シリコンの谷は、いま。 雑誌の記事とはずいぶんちがうみたいです。 |
第49回 転職活動がうまくすすみません。 アドバイスをください! この連載の最初の頃に、僕がどうやって シリコンバレーに来たのかのいきさつを紹介しました。 「どうやったら、シリコンバレーで働けるのか?」 という質問をされたら、 「僕はこうやったよ」と答えるだろうなということを 書いたのでした。 最近、ひょんなことから、何人かのシリコンバレーで 働いている日本人エンジニアの方々と 知り合う機会がありました。 その人たちも、人それぞれ様々な経緯で シリコンバレーでやってきたストーリーがあるのですが、 そのお話を聞いてみて なるほどと納得することが1つありました。 どの人と話をしてみても、 「シリコンバレーで働きませんか?」 と最初から用意された道があったわけではなく、 シリコンバレーで働いてみたいという 強い意志があったから、皆それぞれ、 自分なりに道を切り拓いてきたということでした。 僕のようにシリコンバレーに行けそうな仕事を見つけて、 チャンスを掴んだ人ばかりでなく、 自分が「これだ」と思う会社があれば 求人が出ていなくても応募してみたり、 といった努力の末、今の仕事を得ている人もいます。 いずれにしても、チャンスがやってくるのを 待つというのは随分と分の悪い作戦で、 チャンスは自分から呼び込まなければ なかなか巡ってきません。 逆に、チャンスを呼び込む努力をすれば、 チャンスは1度や2度は必ず 転がり込んでくるものです。 チャンスを自ら無理矢理作り出すほどの力がなくたって、 小さな努力でも、チャンスは広げることはできます。 覚えているのは、僕はシリコンバレーに来る前、 「シリコンバレーで働いてみたい」とか、 「英語で仕事がしたい」といったことを事あるごとに 口にしていたのでした。 技術についても、この技術が面白いと思ったら、 そういった話を友達や同僚に話をしていると、 そのうち、それを仕事にできるチャンスが まわってきたりしました。 どちらの場合も、それを聞いていた人たちが そのことを覚えていてくれて、 そういった話が出てきたときに 僕に声をかけてくれたりすることで、 チャンスを掴むきっかけになったのでした。 考えてみれば、自分の考えていることを 口に出しているだけという、ほんの些細なことでも、 チャンスは格段に広がったのです。 そして、1つチャンスを掴めば、 次にはもっと大きなチャンスが巡ってきます。 これがいくつか積み重なれば、 最初には無理だと思ったような子供の頃の夢でも、 現実に手の届くところまでやってくるのではないかと 僕は思っています。 上田ガク |
2004-07-06-TUE
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