夏って寝ているときに
ふとんのヒンヤリしたところを探しますよね。
そこがぬるくなったら、
またヒンヤリを探す。
いっそ寝はじめてから起きるまで、
ふとんのぜんぶが涼しさを
保ってくれればいいのに、という
わがままなことを思っていたときに
出会ったのが
ディーブレスさんが販売している
「ZEPPIN８重ガーゼ」でした。
通気性がよくて蒸れない掛けふとん。
これはもしかしたら、
そんな理想の掛けふとんではないかと‥‥。

松浦

「ZEPPIN８重ガーゼ」は、ガーゼ生地を
８枚重ねて掛けふとんにしています。
人の肌にふれる面には
「スーパーZERO」という吸湿性が抜群の
特許をもつ糸を使ってるんです。

──

その糸って
「くまもサラサラ２wayパッド」の
パイル生地にも使われてましたよね。

松浦

そうですね。
綿の細かい繊維を撚り合わせて糸にして、
その糸をさらに何本か束ねて撚った糸です。
繊維の間にたっぷりと空気を含んで、
通気性や吸湿性がすごくいいので、
温度や湿度を快適に
コントロールしてくれます。

──

その糸でつくった生地が
肌にふれる表面に使われているわけですね。

松浦

ええ、８枚重ねたガーゼのうちの、
１枚目と８枚目に使ってます。
吸水性、吸湿性、
通気性のよさは間違いなしです。

──

ガーゼを８枚重ねにすることには、
どんなメリットがあるんですか？

松浦

生地と生地の間に、
空気の層が７層できるので、
ふんわりとやわらかいことが、
まずいちばんのメリットです。

──

ミルフィーユみたい。

松浦

まさに。
やわらかいミルフィーユです。
夏はこの掛けふとん１枚で寝るのが
涼しくて快適ですね。

──

真夏って冷房をつけて寝る人もいますよね。
冷えすぎちゃうこともあります。

松浦

はい。
夏にクーラーをつけて寝るか、
つけないで寝るか、わかれますよね。
つける人は冷えすぎが気になる。
クーラーを適度な温度設定にしたうえで、
この掛けふとんにすれば、
ちょうどよくサラサラで
気持ちよく眠れると思います。

──

それは、ぜひ熱帯夜に試してみたいです。

松浦

たとえばエアコンのタイマーで、
冷房を１時間後に止める設定にしたときに、
８重ガーゼをかけて寝ると、
最初は身体が冷えないよう調節してくれて、
冷房が止まったあとは、
蒸れないように調節してくれます。
いろいろとちょうどいいんですよ。

──

冷房がだめで、
真夏に冷房をつけないで
寝る方はどうでしょう？

松浦

そういう方には、このあとに紹介する
さらに薄くて通気性がいい
「かやのケット」がおすすめですね。
※次回ご紹介します

──

この８重ガーゼって、
どうやってつくるんですか？

松浦

４重、５重のガーゼケットなら
いままでわりとありました。
８重ガーゼは数年前に
やっと可能になったんです。
現時点での技術的なマックスが
８重だと思います。

──

ガーゼの生地を
重ねることがむずかしいんですか？

松浦

すでにある生地を１枚、２枚って
重ねてつくるわけじゃないんです。
さいしょから８重になるように
ガーゼ生地を織るんですよ。

──

さいしょから８枚に？

松浦

そういう技術があるんです。
８重の状態で織り機から出てきます。
たとえば、６重ガーゼと８重ガーゼは
８重のほうが厚いから
重いと思うじゃないですか。
でも、同じ重さなんですよ。

──

え？？（混乱）　
どういうことですか？

松浦

６重と８重の場合は、
使う糸の量はほぼ同じで、
ガーゼの層が８層あるか
６層あるかの違いです。

──

ああー、だから重さは同じ。

松浦

そして８層にしたほうが、
柔らかくなります。

──

なるほどー。

松浦

６重と８重を比べると、
８重のほうが
１枚の生地が薄い作りになるので、
肌ざわりも身体に沿う感じも
よくなるということです。

──

だからこんなに
ふんわりしてやわらかいんだ‥‥。

これは、生地を織るのに、
時間がかかりそうですね？

松浦

はい。
材料を機械に入れれば
あっという間に
完成するようなことはありません。

──

そうだと思います（笑）。

松浦

織り機から時間をかけて
すこしずつ生地が出てきます。　
１日に１台の織機で織れるのは、
だいたい10枚くらいなんですよ。

──

え、たったの10枚‥‥。
その量しか織れないんですね。

松浦

ええ。
時間もかかりますし、
最新の織り機を使った細かいつくりなので
どうしても価格に反映されます。
それでも、８重ガーゼには
他に変えられない心地よさがある。

──

それがこの気持よさ‥‥納得です。

松浦

一般的にガーゼの新品はパリッとしています。
ですが、この８重ガーゼは
肌に触れる両面に特許の糸を使ったことで
最初からフワッとやわらかいんです。

──

いま、やわらかいです。
これは新品ですよね？

松浦

もちろん。
柔らかく、風合いをよくするために
かなり細い糸を使ってます。
洗えば洗うほど、フワッとしてきます。
ただ洗濯するとき、
ひとつ気をつけてほしいことがあります。

──

なんでしょうか？

松浦

「くまもうっとりやわらかガーゼケット」に
使われている「スーパーZERO」という糸は、
洗濯するほどフワッと育ちます。

──

はい、ふわふわが育つ。
ディーブレスさんの
濱田さんから聞いてびっくりしました。

松浦

柔軟剤は使っていただきたくないんです。
柔軟剤が糸の表面をコーティングしてしまい、
フワッと育つのを止めてしまうので。

松浦

柔軟剤に含まれる「すべらせる成分」が
糸の繊維の細かい部分に入っていくので、
繊維がすべって抜けやすくなってしまうんですね。
柔軟剤は使わないほうが、
フワッとして毛羽落ちしない性能を保てます。

──

なるほど、気をつけます。

松浦

それさえ気をつけていただければ、
洗濯ネットに入れて
まるごと洗濯できますから、
お手入れは楽だと思いますよ。

──

「ZEPPIN８重ガーゼ」でつくった
「くまもうっとりやわらかガーゼケット」
松浦さんはどう使ってますか？

松浦

私は夏に肌掛けふとんとして使うのがメインで、
ほかの季節にもインナーケットとして使ってます。
８重ガーゼは夏以外も気持ちいいですよ。
空気の層がたくさんできるので、
秋、冬、春にも使っていただきたいです。
たとえば、冬は羽毛布団のインナーケットに使うと、
やわらかくて「肌添い」がすごくいいので、
冷気が入ってくるのを防いで保温できます。

──

肌添い？

松浦

肌にフィットすることです。
この８重ガーゼは「くてっ」としているので、
身体の形に沿ってすきまがない感じでなじみます。

──

ああー、なるほどー、
ほどよく「くてっ」として。

松浦

厚みはあるんですけど、
通気性と吸湿性がよくて、サラッとしているので、
身にまといたくなるんです。
くるまると落ち着きますよ。

──

リビングのソファーに置いてあったら、
きっとそこに住みたくなる（笑）。

松浦

そうですね（笑）、
ソファーから離れるのが
いやになるかもしれません。

──

まさしく、肌に寄り添う感じ‥‥。

松浦

ほんとうに気持ちよく眠れると思います。
ほぼ日さんの
「くまもうっとりやわらかガーゼケット」の
オリジナル限定色もいい感じですね。
淡いブルー感が絶妙で、清涼感のある色ですね。

──

ありがとうございます、うれしいです。
ためになるお話をありがとうございました。