今回のジュエリーについて、
イセキアヤコさんから。

「バターカップ・フラワーのお話」

ジュエリーの世界で
宝石をとめるマウンティング(台)には
いろいろな種類があります。
私がイギリスのアンティーク・ジュエリーを見ていて
素敵だな、といつも思うのが
この「バターカップ」と呼ばれるマウンティングです。

バターカップはイギリスではおなじみの野の花で、
ちょうどこの季節、5月~8月に
芝生のある公園や牧草地へ行くと
すぐに見つけることができます。
名前のとおり、バターのような
あたたかみのある黄色の小さな花が
緑にまじって一面に咲いているのは可愛らしい光景です。

▲ロンドンの公園に群生するバターカップ。

このマウンティングが、
もともとバターカップを模したものなのか
バターカップに似ているから
誰かがそう呼び始めたのかは定かでありませんが
100年以上昔の人々の目にも、
このマウンティングはとてもチャーミングに
映っていたのでしょう。
とりわけ19世紀~20世紀初頭に
好んでジュエリー・デザインに使われていたようです。

今回発売する2種類のペンダントは
どちらにも、バターカップ・マウンティングが使われています。
イギリス人が愛する小さな野の花を、
あなたも身につけてみませんか。

▲イセキさん私物の1940年代のイギリスの野の花の本。
ここでもバターカップについての説明が。