みうら |
だいたい、ビジネスの用がないのに、
こんなにビジネスホテルに泊まってる人も
少ないと思うよ。
ビジネスクラスにくらべて
ビジネスホテルはあまり
うらやましがられないことが多いし。 |
ほぼ日 |
そうですね、同じビジネスでも。 |
みうら |
ぼくは、ビジネスホテルに対して
ちょっと申し訳ない気もあるんです。
ビジネスじゃない、ほんとは旅なのに、
「旅ホテル」なのにさ。
もし、夜にフロントの人が
部屋までコンコンッて来て
「自分、ビジネスじゃないじゃないですか」
と問いただしたら、ドキッとすると思うよ。
ビジネスじゃないのに、
ビジネスホテルに泊まってるやつがいる、
ということは、そうとう問題ですよ。
でね、ここではっきり
言っておきたい問題があるんです。 |
ほぼ日 |
どうぞ。 |
みうら |
よく、フロントの横に
有料チャンネルのペイカードが
置いてあるんですよ。 |
ほぼ日 |
(よく知りませんが)はい。 |
みうら |
夜中にそれを買おうと思って
部屋から出ていくわけです。
フロントにある機械に千円を挿入したとたん、
ピピー、ピー、ピー!って、
もんのっすごい音がするんですよ。
出てくるっつーのよ、そりゃ音もしてるから、
フロントの人が。 |
ほぼ日 |
はあ。 |
みうら |
こっちは、よりよく旅したいわけですよ? ね?
あとは、歯ブラシの毛が1本だけ
にゅーっと伸びてる。 |
ほぼ日 |
ああ、ありますね。 |
みうら |
歯を磨くと、歯ブラシの毛が
北京の石景山の遊園地の
ドラえもんのひげみたいになる。
あれもちょっとカチンときますね。 |
ほぼ日 |
各地泊まり歩いて出された結論が、それで‥‥。 |
みうら |
しかし、ぼくが最もうるさく言うのは
リンスインシャンプーのことです。 |
ほぼ日 |
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みうら |
いまの時代、男にも
いろんなヘアースタイルがいるのに、
ないのかよ、と言いたいんです。
笑いたければ笑えばいいさ、フロントの人も。
自分とこに泊まったお客さんが、
翌日にはパッサパサなんだ。
パッサパサの髪をして
旅をつづけていく姿を見て、
ほんとうは嫌でしょう。 |
ほぼ日 |
そして、みうらさんは、
ホテルの浴衣問題についても
思ってらっしゃることがありますね。 |
みうら |
そうです。寝るときに浴衣を着て
その姿を朝までキープしていられる
聖人のような、そんな偉い人が
どこにいるんですか?ってことです。
夜、温泉に入って、浴衣着て
朝同じ状態をキープできる人間が
どれだけいるのかを試してる
競技なんですか?
ということですよ。 |
ほぼ日 |
ははは。 |
みうら |
最終的に、マサイ族みたいに
なっているとき、あるでしょ?
前の晩までは
ちゃんとした紳士だった
自分とこのお客さんが、ね?
それを見てフロントの人が笑うのもいいけども、
ふつうは「いいのかな」って
気づくはずじゃないですか。 |
ほぼ日 |
‥‥ええ。 |
みうら |
あとは、浴衣、糊がきついです。
いまどき、あんなに
糊がかかってるものってないですよ。
ホテルからしたら、圧縮布団と同じ方式で
薄くしたほうがたくさん積めて
収納に便利と思ってるかもしれないけど、
袖の下側にわざと腕を通したら
肩がピーンと立つでしょう。
あれは、紙ですよ。
カミロボみたいなのは、嫌ですよ。 |
ほぼ日 |
ふはははは。 |
みうら |
それから、浴衣のサイズ、これも気になる。
ホテルによって「大中小」がまちまちすぎで
カチンとくるんです。
ぼくは「M」なんです。
だから「中」だろうと思って着たら
西郷どんやバカボン的になって、
ちょっとだいじょうぶか?
って感じになります。
お風呂に向かうお客さんの姿を
フロントの人が笑う、それもいいでしょう。
でも、自分のところに泊まったお客さんが
バカボンみたいな格好して歩いてたら
ぜったいに嫌でしょうが、と言いたい。
旅人として、それは問いたい。 |
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今回のお話をノーカットでごらんになりたい方は、
ほぼ打ち合わせ調のムードになっておりますが、
下の動画でどうぞおたのしみください。 |