あみぐるみ その1
「高森共子先生にほぼ日に登場してもらおう」計画スタート
みなさん、アイコンになってるこの「おさる」覚えてますか?
これ、カグチヒナコさんがバリ島で編んだあみぐるみの
「ほぼ日ザル」です。「なんだっけそれ?」という方は、
ぜひまず『カナだから、の手紙』を読んでください。
あみぐるみ、っていうのは、毛糸を編んでつくる
ぬいぐるみのことです。編むぬいぐるみだからあみぐるみ。
カグチさんはdarlingが買ってきたテキストをお手本にして、
自らせっせとこしらえた。
そう、あみぐるみに最初に興味を持ったのはdarlingでした。
覚えてますよ、去年の秋ごろ、
「あみぐるみって知ってる? カワイイんだよ!」
って言ってたの。
「俺、やろうと思うんだー」
とも言ってましたよね。
でも実際につくったのはカグチさんじゃないですか。
言い出しっぺってやらないもんなんだよなぁ……。
「そんなことないっ。俺も編みたかったんだ!
……ちょっと先を越されただけさ」
ほんとかなぁ?
このテキストの著者は高森共子(タカモリトモコ)さん。
手芸ファンにはおなじみの名前だと思うんですが、
手芸ファンではなかった不肖わたくしシェフ武井も
知ってました。内田春菊さんの漫画『私たちは繁殖している』
に出てくるんですよ。春菊さんは、高森先生が開いている
あみぐるみ教室の生徒なんだそうです。漫画の中にはたしか、
「高森先生のあみぐるみはとってもキュート。
ご本人もキュート」
というようなことが書いてありました。
キュートかあ。
あみぐるみをつくる人はたくさんいるらしいんですが、
高森先生のつくるあみぐるみは、たしかにカワイイ。
写真と、それをお手本にしたカグチさんの作品を
見ただけなんですが、ほっんとカワイイ。
でも普通の「可愛さ」とは「なにかが違う」んです。
見ていると、どうしてもそばにいたくなる感じ。
意志を持った動物みたい。自立してるカワイさ。
ちょっといじめたくなっちゃうくらい。
あー、うまく言えない。
「これこれ! こういう種類のカワイサが、
欲しかったんだよ〜〜」
とオトナのオトコでも言いたくなるキュートさなんです。
たしかに、これ、つくりたいなあ……。
だったら、どうせなら、高森先生に、教わりたいなあ……。
と、編集部の発想は単純(というかずうずうしい)ですが、
きっとカグチさんだって、お手本にしている高森先生には
会いたいに違いない。はずだ。
だったら、高森先生に鼠穴に来てもらおう!
(やっぱりかなりずうずうしいね)
って考えたのが、この企画のスタートでした。
しかし、高森先生との接点がないほぼ日編集部。
どうしたものかと考えていたら、意外なところから
助け船があらわれました。シェフのともだちの
みねひろこさんというヒトが、『カナだから…』を読んで
あみぐるみセットを(自腹で!)贈ってくださった。
え? なんで?
「そういう商品を、うちで扱っているのよ」
みねさんの勤め先は、高森先生ともつながりのある、
日本ヴォーグ社という出版社です。
「それにね、わたし、高森先生の百何番目かの弟子だよ。
えへん」
って言うじゃないですか!?
百何番目かでも弟子は弟子。これは、なんとかして先生に
口をきいていただいて、ぼくらも百何番目+何番目かの
弟子になりたーい!!
(つづく)
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