON

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