SHIRU
まっ白いカミ。

山手線すあま化計画。

87枚目:「じゃんけんを語る」

 

かばやきさん太郎が
自動改札を通るかどうか気になって
もしそれで改札がだめになったら
具体的にどういう罪に問われるのか
六法全書を紐解いてみたり
そんな悩みに追われるうち
すくすく21歳になりました。
ぶたばこで誕生日を迎えなくてヨカッタ。
シルチョフ21です。こんばんは。
悪魔の手ー!(新製品のとんがりコーン、ダブルチーズ味。)

誕生日ですが友達とインドレストランを占拠したり
1個のケーキを弟と2人で分けあったりして過ごしました。
家庭が崩壊に至るまでの揉め事の大半って
食糧分配に端を発するものだと思いますけれど
その点、私達ブラザーズは幼い頃から仲良くやってます。
基本的にじゃんけん。
1個しかないフォッションアイスを
容器ごとまっぷたつに切って分ける場合でも
負けた方が切って、買った方が選ぶ。
そうすることで、たとえ負けたとしても
本人の努力次第によって限りなく平等に近づけるという
前向きのインセンティブが付与されます。
だいたい、このじゃんけんの概念が無い人達は
お互いのわがままをアイスが溶けるまで話した挙げ句
手袋を頬に打ちつけてサーベルを引き抜いたり
リボルバーに弾を一発だけ入れて撃ち合ったり
すぐに命を捨てる傾向があって物騒でなりません。

道具も手間もいらない便利な儀式。
手っ取り早くて合理的。
しかも 「じゃんけんじゃしょうがねーよな…」的
説得力もあって、かなり大きな問題まで
こんな事ひとつで決められます。
経済史の教授は私の仮説を無視しましたが…
戦後、日本が奇跡的な経済発展を遂げた裏には
"じゃんけん"と"かけ算九九の概念"が
行き渡っていた事があるというぐらいなのです。

…とはいえ統計学的に、と
いうか人体構造的に。
冬にはパーの勝率が上がる気がするこの頃。
だって、弟の直近5回のデータは
グー、グー、パー、グー、パー。
あからさまにパーを出せば
1回戦は負ける気配がないのです。ひひ。
本人はまったくこれに気付いてなくて
おかげさまで「また負けたー!?」と
首をひねる奴を前に大きなピースにありつきました。くふふ。
でももう、ここでネタにしてしまったので
数日後、「やっぱり、兄さんには勝てないなぁ。」
の理由はあっさりばれて、ちょっとした袋叩きに遭いそう。
高いネタにつきました。

 

シル shylph@ma4.justnet.ne.jp

from 『深夜特急ヒンデンブルク号』

1999-10-30-SAT

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