今日は、16日から発送を開始する
初回プレスTARO MONEYの、
パッケージがどんなものかについて、お伝えします。

TARO MONEYのパッケージには、
なかに秘密のナンバーが刷られていたり、
4つにわけて
友だちに渡しやすいようにするために、
すこしだけ複雑なつくりになっています。
この少々むずかしいパッケージ制作を
担当していただいているのは
株式会社アートパッケージングの工場のみなさんです。
ふだんは、辞書の箱や、DVDのケースを
つくったりされているところなんです。
TARO MONEYの担当は、
武山さんとおっしゃる元気なおじさんです。
まずは印刷工程から拝見しようとすると‥‥

「いや、第1次販売分のパッケージ印刷は
 もう全部、昨日、終わっちゃったよ。
 あとはコインを入れるだけ」

がーん。そうでしたか。
今回のTARO MONEYのパッケージで、
苦労した点はありますか?

「いやー、もうねー、
 こんなパッケージ、前代未聞ですよ。
 最初はね、仕様がはっきりとあがってこないんで、
 どんなもんなんだろうなぁと思ってたら、
 こりゃ、構造を理解するまでに、
 相当時間がかかったね。
 プロでさえそうなんだから、
 インパクトがあるパッケージだと思いますよ。
 
 このコインが入るカードは、『合紙』といって、
 紙をはりあわせることで、
 紙を厚くしているんですけど、
 それ自体は、そんなに特殊な処理ではないです。
 だけど、これは合紙して1枚になる紙の裏表、
 両面に印刷が入ってるんだよ。
 これはありえない。
 普通はどっちかの面には印刷が入らないことが多いから
 ずれても構わないように処理しとくんだよ。
 見えないのに裏表の印刷をどうやって
 ぴったり合わせればいいのか。試行錯誤しましたね。
 そうやって『合紙』したものを、
 ずれないように断裁して、
 カードの形にするのも難しいんだよ。
 ずれちゃったら、何の意味もないわけだし、
 ひとつひとつの処理が未知の領域ですよ。
 まあ、やってできないことは、できないんだから、
 できないって言っちゃえばいいんだけどね。
 まあ、できたんだから、できるんだね、
 こういうことも。
 ほんとうにねー、工場ともケンカをしたし。
 どこへ持ってっても
 断られてもしかたない構造だよ、このパッケージは」
ありがとうございました。
あのパッケージをペリペリと開けるたびに
武山さんのお顔を思い出すことにします。
ところで、岡本太郎さんについては、
どんな印象をお持ちですか?

「最近、ラジオで聞いたんだけど、
 若い人たちから、大阪万博を実際に見た人まで、
 幅広い層に人気があって、
 前よりも今人気があるらしいね。
 んで、この壁画?
 なんか行方不明になってたらしいじゃない。
 それを日本に持って来て、修復してるんだってねぇ。
 いやー、えらいことだよ、これは」

このTARO MONEYは
利益を『明日の神話』に
全額寄付する商品なのですが。

「そういうものはね、本当に日本の財産なんだから、
 日本のためになっていいことだと思うな。
 でも、寄付からも税金がとられちゃうんだねぇ。
 まったく、ほんとうは国が
 こういうことをちゃんとやんなきゃだめだよな。
 日本の財産なんだから。しっかりしてもらいたいねぇ」
 
ここで武山さんは、
TARO MONEYのパッケージ組み立て作業に
とりかかりはじめました。
こんな「治具」と呼ばれる器具で、
ひとつひとつ手づくりで、組み立てるんですよ。

「この『治具』も俺が考えたんだよ。
 まあ、プロだからな。
 こういうのがないと、
 きっちり品質の高いものは作れないからね。
 相手は岡本太郎さんなわけだから、
 下手なものはつくれないよ」

いろいろな人たちが、
ほんとうにいろいろな工夫をこらして、
この商品の実現につながっています。
第1次販売の出荷まで、あとすこし。
次の「TARO MONEYにかかわる人びと」では、
発送のようすをお伝えしたいと思います。
では、また次回!


2006-05-12-FRI

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